今回の作業は、削った羽根の組み合わせをします。
先ず、硬さ(羽根表面の型さ・ワタの型さ)別に選り分けます。
前回、肩と足元の型を取った時に
其々の硬さや太さによって大雑把に分けておいたのから
太さが合いそうな物を選び出します。
この後は、三枚合わせ用・四枚合わせ用に分けていきます。
この方法で選り分けるのが、一番失敗が少なくて済むようです。
四枚合わせを1本作るから羽根を四本とか、三枚合わせを二本
作るから羽根を六本を、と言う作業を私はよう出来マセン。
羽根には其々癖があって、相性があります。
それらを旨く組み合わせるのが大切です。
私の場合、最低でも100本単位で羽根を削る必要があります。
勿体無いですが選り分けていく内に、3割位が使えなくなる羽根が出てきます。
プロの浮子師さんは、こんな無駄な事はされません。
私の師匠の仕事を、何度も繰り返し拝見させていただいたんですが
到底真似できません。レベルが違いすぎます。
其のうち、もっと旨くなれば出来るかもしれませんが
残念ながら未だ其の段階までは達する事が出来ません。
昔の浮子作りの仲間の言っていた言葉で
「かっこ悪い浮子は作品とは言えへん」と聞かされたことがあります。
「自分の浮子に、銘を入れるんは作品に責任を持つ言う事や」とも、教えられました。
名言やと思います。
性能も機能もエエもんを追求していくと、自然とカッコ良く為るそうです。
話が横道にズレてしまいましたんで、続きを・・・
其々の組み合わせがが完了したら、其々の
羽根の長さを改めて揃えます。
一本でも長さが違う羽根が混じっていると
歪みや、センターのズレに繋がり、出来上がりに
悪影響が出てしまいます。
この段階では、少々の違いは無視します。
仮巻きをする毎にそろえて行きますので。
改めて、長さ・太さ・硬さが同じ様な羽根の組み合わせが
出来たら、やっと第一段階の仮巻きです。
仮巻きに使う糸は、撚りのかかっていない
絹の単糸を十二~十五本纏めた糸を使います。
強く引っ張れば切れる位が目安です。
切れない丈夫な糸を使うと、羽根に糸の痕が付いてしまいます。
カッコ悪いです。
一度目の仮巻きです。
此処で特に注意するのは、絶対にずらさない事です。
肩も足も、特に合わせ目も。
この状態で、二~三日置いておきます。
次に、糸を外したら600番のペーパーで整形をしなおして
二回目の仮巻きをします。
勿論、此処でもズレや曲がりは厳禁です。
この作業を、何回か繰り返していけば
ほぼ、出来上がりの形が想像できるようになります。
仮巻きの回数は、羽根によって違いますので
何回とは決まっていません。
気が済むまで仮巻きをします。
肩や足元のテーパーをきつくするのも、緩くするのも
この仮巻きの作業中に調整していきます。
コツは簡単です。 『根気』です。
次回は難問の接着です。
今日の一枚
ALAN BROADBENT YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC
そんな根気を釣りだけに使っている人がいます(笑)
あっ、コメントいただいた件、
実は本当に京都の巨匠の浮子が
混じっていました。。。
叡峰師匠 ニ イチバン ニツカワシク ナイ
コトバ デハ ナインデショウカ
痛いところを・・・
気が付けば早明浦荘の下に居る事が・・・
最近は大人になって、注文を受けてから
二年以内に作り始めるように為りました
みんな、根気良く待ってくれはります
ソロソロうどん浮きの構想を・・・と、思ってます。
だって、根気良く待ってくれてはるんでっしゃろ
うどん浮き ?
私の為に すみませんネ~
出来れば ムクトップ で … (笑)
イエイエ、うどんの尻尾さんのうどんとちゃいます
三重の迷人の二年程前の注文に
忘れてたやっと取り掛かろうかなっと準備を始めたんで・・・