オレのブログ

ロックとイラストの大好きな、社会の底辺にいるチンケな一青年のブログです。
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伝説の終焉?

2020-09-21 12:28:25 | ロック

 「Smoke On The Water」や「Highway Star」、「Black Night」で有名なハードロックバンド Deep Purple。

 今年の8月に新作『Whoosh!』をリリースし、このアルバムで最後にすると宣言していますが、収録曲の「Nothing At All」のPVが出て、今までのパープルと違うセンチメンタルな楽曲で思わず涙したよ

Deep Purple "Nothing At All" Official Music Video - New album "Whoosh!" out now

 この「Nothing At All」を聴いて、本当に終るんだなぁと思い、なんだか切なくなってきます

 そう思うと、ディープ・パープルもいろいろあったなぁ。音楽性の変遷や、それに伴うメンバー達の脱退劇。メンバー同士の不和も起こっていて、人間関係がすっかり悪くなったメンバーも居るくらいだからなぁ

 現メンバーのイアン・ギラン(Vo)とロジャー・グローヴァー(B)も、確かに『Machine Head』や『In Rock』等で凄い有名になったけど、1973年に首にされて、『Perfect Strangers』まで戻って来れなかったんだよなぁ。そのイアン・ギランも『The House Of Blue Light』でまたクビにされたけど

 ディープ・パープルの主力メンバーにリッチー・ブラックモア(G)とジョン・ロード(Key)、イアン・ペイス(Dr)の3人が挙げられるけど、リッチーは75年に一度脱退して、『Perfect Strangers』でまた戻ってきたけど、『The Battle Rages On...』での人間関係の悪化でまた脱退し、ペイスと共にパープル・サウンドの屋台骨を築いて常に一緒に行動していたロードも、『Abandon』を最後に脱退し(高齢に伴う健康上の理由で脱退した事になっているが、ギランとグローヴァーと対立したのが原因という話もある。ギランだけ見ても2度もクビにされた経緯があるし、札幌の公演も見に行ったけど、『Abandon』の曲をやらなかった事やアンコールがなかった事から、対立が原因で追い出されたという話も真実味が帯びてくる)、グローヴァーがレインボー時代の馴染みだったドン・エイリー(Key)が加わって、最初から最後までブッ通しで所属したメンバーはペイスのみになってしまいました

 「イアン・ギラン/ロジャー・グローヴァーと対立した」と言われるジョン・ロードの脱退劇ですが、でもリッチーほど悪くなく、2009年4月15日に行われた東京国際フォーラムのコンサートでサプライズゲストに招かれ、ロードは2012年に亡くなってしまいましたが『Now What?!』で彼を追悼する等、ロードとの関係は良好だったと伺えます

 レインボー時代の馴染みのメンバーでジョー・リン・ターナー(Vo)も居たんだけど(ドン・エイリーとも一緒にいた事がある)、オラオラ系性格が仇になってしまってか、同じレインボーのロジャー・グローヴァーや中立的なジョン・ロードやイアン・ペイスまで敵に回してしまって、現在も対立状態にあるんですよねぇ

Deep Purple - King Of Dreams ( 1990 )

 4年も一緒にやったジョーとロジャーだが、久々に会ったジョーがあまりの激しく変貌してて、ロジャーも動揺が隠せなかったでしょう。ブラックモアズ・ナイトで活躍してたリッチーの『BURRN!』のインタビューで「ジョー・リン・ターナーが歌う“Can't Let You Go”は素晴らしい。まさに最高のヴォーカルだ。信じられないほど素晴らしいヴォーカリストだったが、あらゆるドラッグに手を出して素晴らしい声が失われていった」と証言しており、これが本当だったら『Slaves And Masters』の対立も頷けれるだろう。パープルは一度ドラッグ中毒者をメンバーに入れた事があり、グレン・ヒューズとトミー・ボーリンはドラッグにハマってたが為にバンドの機能を損なわせてしまい、1975年12月15日の日本公演のザマも主な原因がドラッグと言われる程深刻な問題を抱えていた。ジョーのドラッグ中毒も『Slaves And Masters』で現れてるだろうが、トミー・ボーリン在籍の第4期の当事者だったロードとペイスはそんなジョーを見限るようになり、『The Battle Rages On』での解雇に賛同するようになったのかもしれない。

 イアン・ギランは、大酒のみで酔っている間は手が付けれないほどの暴れん坊らしいが、そんなギランがマシに思えるほどジョーのドラッグ中毒が深刻で、「ギランを首にしたのが間違いだった……」と思えてしまう程、『Slaves And Masters』のセッションは酷かったと簡単に予想が付いてしまう

 リッチーは更に「あの素晴らしい声は、彼自身がクールだと思っていた事によって失われてしまった」と綴っていますが、男性としての歪んだ成功像に取り付かれたら、人間ああいう風に情けなくなると思ってしまう……

 

 ジョーが解雇されたことで、リッチーはディープ・パープルに見切りをつけるようになり、1993年にまたもや脱退し、ジョー・サトリアーニのヘルプを受けながらも、後任にスティーヴ・モーズ(G)を加え、ドン・エイリーも加わってディープ・パープルは現在安定した状態にありますが、私自身も『Abandon』でディープ・パープルはまだやれる、イアン・ギランのしぶとさを再認識したんです。リッチー時代と比べてキラーリフが無いのが『Abandon』の欠点だけど、ヘヴィさは増して、安定して聞けるレベルにまで回復してます。

 宇宙服ジャケットが印象的な『Whoosh!』がラストアルバムと宣言したパープルだが……

 前の『Infinit?』で「このアルバムで終る」と宣言して、結局最後にはならなかったんじゃん!

 確かに「The Surprising」のPVはラストアルバムを前提に作ったって分かるよ

Deep Purple "The Surprising" Official Music Video - "inFinite" Gold Edition OUT NOW!

 でも、『Infinite』では最後感が感じなかったか、『Whoosh!』を制作するようになり、そしてラストらしいアルバムが出来上がりました

 今回も「伝説、終焉」と謡っていますが、どうせまた新しいアルバムを作るでしょう

 それはそれでいいのですが、せめて『The Battle Rages On...』のような情けないアルバムは作らないで欲しいと願う所

 あれはあまりにも酷い……

 ギターもヴォーカルも迫力が無くて、とてもじゃないが聴けたもんじゃない(好きな人は好きだけど、オレはこのアルバムはどうしても聴く気になれない)

D̲eep P̲urple – T̲he B̲attle R̲ages O̲n... (Full Album)

 リッチーのギターもやる気が無くなってて、人間関係の悪さが伺えるぞぉ!

Deep Purple - Anya (from Come Hell or High Water)