The Society of Helical Carbon ヘリカル炭素学会

Helical C (CMC), PAT PCT/FDA JP & TH (Food), SM TH FDA (Med)

WHO、水銀体温計・血圧計の全廃を呼び掛け

2013-10-17 16:45:11 | 日記

世界保健機関(World Health OrganisationWHO)は11日、有害な液体金属である水銀の取り扱いを規制する国際条約が前日に採択、署名されたことを受けて、水銀を使用した体温計と血圧計の全廃を目指すと発表した。

 WHOのマーガレット・チャン(Margaret Chan)事務局長は声明で、「水銀は公害を引き起こす懸念のある10大化学物質の1つ。生態系に拡散し数世代にわたって残り続ける物質で、暴露された人々に深刻な健康被害と知的障害を引き起こす」と述べた。WHOは2020年までに、医療関係者で構成される国際団体ヘルスケア・ウィズアウトハーム(Health Care Without Harm)とともに、水銀を使用した血圧計と体温計の全廃を目指す。

 10日には熊本県水俣市で、約140の国と地域の代表団が集まり、水銀に関する国際条約が採択、署名された。世界で初めて、猛毒物質である水銀の使用を法的に規制するこの条約は、50か国の批准で発効となるが、国連(UN)は発効までに3~4年を要すると見込んでいる。

 この条約は、体温計など、水銀を含んださまざまな製品の使用を2020年までに段階的に廃止することを定めている。また、各国政府が全ての水銀採掘を禁止するまでに15年間の期限を設けている。

水銀 - Wikipedia


不規則な就寝時刻が子どもの行動障害の原因に、英研究

2013-10-17 16:37:08 | うつ病

不規則な時刻に就寝する子どもは行動障害を起こしやすいという研究報告が14日、米小児科専門誌「ピディアトリクス(Pediatrics)」に掲載された。

 研究によると、生涯にわたる可能性がある行動障害の原因は、幼少期の不規則な就寝時刻にあるという。しかし、幼少期を通して不規則な就寝時刻を維持しない限りは、症状が悪化することはなく、規則的な時刻に就寝することを習慣づけるようになった場合には、症状に明らかな改善がみられるという。

 研究は、不規則な就寝時刻は、体内時計を混乱させ、睡眠不足を招き、脳の発達と一部の行動を制御する能力を低下させると説明している。

 英ロンドン大学ユニバーシティー・カレッジ(University College LondonUCL)のイボンヌ・ケリー(Yvonne Kelly)氏は「決まった時刻に寝る習慣をもたないと、常に不安定感が伴い、時差ぼけに近い状態を心身に引き起こす」と述べている。

 教師や母親から行動障害があると報告された3歳、5歳、7歳児、あわせて1万人以上の就寝時刻に関するデータを分析したこの研究では、多動性障害、問題行動、友達との関係や感情面での問題などは、就寝時刻が不規則な子どもに、より顕著に表れる症状だったという。


「魚を食べる人」は長生き、米研究

2013-10-17 16:25:36 | 日記

65歳以上で、魚を食べる人は、食べない人と比べて、平均2年ほど寿命が長い──魚介類に多く含まれる「オメガ3脂肪酸」の摂取と死亡率との関係性について書かれた研究論文が、1日の米医学誌「内科年報(Annals of Internal Medicine)」に掲載された。

 オメガ3脂肪酸はサケやマグロ、オヒョウ、イワシ、ニシン、サバなどの魚に多く含まれている。研究によると、オメガ3脂肪酸の血中濃度が高い人は、低い人と比べて全般的な死亡率が27%低く、心臓疾患を原因とする死亡率も35%低かった。

 論文を発表したのは米ハーバード公衆衛生大学院(Harvard School of Public HealthHSPH)の研究チーム。過去の研究でオメガ3脂肪酸と心臓疾患の発症率低減との間に関連性があることは既に示されていたが、今回の研究では高齢者の死亡率と魚を食べることとの関係性が調査された。

 研究チームは、米国の65歳以上の成人2700人を対象とした16年分のデータを分析した。サプリメントと食事との違いを排除するため、魚の油をサプリメントで摂取している人は対象から除外された。

 研究の結果、オメガ3脂肪酸の血中濃度が高かった人は、低かった人と比べて死亡率が低く、平均で2.2年、長生きしていた。

 研究チームは、ドコサヘキサエン酸(DHA)が心臓発作による死亡率低減と最も関連性が強いことを特定した。研究ではまた、エイコサペンタエン酸(EPA)が死に至らない心臓発作の低減と強く関連し、さらにドコサペンタエン酸(DPA)には脳卒中による死亡率の低減と最も強い関連性がみられた。

 この結果は、被験者の統計学的要因や、生活スタイル、食生活などを考慮・補正した後も変わらなかった。


ω-3脂肪酸 - Wikipedia

ja.wikipedia.org/wiki/Ω-3脂肪酸



早発閉経女性が出産=卵子活性化で世界初-聖マリアンナ医大

2013-10-16 08:46:13 | 日記

 若いうちに月経がなくなり妊娠が難しくなる早発閉経の女性の、卵子のもととなる「原始卵胞」を人工的に活性化させて妊娠、出産させることに世界で初めて成功したと、聖マリアンナ医大の石塚文平特任教授らのチームが1日発表した。論文は米科学アカデミー紀要に掲載された。

 今後は加齢に伴う不妊の女性にも対象を広げる方針で、日本産科婦人科学会や厚生労働省と協議する。
 出産したのは25歳で早発閉経と診断された女性。30歳で治療を受け、31歳だった昨年12月、出産した。母子に異常はないという。
 チームは女性の卵巣を摘出していったん凍結した。解凍して細かく切断した上で、化学物質を加えて原始卵胞を活性化。卵管に移植して卵子に発育させた上で取り出し、体外受精させて再び体内に戻した。
 チームは27人の女性に治療を実施。このうち14人は原始卵胞が残っていなかった。残っていた13人のうち3人が受精卵の移植まで進み、2人が妊娠し、1人は流産した。


子宮頸がんとワクチンを考える:/1 副反応情報の収集を急げ

2013-10-16 08:37:51 | がん

 

 「普通の女子高生の生活がしたい。学校に行きたいです」。東京都内に住む高校2年の女子生徒(16)は悔しそうに話す。

 ●高校に通えず療養

 2011年8月から12年2月の間に、子宮頸(けい)がんワクチンを接種した。以来、痛みや過呼吸、ふらつきなどの症状が消えない。ほとんど高校に通えず、自宅での療養生活は約1年半に及ぶ。

 同ワクチンは計3回の接種が決められている。1、2回目の接種直後、腕に痛みを感じ、1週間ほど腕が上がらなかった。でも、ワクチンの説明書には痛みの副反応(副作用)の記載があり、一緒に受けた友人にも同じような症状が出た。

 異変が起きたのは3回目の接種後。左腕が紫色に腫れ上がり、激痛で動かすこともできない。痛みは腹や胸など体中に広がり、半年後には頭痛や吐き気、手足のしびれも出始めた。脚に力が入らず、移動時は車椅子が欠かせなくなった。一番つらいのが、肩の痛みだ。矢で射られたような痛みに、失神することもある。「いつ始まるか分からない痛みへの不安で、過呼吸になることもあります。とにかく今は、早く学校に行けるようになりたい」と訴える。

 現在、国内で発売されている子宮頸がんワクチンは「サーバリックス」と「ガーダシル」の2種類。10年度から国の助成が始まり、今年4月から小学6年~高校1年の女子は原則無料で接種できるようになった。厚生労働省によると、3月末までに推計328万人が接種した。

 ●重い報告例358件

 しかし接種後、長引く痛みや手足のしびれなどの訴えが相次いだ。09年12月発売のサーバリックスは、今年3月末までに推計約695万回接種され、重い副反応が302件(発生率100万接種当たり43・4例)報告されている。一方、ガーダシルは11年8月の発売後から今年3月末まで推計約168万回接種され、56件(同33・2例)の報告があった。

 重い報告例は、接種との因果関係が不明のものも含むが、サーバリックスの場合、ヒブワクチン(237件)、インフルエンザワクチン(121件)など他のワクチンを大きく上回る=別表参照。

 被害を訴える親や議員ら約50人は3月25日、「全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会」(東京都日野市)を結成。厚労省に副反応被害者の追跡調査や、治療体制の整備などを求めてきた。

 これまで全国から同会に寄せられた相談は約600件(7月13日現在)。事務局の池田利恵・日野市議(55)は「相談のうち130人から詳細な診療情報を得ている。多くに共通するのが全身の痛みや歩行困難、強い頭痛、倦怠(けんたい)感などの症状。これらはワクチン接種と関連すると思われ、情報をまとめて厚労省に報告したい」と話す。

 ●異例の「推奨中止」

 「慢性的な痛みは医師でも判断できず、適切な情報提供ができる段階にない。今のまま接種を続けてよいのか」

 6月14日、ワクチンの安全性や副反応を話し合う厚労省の専門家検討会。座長の桃井真里子・国際医療福祉大副学長は全委員に問いかけた。委員の判断も割れ、議決権のある5人の採決の結果、3対2で「ワクチンの積極的勧奨を一時控える」との方針が決まった。欧州をはじめ約130カ国が子宮頸がんワクチンを承認し、そのメリットが定着する中、「勧奨中止」は異例の対応だ。

 今後は、因果関係の解明や治療体制の整備が大きな課題となる。厚労省も、秋までには専門診療が行える拠点病院16カ所を整備し、患者情報の分析や治療体制を作る予定だ。その拠点の一つ、信州大医学部の池田修一・内科学教授は「患者を専門医が診ない限り適切な治療はできない。症状に関する正確なデータを集めて検証し、一刻も早い治療につなげたい」と言う。

 「臨床試験は症例数が少なく、まれにしか起きない副反応を見つけ出すのは困難」と話すのは、民間の薬害防止監視団体「薬害オンブズパースン会議」(東京都新宿区)の隈本邦彦・江戸川大教授。今回は接種直後でなく、しばらくしてから痛みなどの症状を訴える人もいる。「国は自発的な報告を待つだけでなく、専用の相談窓口を設けるなど能動的に情報収集する体制作りを急ぐべきだ」と訴える。

    ◇

 厚労省は一時的に子宮頸がんワクチン接種の推奨を控えることを決めたが、希望すれば従来通り受けることができる。接種するかどうかの判断が個人に委ねられた中、ワクチンとどう向き合えばいいのか。4回にわたり考える。(この連載は細川貴代、田村佳子、小島正美が担当します)=つづく

==============

 ◇子宮頸がんワクチン

 子宮頸がんは、子宮の入り口部分(子宮頸部)にできるがん。ヒトパピローマウイルス(HPV)と言われるウイルスの感染が原因で起こり、主に性行為で感染する。日本では年間約1万人が子宮頸がんと診断され、2011年には2737人が死亡している。子宮頸がんワクチンは、子宮頸がん全体の50~70%の原因とされる2種類(16型、18型)のHPV感染に予防効果がある。


「高齢者が暮らしやすい国」ランキング日本10位、韓国67位

2013-10-03 08:58:24 | 日記

世界で最も高齢者が暮らしやすい国はスウェーデンであることが、国連人口基金(UNFPA)と国際高齢者人権団体「ヘルプエイジ・インターナショナル」が1日に発表した高齢者福祉に関する調査報告書で明らかになった。英BBC放送が報じた。

 91カ国・地域を対象に60歳以上の高齢者の所得保障や健康状態、雇用・教育、生活環境などを調べ、ランク付けした。同じ北欧国のノルウェーが2位で、ドイツ、オランダ、カナダと続く。アジア諸国では日本が10位で最も高く、韓国は67位だった。

 報告書はスウェーデンの年金制度について「歴史的な成功を収めた」と評価している。スウェーデンは100年前から年金制度を実施している代表的な福祉先進国だ。制度の導入は隣国のノルウェー(1937年)に比べ20年以上も早い。スウェーデンの平均寿命は、年金制度の導入時は59歳だったが、今では81歳に延びている。

 スウェーデンは昨年、総人口の20%以上が65歳以上という「超高齢社会」に突入した。同国では所得にかかわらず全ての高齢者に一定額を支給する基礎年金制度を実施していたが、財政負担が増したことから、1998年に所得に応じて年金を支給する制度に変更。それにもかかわらず、昨年の福祉支出の対国内総生産(GDP)比は28.2%と、経済協力開発機構(OECD)加盟国平均の21.7%を上回った。また、スウェーデンでは子どもの1割が100歳以上まで生きると予想されており、定年延長をめぐる議論が活発になっているという。


中国の食品安全性問題、根源はどこに?=深刻度は増すばかり記事のタイトルを入力してください(必須)

2013-10-02 10:38:41 | 日記

江西省宜春市の川を流れるブタの死骸

 

2013年3月25日、独経済誌・Wirtschaftswocheウェブサイトによると、1万頭以上の豚の死骸が川に投棄されたり、農薬の乱用でスイカが爆発したりするなど、食の安全性が国内で最も深刻な問題だと考えている中国人は41%に上る。2008年の時点で食の安全性が深刻だと認識する人は8%だった。27日付で参考消息(電子版)が伝えた。 

食品安全性の問題は法整備が不十分だからだという声もあるが、問題は法の執行にあるとEU・中国貿易プロジェクトの食品安全性専門家は指摘する。責任感をまったく持たない責任者があまりに多いとし、「安定した立場にある役人は問題を気にも留めていない」と話す。 

政府も問題の深刻さを認識しており、国家食品薬品監督管理総局を設置して状況を打開しようとしているが、問題は多岐にわたる。広大な国土のため中国の農業は広範囲に及んでおり、品質基準の統一を徹底させることが難しく、農民の多くは抗生物質などの乱用で細菌に耐薬性が生じるリスクや問題の複雑さに関してまったく無知なままとなっている。 

また、食の安全性を専門的に扱うサイトの運営者は「消費者は被害者であると同時に、問題の一部そのものでもある」と指摘。「中国人の多くは食にあまりお金をかけたがらない」と話し、中国人とドイツ人の間で異なる点だとしている。

日本式の「食の無駄」、生活の質への高い要求が背景

2013年2月1日、最近中国では食べ物を無駄にすることへの批判が繰り広げられている。経済発展により人々の生活水準が大幅に向上するに伴い、大多数の中国人にとって食べ物はすでに貴重なものではなくなり、食べ物を無駄にする現象も次第に深刻化している。だが、食べ物を無駄にすることは経済発展に必然的に伴うものなのだろうか?人々の生活が豊かな日本ではどのような状況なのか見てみよう。 

人民網の東京駐在の記者は都内の一部飲食店を取材した。繁華街のある中華料理店はおいしいうえに手軽な値段なので、食事時以外の時間帯も来客が絶えない。客にはサラリーマンもいれば、家族連れもいる。単品で注文することもセットメニューを選ぶこともできる。使用済みの食器から見て、全ての客が料理をきれいにたいらげているようだ。 

店長は「日本人は無駄をせず、とても節約的だ。ぴったりの量を注文し、絶対に残さない。私が中国にいた時は、みんなで一緒に食事をするとたくさん料理を注文し、無駄が多かった。日本ではそういうことはまれだ」と語った。 

やはり日本人は通常食べ物を無駄にせず、食べる量だけ注文するようだ。では何がそれを可能にしたのか?店長が言うように、大部分の日本人は食べ物を無駄にすることに罪悪感を覚えるのだ。 

中国国内のいわゆる「公費飲食」は日本にもある。政府機関や企業・団体は付き合いや接待を行う必要もある。だが接待費には厳格な予算基準がある。会計業界に勤めるある日本人によると、契約締結や感謝を示すために接待する側が多くの料理を注文することがあり、全く無駄がないということはないが、通常は事前に綿密な計画を立てるので、過度の無駄にはいたらない。また、「公費飲食」でも食事をする個人はたしなみ上も、できるだけ食べ物を無駄にしないようにする。 

■日本人の食卓における節約 

取材と観察を通じて、日本社会の食卓節約意識がどこから来るのかを総括した。これは教育、審美、飲食習慣、交際方式の面から説明できる。 

【飲食習慣】伝統的な日本料理は魚やご飯が中心で、通常小皿に分けられ、量も多くなく、無駄はあまり出ない。現代の日本社会では食は次第に多様化し、洋食や中華料理も多い。大部分のレストランはセットメニューを用意している。セットメニューには利点が多く、便利で衛生的と言える。何人で一緒に食事をしても、1人1人に料理が出され、食べるのに便利だ。日本レストランでは回転テーブルはまれだ。また、セットメニューは価格や分量が一目瞭然で節約的だ。高級レストランのコース料理は順番に運ばれ、客が1つの料理を食べ終わって初めて、次の料理が出される。持ち帰り用に包んでもらうのも簡単で、衛生上の心配もない。現在は結婚披露宴などもてなす場でもコース料理形式を選ぶことがある。中国にとってこうした宴会形式は参考になるかもしれない。 

【審美】日本はどこも清潔できれいに整っている。飲食面でも外面を比較的重んじる。日本料理は口当たりだけでなく、見た目も重んじる。運ばれてきた料理は芸術品のようで、食後に皿やグラスがテーブルに散らかっていては余りに審美感に反するのだ。 

【交際方式】日本では親戚や友人、同僚と一緒に食事をすると会計は割り勘にするか、上司や年長者が少し大目に払うのが普通だ。恋人同士でも大部分は割り勘だ。こうした交際方式によって、面子や張り合いの問題を避けることができる。もちろん食べる分だけ注文するし、見栄を張ることによる無駄遣いを避けることができる。 

【教育】教育も食卓における日本人の節約の根源だ。家庭教育でも学校教育でも、節約が求められる。この面では中国人はまだ長い道のりがあるかもしれない。 

■日本式の食べ物の無駄は生活の質に由来 

ここまで日本人が普段食べ物を無駄にしないことについて書いてきた。では日本では食べ物を無駄にすることはないのだろうか?私たちが把握した状況から見て、実際は決してそうではない。日本では食品加工工場、スーパーマーケット、レストランの厨房、家庭の冷蔵庫に食べ物の無駄が見られる。日本はどの業界も競争が激しい。これは農産物、食品加工業も同様だ。商品の競争力を高めるために、農産物の大きさや品質は厳しく選択される。例えば一部の野菜や果物は形が良くないというだけで排除されるし、食品加工工場では肉の見た目を良くするため、多くの切れ端が取り除かれる。また、日本では食品衛生・安全面の要求が厳しいため、食品加工業者は衛生上の問題が起きないよう品質保証期間を短めに設定し、スーパーの多くの食品も期限上の問題で捨てられている。このほか、日本は生鮮食料品が多い。一部レストランでは料理の味を保証するため、元々変質していない食材も捨ててしまう。家庭の冷蔵庫でも無駄は見られる。現在の家庭用冷蔵庫は大型化しており、時間を節約するため一度にたくさん買って冷蔵庫に保存する人が多いが、食べ忘れて無駄にしてしまうことがしょっちゅうある。また、地震など非常時に備えた保存食も大きな無駄となっている。 

これはたぶん、生活の質への要求が高まった後に生じた無駄だろう。だがどうあろうとも、これも無駄だ。こうした食べ物は別の形で利用できるかもしれない。技術者や関係者は良い方法を見つけてもらいたい。解決が急がれる食の無駄の問題に立ち戻ろう。中国国内では「親戚や友人が一緒に食事をするのは雰囲気を楽しむためで、料理を注文するにもそんなにいろんなことを考えていては、けちくさく映る」という声をよく耳にする。「文化の違いに過ぎない。中国人は太っ腹で豪放なことを尊ぶが、日本人はけちくさ過ぎるんだ」と言う人もいる。だがこれはまぎれもなく誤った認識だ。ひたすら太っ腹で豪放であることは、実は単にがさつであることが多い。文明レベルの高い社会ほど、個人が配慮すべきことは多い。他者の感じ方、公共の秩序、共有する環境、これらは社会の構成員一人一人が配慮する必要のあることであり、秩序ある社会を築くうえでの重要な要素でもある。

中国の生活改善、「食の安全」と「大気汚染の改善」が不可欠

2013年3月5日、環球時報(電子版)によると、米華字紙・僑報は「中国における国民生活の改善は食の安全と大気汚染の問題から着手する必要がある」と題した記事を掲載した。開催中の「両会(全国人民代表大会と中国人民政治協商会議)」でも争点となっており、世界が注目している。 

これまでは医療や教育、住宅が大きな課題となってきたが、140万平方キロメートルにも及ぶスモッグを生んだ大気汚染や食の安全性は国民にとって深刻な問題となっており、旧来の課題以上に早急な解決が待たれている。 

メラミンの混入した汚染粉ミルクや粗悪な下水油、可塑剤などの添加物、ブロイラー鶏など、中国では次々に食品安全性の問題が発生していると同時に、国民が豊かになるにつれ、食の安全性や企業の信頼性、政府の管理・監督システムへの疑念が高まっている。 

また、大気汚染に関しては、微小粒子状物質「PM2.5」は環境汚染の表面的な問題にすぎず、産業構造に対する認識や環境保護に関する国の管理と十分な関連法規の欠如が背景にあると記事は指摘しており、国内総生産(GDP)成長と環境における持続可能な発展を両立させる必要があると伝えている。