平蔵日記

クサガメ平蔵の日記。他に徒然なるまま気の向くまま・・・

「真田太平記(十)大坂入城」 池波正太郎

2006年05月12日 20時21分42秒 | 読書
いよいよ大坂の陣の始まり。
自分はこの10巻、そして11巻を読みたいがために、この長い小説を読み返してたようなもんです
今まで父ちゃん(昌幸)や兄ちゃん(信之)の影に隠れまくってた幸村が、ようやく活躍します!
幸村ファンにとっては、非常に長い道のりでした
さて時代背景としては、これはもうどっぷりと大坂の陣、いわゆる冬の陣一色です。
1614年9月から12月までの短い間の物語。
方広寺鐘銘事件により、徳川家から突きつけられた要求を豊臣家が蹴り、また今まで豊臣家と徳川家の間で外交官的な役割を担ってきた片桐且元を大坂城から追い出したことで、大坂冬の陣が始まります。
その時九度山に蟄居していた真田幸村は、大坂方の大野治長の要請に応え、九度山を脱出し、大坂城に入場。
そして大坂城の南側に真田丸と呼ばれる出丸を設け、徳川軍をそれこそコテンパンにやっつけます
とはいえ戦局には全く影響が無く(これが真田幸村がいまいちマイナーな理由なんでしょうね・・・)、大坂冬の陣は家康の思惑通り、両者の和睦によって終結します。
当然これも家康の謀略ですので、この和睦がなったとたん、徳川軍は大坂城の堀を全て埋めてしまい、大坂城を丸裸にしてしまいます
チッ・・・大坂の幹部連中は何をやってんだか・・・
まぁ真田幸村にしても大坂が勝なんて思ってもないでしょうから、この間に家康から幸村を寝返らせようとの命令を受けたお兄ちゃん、信之との再会も果たし、気力を充実させていよいよ11巻へと続いていくわけです。
池波正太郎さんが展開する物語ってのは、テンポが独特でホントに読んでて心地いいわけですが、本当なら憂鬱になる(大阪生まれの自分にとってはって意味で)話を、ぐいぐいと惹きつけ、捉えて離しません。

さぁ次は11巻。
大坂夏の陣です(泣くぞ~

真田太平記〈第10巻〉大坂入城

新潮社

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