日々あらたに

3/11の大震災以降、数多くの変化が起きています。その変化をとらえ、新しい時代について観察を続けていきます。

キティとドラッカー

2012年05月13日 | 日記

5/12に放映されたNHKスペシャル“追跡!世界キティ旋風のナゾ”を見ていたら、ドラッカーの言葉を思い出した。

 

 キティが売れだしたきっかけ

キティは当初あまり人気がなかったらしい。それを変えたのは、ハローキティデザイナー(第3代)の山口さんが街で女の子から聞いた言葉がきっかけ。

 「キティは好き?」

 「きらい」

 「なんで?」

 「だって、こわい・・・」

この当時(1980年頃)、キティは黒い縁取りで描くことが代々言い伝えられており、それが子供にとっては、「かわいい」というより「こわい」というイメージの方が強かったらしい。その印象をなくすために山口さんが描いたのが、黒の縁取りではなく、白のままのキティとピンクの色使い。・・・これが爆発的な人気につながった。(らしい)

  キティホームページ http://www.sanrio.co.jp/characters/hellokitty/

 ここで、ドラッカーの言葉。

・・・真のマーケティングは顧客からスタートする。「われわれは何を売りたいか」ではなく、「顧客は何を買いたいか」を問う。「われわれの製品やサービスにできることはこれである」ではなく、「顧客が価値ありとし、必要とし、求めている満足がこれである」と言う。(「マネジメント(エッセンシャル版)ドラッカー」:ダイヤモンド社)


 キティが世界中で支持されているわけ

キティに決められた顔の基本パターンはあるが、絵柄を変える、年齢によってデザインを変えるなど、顧客開拓のための様々な工夫をしてきた。また、イベント、交流会、サイン会、デザイナーとのコラボレーション活動などを通じ、広く認知度を高める努力もしてきた。

そのひとつとして、この番組では、ロックバンド“キッス”とのコラボレーションが取り上げられていた。・・・ただし、問題はキティには口が描かれていない(描かない)が、キッスの売りはボーカルが長い舌を出すこと。

キッス側は舌が書かれないなら、このコラボはやめるという。・・・といって、これまでキティの顔に口をつけた(描いた)ことはない。(口をつけるデザインはキャラクタ戦略から認めていない)

 ・・・現地のデザイナーが悩んだ挙句、首を覚悟で舌つきのキティを描き、日本本社に打診したところ、

 

 「本当の舌ではなく、仮面だから・・・認めました」 (山口さん)

・・・と、初めて舌付きのキティが誕生する

 

様々なモノとのコラボレーションはもとより、、海外との文化風土の違いも認めながら、どんどん世界にひろがっていくキティ・・・。これこそまさに、イノベーションそのもの。・・・ちなみに、舌付きキティの写真はここにありました。http://matome.naver.jp/odai/2133238687070764001

 

 ここで、ドラッカーの言葉。

・・・マーケティングだけでは、企業としての成功はない。企業の第二の機能は、イノベーションすなわち新しい満足を生み出すことである。・・・イノベーションの結果もたらされるもlのは、よりよい製品、より多くの便利さ、より大きな要求の満足である。・・・イノベーションとは、人的資源や物的資源に対し、より大きな富を生み出す新しい能力をもたらすことであある。・・・(「マネジメント(エッセンシャル版)ドラッカー」:ダイヤモンド社)


 現実の動きを見ながら、ドラッカーの言葉で原理・原則を再確認する。・・・現場と原理・原則の両にらみ。・・・やっぱり、これが基本ですな。


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