小売り最王手のイオンの最近の動向を見て見たい。・・・同時に感じたことを少し書いてみる。
イオンがターゲットとするのは3つのメガトレンド。
アジア戦略・・・「アジアで最大、最強、最高の小売りグループとなる」(岡田社長)。11~13年度の3年間でアジアに約2100億円投資。14年度以降は中国でSCを年2ケタ出す。・・・アジア戦略を担うのが近く立ち上げる中国本社と東南アジア本社
日本での承認が必要だった仕組みを改め、両本社で判断する。・・・現地のし好に合う商品開発と調達ルートの確保も両本社の役割。
都市戦略・・・この戦略を担うのは小型SC「まいばすけっと」。・・・牛乳など購買頻度の高い食品やイオンのPB商品を多くそろえ、価格は食品スーパーと同等。「必需品の買い物が不便な都心在住者のニーズにこたえる」(横尾専務)
現在は東京都と神奈川県で約250店を展開。出店を 早めるため同事業を分社化。
シニア戦略・・・「イオンせんげん台店」。1人前の刺身や惣菜、高齢者向け衣料品などを増やしたほか、店頭表示の文字を大きくしたり、棚を低くしたりしたシニア対応のモデル店として昨年12月に衣替え。
2月からは65歳以上のクレジットカード会員を対象に、毎月15日に5%割引で買い物ができるサービスも始める。 (日経:連載記事(2/7~2/9))
アジア、都市、シニア・・・?。
最も日々の生活において消費者と接点の多いのが食品スーパー。その動きを見ることにより、市場の変化、ニーズの変化のみならず時代を予測するためのキーワードを知ることができる。
なるほど・・・アジア、都市、シニア・・・か。
でも、なぜ、大手食品スーパーがアジアに進出するのか?なぜ、都心回帰なのか?なぜ、今、シニアなのか?・・・大手がそこを狙うというのは反対にどこかに新たな可能性も見えてくるのではないか?
こういうレポートを読むと、すぐに分かった気になってしまうし、他には道がないような錯覚もしてしまいそうだが、これはあくまで、力のある大手の戦略。
大手が集中すれば、スキもでてくる。・・・イオンの正攻法を見ながら、反対に中小が生き残りるためのヒントもここにあるのではないかと思えてきた。