オレのブログ

ロックとイラストの大好きな、社会の底辺にいるチンケな一青年のブログです。
つまらねー事しか書かねーが、よろしくな。

追悼ジンジャー・ベイカー

2019-10-08 23:58:51 | ロック
何かと有名人の死亡が多い令和元年だが、Creamのジンジャー・ベイカーも昨日亡くなってしまいました……😭 
 
逝去したクリームのジンジャー・ベイカーをポール・マッカートニーやフリーなどが追悼
2019/10/07 17:30
 
クリームのドラマー、ジンジャー・ベイカーの死を受けて、ポール・マッカートニーやフリーなど、ベイカーがコラボレーションしたアーティストや彼に影響を受けたアーティストたちが続々哀悼の意を表明した。「偉大なドラマー、ワイルドで素敵な男」とマッカートニーは偲んだ。

80歳でこの世を去ったジンジャー・ベイカー。その死が公表されると、ベイカーと共演した多くのアーティストや、彼から影響を受けたアーティストが、ソーシャルメディアでクリームのドラマーを追悼した。

「ジンジャー・ベイカーは偉大なドラマー、ワイルドで素敵な男」と、日曜日にベイカーの他界が公表された直後のポール・マッカートニーのツィートは始まった。そして「私たちはアルバム『バンド・オン・ザ・ラン』で、ナイジェリアのラゴスにある彼のスタジオARC Studioで一緒に仕事をした。彼の死を知って悲しいが、彼の記憶は永遠に消えない」と続いた。

Ginger Baker, great drummer, wild and lovely guy. We worked together on the Band on the Run album in his ARC Studio, Lagos, Nigeria. Sad to hear that he died but the memories never will. X Paul pic.twitter.com/Rne4tn6A2i — Paul McCartney (@PaulMcCartney) October 6, 2019

レッド・ホット・チリ・ペッパーズのフリーはInstagramで、「彼のプレイには大きすぎるほどの自由があった。本当にワイルドな男だ。俺たちが普段耳にするすべてのリズムを彼は空から引っ張り出した。安らかに眠れ、ジンジャー・ベイカー」と記した。

この投稿をInstagramで見る So much freedom in his playing. What a wildman. Rhythms weve heard all our lives he plucked them out of the sky. Rest In Peace Ginger Baker. Fleaさん(@flea333)がシェアした投稿 - 2019年10月月6日午前6時28分PDT

「時代を超えた最高のドラマーの一人。クリームの『カラフル・クリーム』ですべてが始まった」と、スティーヴン・ヴァン・ザントがツィートした。

ベイカーは現地時間10月6日朝にロンドンの病院で死去した。ロックの殿堂の2週間ほど後に、ベイカーの家族は彼が「危篤状態」だと公表していた。

ジンジャーの息子で、Music of Creamというトリビュートバンドのドラマーのコフィー・ベイカーは、2018年にローリングストーン誌で父親との壊れた親子関係について打ち明けたが、「先日、父を見舞って素晴らしい時間を過ごした。父と思い出話をしたり、音楽の話をした。父は僕が父のレガシーを絶やさないことを喜んでいる。僕たちの親子関係は修復されて、父は穏やかな心持ちだった。みんなの優しいメッセージと思い遣りに感謝する。父を愛しているし、これからもずっと父を恋しがると思う」とコメントした。


クリーム時代のバンドメイトだった故ジャック・ブルースの家族は、「ブルース家はジンジャー・ベイカーの家族、友人、ファンにお悔やみを申し上げます。愛憎が混在する友人関係でも、ジンジャーはジャックにとって兄のような存在でしたし、二人のケミストリーは見事なものでした。ジンジャー、安らかに眠ってください。あなたは時代を超越した偉大なドラマーの一人です」と、ベイカーの死を悼む声明を出した。

エドガー・ライト(Twitter)
音楽の巨人ジンジャー・ベイカー、安らかに眠れ。クリーム、ザ・グラハム・ボンド・オーガニゼーション、アレクシス・コーナーズ・ブルース・インコーポレイテッドの多すぎるほどのお気に入り曲の後ろで響くビートの主よ(ドキュメンタリー映画『Beware of Mr Baker(原題)』を見てない人は今すぐチェックだ)。

ブライアン・ウィルソン
ジンジャー・ベイカーが他界したと聞いて残念だ。彼は偉大なドラマーだったし、あの頃の私たちはみんなクリームのファンだった。「Sunshine of Your Love(原題)」は最高の一曲だった。愛と慈悲を、ブライアンより」

ジェイ・ワインバーグ(Twitter)
ジンジャー・ベイカー、ありがとう。

ホークウインド(Twitter)
このニュースは本当に、とても悲しい……ジンジャー、高く飛ぶんだ! お前は唯一無二で本物のレジェンドだ……お前と一緒に仕事できて俺たちは本当に光栄だった……安らかに眠れ。

ラッシュ(Instagram)
若い頃、自分よりも大きいと感じたドラマー、誰よりも大きな影響を受けたミュージシャンはジンジャー・ベイカーだけだった……1968年6月5日にマッセイホールで見た、故ジャック・ブルースとエリック・クラプトンと一緒のクリームのライブの素晴らしさは絶対に忘れない。彼は天才ロックドラマーの走りで、その素晴らしいレガシーは生き続ける、ジンジャー家の人々、友人、ファンに心からお悔やみを申し上げる。

クエストラヴ(Instagram)
怪物的なリズム職人よ、ゆっくり休んでくれ 
 
 エリック・クラプトンがジョン・メイオール&ザ・ブルース・ブレイカーズを脱退した後、ジャック・ブルースとジンジャー・ベイカーで結成したクリームは、ビートルズと真逆のコンセプトに演奏テク重視のスタイルを取って、ギター/ベース/ドラム共に難しいプレイをすると言うすごい有名なバンドなんだよなぁ
Cream Sunshine of your love   Royal Albert Hall Nov´68
 
2年で解散したのが惜しまれるが、演奏テク重視しすぎで楽曲の質が悪かったとか、ソロ演奏が長すぎて客に飽きられたとか、いろいろ言われたが、実は結成前からジャックとジンジャーは異様なほど仲が悪く、解散直前にもナイフでジャックを脅して追い出したと言う逸話まで聞かれる程仲が悪かったそうです。事実、ジャックは解散後クラプトンを褒めていたがジンジャーを全く褒めず、時がたってゲイリー・ムーアとバンドを組んでも人間関係ですぐ解散と言う事もあったからなぁ
 
2005年に再結成して、5月にロイヤル・アルバート・ホールでライブをやったけど、余りにも悪い仲でよく再結成できたなと思うよ
Cream - White Room (Royal Albert Hall 2005) (17 of 22)
 
無論、互いの楽器を壊したり、ナイフを突きつけたりして、目を合わせるだけでも険悪な雰囲気をかもし出していた二人なので、スタジオで新アルバムをレコーディングなんて出来るはずが無いんだよな。ジャック・ブルースは5年前の2014年に亡くなられましたが、ジンジャーからのコメントは聞かなかったなぁ
 
そんなジンジャー・ベイカーですが、実はポール・マッカートニー&ウイングスでゲスト演奏したことがあるんですよ
「Picasso's Last Words」って曲
 
Paul McCartney & Wings Picasso's Last Words (2010 Remastered)
 
こんな大人しいナンバーに、何でジンジャーが?って思ったけど、ドラムが入ってねーし、何処にジンジャーがいるのよ?と思ったけど、後のwikipediaでジンジャーがパーカッションをやっていると知って、驚いた記憶が今でも残っていますねぇ。
上げた動画の1:57から展開されるシンセみたいなパーカッションサウンドがジンジャーによるものです
 
ザ・ビートルズは今でもすげぇ話題になるけどさ、ビートルズの演奏力を低く見て演奏テク重視のスタイルで結成されたクリームは、結局演奏テクを重視する余りに人間関係まで考慮されず、長ったらしい演奏も加わってすぐに飽きられて2年で空中分解したし、ハードな曲もあるけど、ギターサウンドの迫力はビートルズのより無い上にペラッペラだし、演奏テクでロックが決まる訳じゃないという反面教師を示したわけですよね(クラプトン及びクリームのファンには申し訳ないけど)
 
何はともあれ、ジンジャーが亡くなったのは悲しいです
お悔やみを申し上げます
 
ジンジャーの集大成であるクリームの「いやな奴」で締めくくります
Cream - Toad (Farewell Concert - Extended Edition) (10 of 11)

Guns n' Rosesをレビューするよ

2019-09-17 20:09:27 | ロック
 日ごろからビートルズやパンク、フォーク(気分によってはアニメソングとかも聴くよ)とかを聴いているのだが、何だかマンネリ化してきて、何か違った音楽も聴いてみたいな、と思い、YouTubeで普段聴かないジャンルのロックをあさって、「Civil War」というのがヒットして、そして中古CD屋でGuns 'N Rosesのベストアルバムを買ったよ

Civil War- Guns n' Roses.


 梅澤 春人も取り上げているGuns 'N Rosesですが、不良なイメージがあって、格好からしてワイルドだし、聴いたことがなかった俺でも名前はしょっちゅう聞きます。


 で、肝心のロックは、というと……ここから先はファンの皆さんが落ち込むだろうのレビューなんで、読まないでおいた方がいいでしょう。

 はっきりいいます。

ギターがショボッ!

 何だかギターサウンドに迫力が感じられないし、何だか気の除けたコーラみたいな感じがして、正直、日本のヴィジュアル系ロックの方が聴き応えがある。Guns 'N Rosesは一度試聴しましたけど、ギターサウンドがショボすぎて、まったく持って聴く気になれませんでした。

 評論家ぶるつもりはないのですが、あまりにもショボイギターサウンドに「こんなんでよくデビューできたな?」って感じがして、ギタリストのスラッシュとイジー・ストラドリンも真剣にやっていないとすら思えてきますよ。

 そりゃ、今回買ったベストアルバムには迫力のあるクールなギターサウンドもあることはあるし、「Civil War」は文句なしのハードロックソングだけど、他の曲に関してはハマれるものがない。心に響かないし、一回聴いてすぐ飽きる、歌詞もショボいし、明らかに売れたい目的で結成したバンドと見えてしまう。

 アルバムを出す頻度も異様なほど遅くて、デビューから32年経っているのに、スタジオアルバムは6枚しか出していなくて、いくらなんでも出さなさすぎだろ。
 「チャイニーズ・デモクラシー」に至っては2001年からリリースが予定されてたが、一向に出なくて「出す出す詐欺」とすら言われてしまってるんだよなぁ(2008年にめでたく出ましたが)。毎年2枚アルバムを出してた多忙なビートルズと真逆だろ。
 これでもまぁよく売れたと思いますよ。エアロスミスもギタリストを入れ替えてアルバム出したけど、大コケしてるもんなぁ。

 wikipediaの記事も見たけど、どうやらアクセル・ローズの人格に問題あったらしく、かなりわがままな性格で周囲を振り回していたそうだ。カート・コバーンもGuns 'N Rosesを嫌っているし、アクセルの周囲に気を使わない姿勢からオリジナルメンバーも嫌気を指して4人とも脱退してしまう(そのうちスラッシュとダフ・マッケイガン、マット・ソーラムの3人はその後Velvet Revolverを結成)で、アクセル人徳無さすぎ!

 スラッシュとダフ・マッケイガンは戻ってきたみたいだけどさ、イジー・ストラドリンとマット・ソーラムは戻ってないらしく、よほどアクセルを嫌っていると見ている

 Guns 'N Rosesの本質は見出そうとは思いますが、当分先の話になるだろう。

続・Band On The Runをレビュー

2018-07-03 19:24:53 | ロック
 さて、「Band On The Run」のデラックスエディションを聴いてレビューしたわけですが、デラックスエディションという訳ですから、ボーナスオーディオやDVDも付いていてもう一つのウイングスも聴けるというお徳が付いてきます

 次作の「Venus And Mars」や「Wings At The Speed Of Sound」もデラックスエディションが出てるんですが、「Band On The Run」セッションのアウトテイクが無く、2枚目のCDにはOne Hand Clappingとアルバムに収録されなかった「Helen Wheels」や「Country Dreamer」、「Zoo Gang」のシングル曲が入っています。「Band On The Run 25th Anniversary Edition」と言うのもあるけど、それ含めると凄く高いもん!DVD付きのデラックスエディションだってポール達に悪いけどBook Offで売ってあったんでそこで買ったもん(タワーレコードはDVD付きがもう置いてないから)!

 さて、二枚目のボーナスオーディオトラックもレビューしますが、One Hand Clappingは『Band On The Run』リリース後、ツアーに出るためにメンバー2人を補充して、ギターのジミー・マカロックとドラムのジェフ・ブリットンが加わりました。そこでライヴのリハーサルとしてOne Hand Clappingが撮影されましたが、

 「Bluebird」の模様はDVDでも見ましたが、ジミーが持ってるのはフライングVでしたよね?フライングVはハードロック向けのギターなんですが、なぜか「Jet」や「Soily」では使われず、バラード曲の「Bluebird」で使用しているんですよねぇ。でも、ハムバッキングサウンドには丸みがあって、アコースティックギターと上手く絡んでいたので、違和感が全く感じられない。むしろ、ザ・ビートルズ時代の「Rubber Soul」に収録されてる「I'm Looking Through You」や「You Won't See Me」のような曲を連想します。

 「Jet」や「Let Me Roll It」も演奏されましたが、これもドラムのサウンドからかよりロックなナンバーになってますねぇ。スタジオ版のオリジナルでも、「Jet」のキーボードソロはリンダさんですが、これNirvanaの「Smells Like Teen Spirit」と同じ手法じゃん!

 Nirvanaはウイングスが既に解散した90年代に登場するが、何だか『Band On The Run』もNirvanaの原点になってるような気がします。後のパンクやグランジシーンでは演奏テクが一切省かれたプレイがメインになりますが、こう言うところでリンダさんも貢献してるんですよねぇ。「リンダさん無ければパンクも無い」までは言いすぎですが、パンクやグランジが市民権を得た切欠にもなるし、ポールも本当に先駆けてますねぇ!『Wings Wild Life』も『In Utero』に通じるし・・・・・

Paul McCartney & Wings - Jet [Rehearsal] [High Quality]


Nirvana - Smells Like Teen Spirit


 One Hand Clappingからのデモには「Soily」や「Baby Face」もありますが、これ等は次の『Venus And Mars』のデラックスエディションに入ってますので、お手数ですがそちらも参照してください。

 最初からこの編成でやったら?と思ったが、しかし『Band On The Run』がヒットして初めて加わったような編成ですし、補充したジミーとジェフがデニー・シーウェルと同じくアフリカのマイナスイメージがこびり付いていたら直ぐに脱退してしまうかも知れません(ジェフだったらギャングに絡まれても空手で迎撃してしまうでしょうが、伝染病もありますしねぇ・・・・・)。

 しかし、ジェフ・ブリットンはVenus And Marsのレコーディング中に脱退。マッカートニー夫妻とは上手くやっていたがギタリスト二人―デニー・レインとジミー・マカロックとは仲が悪く、空手の師範もしていた事から「自分の居場所がなくなる」と危惧して、ギタリスト二人はジェフを疎外。「空手の映画に出演するため」と言う建前を出して、結局7ヶ月で脱退する羽目になりました。
 ウイングスはその後、ジョー・イングリッシュを補充して『Venus And Mars』は完成するんだけど、私としてはジェフのドラムのほうが好きかな?One Hand Clappingで力強いドラムを叩いていたんだから、このラインナップで続ければロックなポールも見れたんだけどなぁ・・・・・―けど、ギタリスト二人と関係がこじれたっつーんだから、これは仕方が無い。
 でも、ジョー・イングリッシュもサウンドはショボイがテクがあってバリエーションもリンゴ並みにあるので、彼のドラムも好きです。

 「ポールはロックじゃないから嫌い」と言う声もあるが、私も初めて聴いた高校時代、ウイングスがあまり好きじゃありませんでした。
 でも最近ガンダムXのティファ・アディールに萌えてきてるし、ガンダム00の「Tomorrow」で泣いたし、そんでもって『この世界の片隅に』と言う映画が凄く気に入ったので、最近はバラードも聴くようになりました。
 ウイングスはバラードが多めですが、ティファやマリナ様が好きな方にはオススメします。

 最後に。ザ・ビートルズのアルバムで『Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band』以降の9曲目がポールの作品な訳ですが(9はジョンの縁の番号で、「One After 909」や「Revolution 9」等のタイトル曲もある程)、何だかその9曲目に位置するポールの作品が、後のウイングスのスタイルが現れてるような気がします。

 例として

 「When I'm Sixty-Four」→『Venus And Mars』
 「Penny Lane」→『Wings At The Speed Of Sound』
 「Martha, My Dear」→『Band On The Run』
 「Honey Pie」→『Band On The Run』/『Venus And Mars』
 「Teddy Boy」→『London Town』
 「You Never Give Me Your Money」→『Red Rose Speedway』/『Band On The Run』/『Back To The Egg』

Band On The Runをレビュー

2018-07-02 22:22:11 | ロック
 一年弱ブログを更新しなくて大変に申し訳ございません。
 いやぁ、イラストの練習をしていたのですが、気付いたらブログを一年弱も放置していて、もうブログの本人死んじゃったんじゃないか?って思ってしまう程でした。

 さて、ポール・マッカートニーの70年代のバンド ウイングスに嵌っていますが、この間「Band On The Run」のデラックスエディションを買ったんですよ。
 ウイングスは前から聴いていたんですが、「Jet」とか「Mrs Vandebilt」とか、「Nineteen Hundred And Eighty Five」とか好きな楽曲があったんで、70年代のポールの傑作ですよ。

 「ティファ」ってヒロインがFF7オンリーだった頃は退屈なバラードが嫌いだったんだけど、ガンダムXの方も萌えてきた今ではバラードも好きになって、「Bluebird」とか「Mamunia」とか「Picasso's Last Words (Drink To Me)」とかも聴くようになったよ。ポールは「ラブバラードしか書けない」って言われてたけど、ロックも一級品、バラードも一級品なら音楽界の頂点に立てるって!そんな音楽家はそうはいないよ!?

 さて、そんな「Bluebird」ですが、パーカッションとアコースティックがメインのこの楽曲は、静かな夜のイメージがして、秋の風が吹き始める9月にもってこいですねぇ。
 サックスが入っていて、それを成り立たせてるんだから、これは大人の音楽。
 ベースは「Something」みたいに動き回っていて、テクも凄いナンバーですが、これライブではベースレスでポールもアコースティックギターを持って歌っていたんですよねぇ(One Hand Clappingではベース入っているけど、歌っている為音は少なめ)。One Hand Clappingではジミー・マカロックのエレキギターも入っているが、自分も歌うかベースの音は少なめになってます
(音源はOne Hand Clappingより)
Paul McCartney & Wings -- Bluebird


 さて、もう一つの「Picasso's Last Words (Drink To Me)」。
Wings - Picasso's Last Words (Drink To Me)


 これはパブロ・ピカソが亡くなった記事を見てインスパイアされたそうですが、この曲を作る経緯がビックリもので、ポールがジャマイカに行った時にダスティン・ホフマンに「曲を作ってみてくれ」と言われて、即座に作ってホフマンをビックリさせたエピソードが有名です。で、そのままアルバムに入れたわけだから、ホフマンももっとビックリでしょう。
 「Jet」のリプライズが入る後半でベースが冴えていきますが、本当にポールってベースの使い方が上手いなぁ!
 「Jet」のリプライズが入るパートで、エレクトーンのリズムマシーンみたいな音が出ていますが、これ、ジンジャー・ベイカーのパーカッションによる物で、それを聞いた最初「何所でジンジャーが出てくるの?」って思っていました。wikipediaで「砂利でいっぱいのブリキ缶」で鳴らしたって言うが、ジンジャー・ベイカーと言えばクリームの元メンバーで有名で、派手なドラムをやるってイメージだったんですよねぇ。そもそもそんなドラマーが何故アコースティックの静かな曲のゲストに来てるのよ!?と思ったりもしましたが、何でもウイングスの3人はレコーディング中にARCスタジオに招かれて、その成り行きでジンジャーがゲスト出演することになったらしい。ジンジャーもこう言う静かなパーカッションプレイするもんだなぁ、と関心した次第です。

 タイトルトラックの「Band On The Run」はそれぞれ異なる3曲を一つに繋ぎ合わせて組曲構成にしたのだが、オーヴァードライヴのギターが素晴らしい!テクはもちろんの事、サウンドも力があってこれぞロック!エレクトリックのリードギターはポールによるものだが、元々はギタリストで、ステュアート・サトクリフが脱退したのが切欠でベースに転向したって言うからねぇ!
 ギタリストのスーパープレイが花盛りだった1960年代の音楽シーンで、何故一番ギターテクのあるポールがベースなのよ?!と思ったが、やはり結果は成功したわけだから、世の中どうなるか分からないよ!?
Wings - Band On The Run (Original Video)


 しかし、アルバム全体を聴いてみると、何だか「Martha, My Dear(1968年発表のビートルズのナンバー)」がそれぞれ形を変えて一枚のアルバムになったと思います(ポール・マッカートニーに武道館ライブからの、です。長らくやってなかったそうなので、本人は忘れてしまいましたが、「Martha, My Dear」は好きなんで今度は完璧にやってくださいよぉ!で、ビートルズ本人によるバージョンはYouTubeにアップされてませんので、お手数ですが聴きたいのであれば『ザ・ビートルズ』を購入してください)。
Paul McCartney - 'Martha My Dear' intro soundcheck at Budokan, Tokyo, April 28, 2015.


 そのマーサの子供に「Jet」がいた訳ですが、子供まで歌のネタにされるんだから、本当にマーサは有名な犬ですよ。
Paul McCartney & Wings- Jet


 「Martha, My Dear」と比べてロックな方に行った「Jet」ですが、歌詞を見ないと飛行機関係の歌かと思っちゃいますよ(歌詞は普通のラブソング)。
 けど、ギターサウンドは上空を飛んでいるってイメージだし、テンポは遅いがロックなので、この曲は好きだ。

 さて、デニー・レインと共作品の「No Words」だが、デニーがヴォーカルか、ポールのベースプレイは冴えてるんだよなぁ!
Paul McCartney & Wings - No Words (Live in Glasgow 1979) [HQ]


 ラストのギターソロはポールによるものだが、やっぱり元ギターリストなだけあるわぁ!

 話を「Martha, My Dear」に戻しますが、「Martha」って確かポールがギターとベース、ピアノ、ドラム、ヴォーカルを多重録音してそこにストリングスを入れたって訳でしょ?ドラムプレイやサウンドから「Martha」と似てるし、ピアノがメインとなれば「Nineteen Hundred And Eighty Five」にも通じるよ。
Paul McCartney Nineteen Hundred and Eighty Five lyrics


 ドラムにはデニー・シーウェルがいたんだけど、アフリカに行くのを恐れて辞めちゃって、ポールとリンダ、デニーの3人だけが残ったって事になったんだよなぁ。まぁ、アフリカは伝染病と紛争のイメージが今でもあるし、前にもエボラで騒ぎになってたんだしさぁ―そうなると良く行けるよな、マッカートニー一家&デニー・レイン
 機材の質も悪かったみたいだし、マトモなアルバムが出来るかどうかが疑問視されたし、こんな状況でも名盤が作れたんだからポール・マッカートニー半端ないって!

 でも、これってパンクじゃん。
 ジャケットにはポールとリンダ、デニーの3人に加えて俳優とかボクサーとかアナウンサーを6人加えて撮影したって言うけど、クリストファー・リーやジェームズ・コバーンもいるし、元ビートルズのメンバーじゃなきゃこんなジャケットは作れないって。「Queenie Eyes」でも有名な女優がPVに出てるっつーけど、これはビートルズ程の名声がなきゃ出来ないって。

 でもストリングスを除けば楽曲はパンク。パンクも、機材の質関係なしっつーしさぁ、そもそも素人のリンダさんを入れるって所で既にパンクじゃん。ジョン・ロードとかレイ・マンザレクとかと比較されて「史上最低のキーボーディスト」って言われてるけど、そもそもセックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズもギタープレイが最低だし、ラモーンズも演奏テクがしょぼくて小学生でもコピーできるような腕前よ!?
 こうしたスタイルは後になって出てくるけど、演奏テクを省いてシンプルに徹して後のパンクやグランジとかに繋げるってさ、ポールも先の音楽界の行く末が見えてるんじゃない?

 「Let Me Roll It」もスローだがパンクだし、ベースが平凡だけどパワーがあるんでこれはもうグランジだろ。
Paul McCartney - Let Me Roll It - Lyrics


メルヴィンズもカヴァーしてるっつーしさぁ、グランジの原点にもなるよ!?
Melvins Lite-Let Me Roll It


 ビートルズ解散後、アラン・クラインやフィル・スペクターと敵対する事になって出だしが苦しくなった70年代で、ポールはリンダ夫人とデニー・レインとで再起を図って、「Band On The Run」でものの見事に復活を果たしたわけだよ。
 ハードなロック曲がないんだけど、まぁ、ポールは本来「普通の生活を送る喜び」をテーマにしているし、ジョン・レノンやレッド・ツェッペリンのようなハードなサウンドはあまり必要としてない訳だ。
 後の「Back To The Egg」でポールのハードロック面が伺えるが、全然ラストアルバムって感じがしない・・・・・
 「続く」って感じがあったし、実際日本で捕まっちゃった後も次のアルバムの為のリハーサルはあったんだけど・・・・・
Wings: Pugins Hall (October/November 1980 Rehearsals)


 その最中にチャップマンが事件を起こして、ポール思い切りダウン!
 親友が死んじゃったんで、かけれる言葉がなくなってしまって、デニー・レインが脱退してウイングスは解散したんだけど、新加入のローレンス・ジューバーやスティーヴ・ホリーもたまったもんじゃねーよなぁ・・・・・!折角憧れの有名アーティストと同じバンドでプレイできると思ったらあんな事件が起こってバンド活動が止まってしまって・・・・・ウイングス解散まで引き起こしてくれたんだから、本当にマーク・デイヴィッド・チャップマンはろくでもない奴だ。デニー・レインやローレンス・ジューバー、スティーヴ・ホリーもさぞかし恨んでることだろう。ポール・マッカートニーも「私は誰でも許せる性質だと思うが、こいつだけは許す理由が見つからない。こいつは正気を失って、取り返しのつかないことをした。そんな人間になぜ容赦の気持ちを恵んでやる必要があるのかわからない

 書きたい事がありますが、長くなりましたので、ここで一旦引き上げます

Space Oddity

2017-09-11 19:48:49 | ロック
 バンドを引き連れて、ギターを構えて、PVを撮りてーよ

 デヴィッド・ボウイみてぇにさぁ

David Bowie- Space Oddity Original Video (1969)


 うん。中継ライヴもやりてーしさぁ、無重力の中でいっちょバンド演奏やってみてーんだよ

 今は無理みたいだが近い将来、民間宇宙旅行にも出かけれるみてぇっつーしさぁ、俺も無重力の中に行って、ギターを構えて演奏してーんだよ

Space Oddity