浅草寺(台東区浅草1)で12月17日、「浅草寺歳(とし)の市 羽子板市」が始まった。(浅草経済新聞)
年末の恒例行事である同イベントは、五重塔前に51の店が並び華やかな羽子板約4000本を披露している。
その年に話題になった人をデザインした久月(柳橋1)の「変わり羽子板」の特別展示も行われ、今年で31回を数える。過去30年の節目と、1回、20回、30回、および20世紀企画として発表した各回の羽子板を展示。これまで最も多く取り上げてきた「歴代スポーツ選手変わり羽子板」の展示では、羽子板が古くから「女の子の無事の成長を祈るお守り」とされることから、女性スポーツ選手を中心に厳選した。
特別展示は1986(昭和61)年に製作した、「ダイアナ妃」「松田聖子・神田正輝」「パンダ」のほか
同社専務の横山久俊さんは。過去30年の羽子板を見て、色んな時代があったんだなと振り返ってもらえたら「特にパンダは珍しく、社員でもなかなか見る機会がない」と話す。
浅草で開かれる「歳の市」の歴史は古く、1658(万治元)年ごろに始まったとされる。「歳の市」とはその年の最後の市のことで、正月用品や縁起物の販売に羽子板が加わって以来、その華やかさから「押し絵羽子板」が主要商品となり、「羽子板市」と呼ぶようになったという。
「押し絵羽子板」は桐の羽子板に、綿を布でくるみ立体的にした絵柄で装飾したもので、江戸時代には歌舞伎役者の舞台姿を写した羽子板が人気となり、その売れ行きは役者の人気のバロメーターとなっていた。
早いなー今年も暮れる