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団長の雑技的時折BLOG

「山と渓谷のへっぽこ雑技団」のサイドレポートです。登山関連インフォメーション、山の本・映画・・etc.

『ALWAYS三丁目の夕日』

2006年12月02日 | 番外編
 昨日の金曜ロードショーで『ALWAYS三丁目の夕日』を観ました。映画館で観たかったのですが、つい行きそびれてしまったやつです。DVDで観ようとしていたのですが、こちらもレンタル中で観ることができないでいたところでした。CMに中断されて入り込めないのがいやだなぁと思いながらだったのですが、誘惑に負けて観てしまいました。

 イメージの中にはやはり西岸良平原作の『三丁目の夕日』ができあがっていましたから、少々不安もありました。原作のある映画の場合しばしば落胆させられてしまうこともあるからです。特にコミックの実写版となるとまともなものにあたったことがありません。『三丁目の夕日』の場合、これといってストーリー的展開があるわけではなく、このあたりを映画的にどう処理していくのだろうか、まさか環境ビデオにするわけにもいかないだろうに・・・といった興味でもあったような気もします。

 ところが、こんな斜めからの期待は見事に裏切られてしまいました。昭和33年がリアルタイムの僕にとってこの映画はあまりにも甘美な映像の連続でした。当時はまだ地方都市のはなたれ小僧だったから都会の下町を知っているわけではないのだが、それでも充分あの町並みの気分はわかります。横浜のラーメン博物館に行ってすら何か目に滲んでくるものを感じてしまうくらいですから、もうたまりません。

 昭和33年といえば、淳之介とおなじくらいの年頃だったはずですから、「スカ」しか出ない駄菓子屋の籤はいつも引いていたし、力道山とルーテーズの世界選手権もはてしなく興奮しながら観たわけです。今の小学生が電車に乗って学校に通うのが不思議に見えて仕方のない僕は、乗り物に乗って遠くの町に子供たちだけで出かけることなどできませんでした。だから、淳之介が母さんに会いたくて電車に乗った決断は痛いほどわかります。

 青森から集団就職で出てきた六ちゃんの津軽弁がお粗末だったり、最後のシーンの常磐線の下りにミゼットで追いかけられるような土手はないそうなのですが、そんな細かいことを抜きにして久しぶりに楽しめる映画でした。

 そういえば、クレジットでわかったのですがSLの車内の撮影は大井川鉄道だったようです。車窓からの景色も静岡あたりとは違っていたような気がするから、その辺もCG処理してあったらしく丁寧さを感じさせられましたね。11月のはじめに小無間山から大無間山へ縦走した後に寸又峡温泉からの帰りに乗ったのですが、その時も目頭が熱くなってしまい照れくさかったのを思い出しちゃいました。涙腺がゆるくなったのはやはり寄る年波のせいなのでしょうかねぇ。

 ひとつ、印象的なシーンがありました。鈴木モーターに電気冷蔵庫が来て、氷冷蔵庫が捨てられているシーンです。それを見つめる氷屋の親父のアップが数秒ありました。何かを切り捨ててしか前に進めないとしたら進歩とはいったい何なのでしょうか。夕張市の財政破綻がニュースを賑わせていますが、エネルギーとしての石炭の終焉と共にそれを担った町と人が切り捨てられなければ成り立たない政治とは何なのでしょうか。



2007年11月に続編が公開されるそうです。こんどは劇場の大画面で泣いちゃうかもしれませんね。

三丁目の夕日公式サイトは←こちら



冬靴

2006年11月17日 | インフォメーション
 今年の春山が終わって、思い切って長いこと履いたコフラックのプラブーツを廃棄処分しました。シーズンになって残っていると、未練が首をもたげてしつこくまた履いてしまいそうだったからです。たしか、6年位履いたような記憶があるから単純に考えても、経年劣化でプラスティック破壊の可能性は十分あったはずです。実際、インナーブーツはボロボロで、踵もとれて、春の腐り雪ではどこから入ってくるのか一日履き終わると靴の中はビショビショといった状態でしたから、年貢の納め時ではあったわけです。

 というわけで、今日、新しい冬靴を買ってきました。某ICIで、「いまやヨーロッパではプラブーツの時代は終わったと言われている」と強調され、店頭にもプラブーツの展示はほとんどなく、「ほんとに浸みてこないのかよ」と信じられない気持半分だったのですが、素直な団長は時代の潮流に乗り遅れてはなるまいと流行りのシングルブーツを買いました。



 げんきんなもので、靴を買っただけで雪が降るのが楽しみになってきますね。単純といえば単純ですが・・・。

 ここのところ急性活字中毒にかかってしまい、ブログの更新がすっかり滞ってしまっている『時折ブログ』ですが、団長はあいかわらずボッと生きています。
 そういうことですから、また当分更新はないかもしれません。たいした物を読んでいるわけではありませんが、こういうことも必要なことなんだと思っています。読書の秋ですからね。あはは。
 

安房峠~安房山

2006年09月24日 | 山と渓の日記
 モチベーションが上がらないまま山に入った結果はこれでした。TVのバラエティをぼんやり見て、ようやく重い腰があげて家を出るといった始末で、運転もいまひとつ気分が乗らず、この日は長野道みどり湖で車中仮眠。

 朝、安房峠へに着いて付近の状況をさぐって、ウロウロしてみます。今日の予定はこの安房峠からアカンダナ山から白谷山へ行って、明日周回するようにもとのところに戻るはずなのですけどね。アカンのですね。そもそも、無雪期の記録がどこにもないので、藪山は承知の話ですが、峠からはかなりの急登の藪でとっても突っこんで行く気になれません。行くとすれば峠を少し下ったところの尾根の末端から素直に入るしかないと思っていた矢先です。

 

安房トンネルの開通で閉鎖に追い込まれた峠の茶屋


 通りかかったタクシーの窓が開いて「今、そこに ⊂(^(エ)^)⊃ がいたよ。2頭ね。」がーん。この一言が後押し、プッシュ、プッシュです。あっさり断念。金網が張りめぐらしてあって、熊が出てきそうなのは尾根の末端あたりぐらいしかない訳ですから。

 おとつい、テレビ東京の木曜映画劇場で「ザ・ワイルド」を見たばっかしですからね。アンソニー・ホプキンスがセスナで墜落して、山中をリングワンデリングしたあげく人喰い熊に襲われるといったお話なんですよ、これが。

 かといって、このまま何にもしないで帰るのもなんだし・・・。焼岳?いや、新穂高まで行って温泉三昧か?

 ああでもない、こうでもないと悩んで、最初の計画に入っていた安房山に登ることに・・・。なんのかんの言って2000m峰ですからね。刈払いは入っているようですが、「山と高原の地図」にもルートは引かれていないようですし・・・。



 取り付きには送電線の鉄塔と安房トンネルの排気口があって、小広い展望台になってます。ここから先は少し藪っぽいものの踏み跡もしっかりしていて、ラダーなんかも設置されてます。



 こんな感じですが、写真よりは踏み跡も仮払いもしっかりいていますね。



 1時間半ほどで山頂に。ところが藪の向こうに何かが・・・。



 巨大な鉄塔とソーラー発電装置のついた建物が鎮座しているではありませんか。
 あとでわかったのですが、この安房山中継所というのは向かいの焼岳に設置した観測装置のデータを松本砂防事務所に送っているところらしい。いろんなことをやってるんですね。驚きましたよ。

 


 三角点のところに戻ると、そこから穂高が・・・。こんな感じで西穂から前穂まで見るのは初めてですね。真ん中の白いところは岳沢です。

 写真ははすっきりしたものがないのですが、向こうにはアカンダナ山への稜線が見えます。「やはり残雪の山だね。あれは。」とつぶやいてみて自分を納得させて下山。



 ETC通勤割引にはまだまだ時間があるので、上高地乗鞍線から乗鞍高原温泉まで足を伸ばしました。ゆけむり館はちょっとおしゃれな立ち寄り湯です。
 料金は700円とちょっと高めですが、白いにごり湯と暖炉つきのしゃれた休憩室はまぁまぁ納得。
 そういえば、乗鞍岳って登ったことことがなかった。


池袋・新文芸座で大映映画『氷壁』

2006年09月20日 | インフォメーション
 

10月15日(日)、池袋・新文芸座で井上靖原作の『氷壁』が一日限り上映されます。NHKで放送された『氷壁』は設定が大きく変えられていましたが、1958年に上映されたこちらの映画は、ほぼ原作に忠実に作られていて、当時の前穂東壁のベースとなった徳沢園もいかにも山小屋といった風情いっぱいです。モノクロで、映像もいかにも特撮といった印象をまぬがれませんが、当時の山ヤの気分が伝わってきます。とかいって、私が当時を知っているわけもなく、あくまでも多分こんなだったんだろうなぁという想像に過ぎませんが。

 ただ、原作もそうですが、女性像があまりに固着したものになっていて、女性のみなさんからはブーイングが来てしまいそうな気がします。とくに、山本富士子がいけません。もうすこし、悪女的なイメージがあればストーリーに説得力がでてきたかもしれません。

 【「日本映画検証(7)」大映映画の鬼才増村保造】という企画の2日目です。
 同時上映は『暖流』です。詳細はリンクを貼っておきますので、そちらで見てください。

 新文芸座上映スケジュール

 


浜田真理子ライブ イン YOKOHAMA 2006

2006年09月16日 | 番外編
 この人の声は癖になります。

 横浜・桜木町で電車を降りて神奈川県立音楽堂へ。今日は山の店「かもしかスポーツ」を横目に紅葉坂をのぼって一年ぶりにその人の唄声に会いにいきました。

 レーベルはインディーズでも「浜田真理子」はもうメジャーになっているのかもしれません。秘密の宝物のように大事にしまっておいたつもりでも、もう隠しておくことはできなくなってしまってきているようです。本当に沢山の人でホールはいっぱいでした。

 ご本人はそんなことに気付いているのか、気付かずにいるのか、「11月4日に新しいアルバムがでるから今日は予習と復習ですよ」といたってのんびりした調子です。それに今夜の彼女はMC多め、「いつもより余計に回っていま」した。染太郎・染之助でした。林や三平の「どうもすいません」ポーズまでやってましたね。3回だったかな~。あれって、彼女のマイ・ブームなのでしょうか。

 かなりセクシャルな曲があったりしてテレッポさんだったのでしょうか。こんどの新しいアルバムからの曲(「爪紅のワルツ」だったか「紅爪のワルツ」だったか・・)はよく聞いているとすごい。彼の背中にたてた私の紅く染めた爪が鏡に写って舞っている・・・というのですよ。あの唄声でこの詩はすごい。ドキドキですね。
 都々逸だと思いますけど(???)、「三千世界のカラスを殺して、わたしゃあんたと朝寝がしたい」といったのもあったんですけど、濃~いですよね。

 あ~、あぶないなぁ。このままだと12月の東京公演にも行ってしまいそうです。その前に、11月のニューアルバムもあるし・・。

 一応、リンクを貼っておきますから、そそられた人は・・・。

本日のハマダマリコ的こころ