先日、お誘いいただき、税理士法人 報徳事務所主催の経営支援セミナーを受講した。代表社員の池谷さんと赤岩さんがお話されたが、お二人から色々な気づきをもらった。
私なりの解釈と感想を少し書いてみたい。
(池谷さん) 日本は衰退期に入ってきた。その事実を受け止め、変化に対応することが重要
名目GDP,事業所数、人口構造(生産年齢人口)、どれを見ても、右肩下がりのカーブを描いているが、これが、これからの日本。
・・・つまり、日本は衰退期に入ってきた。
これは事実である。だから、今さらGDPを再び伸ばそうと考えたり、あるいは、生産年齢人口が増加することを期待する・・・というのは無理がある。
また、これは異常ということではなく、変化というとらえ方をする必要がある。異常な状態は元に(正常に)戻すことができるが、変化は元には戻らない。
だから、変化には対応するしかない。
日本のGDPが下がり続けているから大変、あるいは、これからどんどん高齢化社会が進み、年金が大変、・・・という論調がマスコミ報道では今でも主力。
この、大変というとらえ方は、異常というとらえ方と同じ考え方なのかも知れない。大変なので、なんとか元に戻さなきゃいけない。・・・でも、現実的に、客観的に考えればそれは無理な話。
でも、変化と言うとらえ方をするならば、元に戻すのではなく、変化へ対応すれば良いという話になる。
そうすれば、別の指標なり、別の見方もでてくる。
たとえば、GDPという指標ではなく、ブータンで言われている国民総幸福量(GNP:Gross National Happiness)という指標を使えば、ガラッと変わってくる。そもそもの価値観が根本から揺さぶられてくる。
・・・何を価値観とするか、何を大切にしたいのか。
変化への対応とは、まさしく、価値観の根源を見つめ直し、再構築することを言うのではないだろうか。
・・・理屈ではわかっていたつもりが、実際の行動に際しては何もわかっていなかった。
目からウロコである。
(赤岩さん) 中小企業で一番重要なのは、社長の考え方。社長の考えがぶれていたら、いくら社員教育を一生懸命やろうが、他社のいいところを学ぼうとしてもダメ。社長の考えで100%決まる。
また、これからの時代、生き残りたいと思う企業ではなく、周りから是非、残ってほしいと思われる企業が残る。・・・
中小企業は社長が全てだという話は良く聞く。社長の考えが企業の考えでもある。それくらい一心同体化しているのが中小企業。
・・・ただし、口先では、良いことを言いながら、実際の行動は、まったく異なる社長が多いのも事実。また、今までは、(本当の考えが)外から見えづらかったのも事実。
これからの時代、ウソは隠せない(あるいは隠し通せない)時代に入った(私は、そう直感した)
つまり、自らが生き残るための施策、生き残るためのマーケティングをいくらやっても生き残れない。
・・・周りから是非、生き残ってもらいたいと思われる企業のみが、生き残る。
目からうろこである。
参照) 我が国の総人口と人口構成の将来推計について(人口問題研究所)