The Society of Helical Carbon ヘリカル炭素学会

Helical C (CMC), PAT PCT/FDA JP & TH (Food), SM TH FDA (Med)

肝臓がんにラジオ波焼灼療法

2015-08-19 08:43:51 | がん

熱を発するラジオ波(電磁波)を使い、肝臓がんの病巣を焼いて消滅させる「ラジオ波焼灼(しょうしゃく)療法」が急速に普及している。病巣の切除手術と違って切開しないので患者の負担が少ない上、技術の進歩で治療成績が向上し、保険も適用されるからだ。臓器をできるだけ残すことで、再発しても繰り返し治療できる。患者の状態に応じて切除手術などと組み合わせて効果を高める方法も取り入れられ、再発率が高い肝臓がんの治療の「第1選択」として有力な手段になってきている。(坂口至徳)

 ラジオ波焼灼療法は、超音波画像のモニターで病巣の位置や大きさを確認しながら、直径1・5ミリの金属製の電極針を患部に刺す。病巣の中心を貫通したところで針を止め、通電。するとラジオ波により100度近くの熱を発し、病巣を焼く。針には、病巣で針先が傘のように開いて幅3センチ程度の範囲を焼くことができる「展開針」や、2つの電極を持ち広範囲に焼くタイプが使われることが多い。

 80代のある男性は、C型肝炎ウイルスに感染して肝硬変になった。その後、肝臓内に肝細胞がんがみつかり、病巣に栄養を送る動脈を薬剤でふさいで壊死(えし)させる肝動脈化学塞栓療法を行ったが効果はなかった。

 焼灼療法を多く手掛けている近畿大医学部付属病院(大阪府大阪狭山市)の消化器内科に転院。男性の腫瘍は横隔膜の近くにあり、超音波を伝えない空気を多く含む肺が邪魔をして病巣が見えなかったため、同病院では肺と肝臓の間に生理食塩水を入れてモニター画面に映しながら、病巣を完全に焼くことに成功した。

 男性は6日後に退院。2年後の現在も再発しておらず「食欲が増え、腹部の違和感もなくなった」と元気に過ごしている。

 同科の工藤正俊教授は、ラジオ波焼灼療法が普及した理由を「肝臓がんの治療では、肝臓の正常な機能をできるだけ残すことが重要で、その点から選択する病院が増えている。再発しても簡単にまた治療できる。装置や安全性を考慮した治療法の開発に加え、超音波検査では見えにくい患部の画像を鮮明にする技術の進歩も大きい」と指摘する。

 工藤教授は、肝臓がんの周囲にある特定の細胞(クッパー細胞)に取り込まれる造影剤を使う方法を応用して、超音波画像では見えない肝臓がんを検出し治療する方法を開発。現在、世界中で使われている。このほか、超音波の画像とCT(コンピューター断層撮影)画像をオンラインで同時にモニターに映し、病巣の位置確認をしやすくする方法も広く普及している。

 工藤教授は「日頃から検診でC型肝炎ウイルスなどの感染をチェックしておき、発見されればすぐに肝臓専門医を受診することが大切だ。早期であるほど治療の効果が高くなる」と話している。

 ■ガイドラインでも外科と並ぶ選択肢

 肝臓がんは、C型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルスの感染による慢性肝炎や肝硬変から発症することが多い。最近では、脂肪肝など生活習慣病から発がんするケースも増えている。

 ラジオ波焼灼療法は、平成25年の肝がん診療ガイドライン(日本肝臓学会)の改訂で、外科手術による切除とともに「腫瘍が3センチ、3個以下」の肝臓がんの治療の第1の選択肢になった。

 日本肝癌(がん)研究会の全国追跡調査によると、5年生存率は「切除」が61.4%。「焼灼療法」は全国平均55.7%だが、近畿大では64.8%など施設によってばらつきがある。現在、積極的に導入しているのは東京大、順天堂大、近畿大の各病院や大阪赤十字病院など。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150818-00000514-san-hlth


炭水化物、脂質摂取過多

2015-08-15 12:38:44 | 健康

現代人はカロリー過多、炭水化物のとりすぎ、でも欧米人よりは野菜をとっているといったイメージをお持ちではないでしょうか。

でもそのイメージ、実は間違っているかもしれません。

今回は数字のデータを示しながら、日本人の食生活についての3つのイメージを改めて検証してみたいと思います。



1. 現代人はカロリーをとりすぎている・・・ウソ

「昔の日本人に比べて今の日本人はカロリーをとりすぎている」と思っている人は多いのではないでしょうか。確かに、お腹がポッコリでたメタボの人が増えたことを考えると、高カロリーな食事の結果だというふうに結びつけがちです。

実際、日本人のカロリー摂取量がどう変化しているかというと、

1946年・・・1,903kcal

1955年・・・2,104kcal

1975年・・・2,226kcal

2000年・・・1,904kcal

2012年・・・1,874kcal

(国民健康・栄養調査より)

戦後、わずか10年の間に急速に摂取カロリーが増えているのがわかります。その後、1975年をピークに減り続け、2012年ではなんと1,874kcal。これは戦後すぐの、まだ食料が十分になかった時代より少ないカロリーなのです。つまり、現代人は昔に比べてカロリー数で見ると減っていると言えます。



2. 現代人は炭水化物のとりすぎ・・・ウソ

近年、糖質制限というダイエット法が流行り、何かと悪者扱いを受けている”炭水化物”。人間はカロリーをたんぱく質、脂質、炭水化物の3つから得ていますが、この比率の変化を見てみましょう。

(順に、「たんぱく質」「脂質」「炭水化物」)

1946年・・・12.4% 7.0% 80.6%

1975年・・・14.6% 22.3% 59.2%

2012年・・・14.6% 26.2% 59.2%

(国民健康・栄養調査より)

これを見ると、昔に比べて食事中の炭水化物の占める割合は減っています。実際、炭水化物の主な供給源のひとつである米の摂取量は戦後、半分以下にまで低下しています。

一方、急激に増えたのが”脂質”の割合。現代人は炭水化物ではなく、脂質をとり過ぎていたのです。



3. 日本人はアメリカ人よりも健康的な食生活を送っている・・・ウソ?

アメリカ人の食生活といえば、分厚いステーキにフライドポテトにコーラ……日本人に比べてとても健康とは言えない食生活を送ってそうなイメージがあるのではないでしょうか。

一口に「健康的な食生活」といっても定義が難しいのですが、ひとつのデータをご紹介しましょう。それは「野菜の摂取量」です。

一日の平均野菜摂取量はアメリカ人が349.6gなのに対して日本人は290.9g。日本人の方が約50g(ミニサラダ一皿分)も少ないのです。ちなみにお隣りの中国は766.8g、韓国は584.6gと日本人の2倍、3倍の摂取量を誇っています。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141022-00004372-nkcareism-life


ビールの適量

2015-08-11 23:20:06 | 健康

夏になるといつも以上に飲みたくなるビール。ビアガーデンやビアフェスなどで盛り上がりを見せるなか、連日ビール三昧なんていう日もあるのではないでしょうか。ビールについてはさまざまなメリットが紹介されていますが、みなさんはもうご存知ですか?

ここではビールを飲むことによるメリットと、一番身体にいいビールの1日あたりの「適量」をご紹介します。

 

実は身体にいい!適量なビールのメリットって?

「酒は百薬の長」などと言われていますが、ビールにはどのような効果が期待できるのでしょうか?

身体にいい栄養素が豊富!

「栄養剤」とも言われるほど身体にいいビール。身体の働きを保つミネラル、鉄分やマグネシウムなど30種類以上に及ぶ栄養素を含んでいます。なかでも、糖質を分解するビタミンB1や、脂肪を燃やしてエネルギーに変えるのをサポートするビタミンB2、老化を抑制するビタミンB6など「ビタミンB群」がたっぷり!ビールには、身体にいい栄養素が沢山詰まっているのです。

 

病気になりにくい!

アルコール健康医学協会の「アルコール白書」によると、毎日適量のお酒を飲んでいる人は、まったく飲まない人に比べて死亡率が低いというデータがあります。心臓病予防の効果もあり、毎日適量のビールを摂取することで、女性は42%、男性でも31%心臓病のリスクがなくなるのだとか。心筋梗塞を起こす確率も、ビールを飲まない人と比べて40~60%も低いことがわかっています。

 

善玉コレステロールを増やす!

ビールには、善玉(LDL)コレステロールを減らし、善玉(HDL)コレステロールを増やすはたらきがあると言われています。悪玉コレステロールは血管の壁にくっついて動脈硬化を起こす原因になります。しかし、飲酒によって善玉コレステロールが増えれば、動脈の壁にたまったコレステロールを取り除き、動脈硬化を予防してくれます。

動脈硬化は重病を引き起こす原因になります。ビールでしっかり予防したいですね!

 

理想的な1日当たりのビール摂取量は500ml!

病気を防ぎ、長生きが期待できるビールの飲み方をするには「適量」を守ることが大切です。厚生労働省が推進する「健康日本21」では、適正飲料は純アルコールにして20gだと言われています。これは、日本酒ならば1合(180ml)、ウイスキーならダブルが1杯(60ml)、ワインなら2杯分(200ml)に匹敵します。

ビールなら、中瓶1本(500ml)がもっとも身体にいい「適量」です。とはいえ、お酒によってもアルコールの度数は違うもの。純アルコールを計算したい場合は、次の式を目安に計算できます。

お酒の量(ml)×(アルコール度数(%)÷100)×0.8

アルコール度数5の中瓶ビールなら次のようになります。

500ml×(5÷100)×0.8=20

前述したように、1日あたりのお酒の適正量は20~25gと言われているので、ビールなら500mlがもっとも理想的な1日あたりの摂取量ということになりますね。

http://mocosuku.com/2015060313943/


粒子線治療は一部のがんで有効でない

2015-08-08 11:11:02 | がん

 ◇日本放射線腫瘍学会、厚生労働省に報告書提出

 重粒子線や陽子線を患部に照射し、がんを治療する粒子線治療について、日本放射線腫瘍学会が「前立腺がんなど一部では、既存の治療法との比較で優位性を示すデータを集められなかった」とする報告書を厚生労働省に提出した。粒子線治療はがん細胞を狙い撃ちできる治療法として普及し、診療報酬上も自己負担となる照射費用以外は保険適用される優遇を受けている。同省は優位性を示せない部位について、有効性や副作用の有無を調べる臨床試験を求める「格下げ」や、がんの進行度に応じて先進医療からの削除も検討する。

【医療プレミア がん特集ページはこちら】

 粒子線治療は、機器や治療技術の有効性、安全性がある程度認められるとする「先進医療A」に指定され、照射のための300万円前後の費用を自己負担すれば、残りの入院や検査、投薬の費用に保険を適用できることが、診療報酬点数表に盛り込まれている。現在、放射線医学総合研究所(千葉市)など同省の基準を満たした全国の施設で、他に転移のないがんを対象に実施している。先進医療による粒子線治療が始まった2001年度以降、昨年度までに約2万1000人以上が治療を受けた。

 報告書によると、前立腺がんや一部の肝臓がんなどについて、国内外の文献などを参考に生存年数や副作用のデータを既存のエックス線治療と比べた結果、症例数が少なかったり、比較条件が異なっていたりしたため優位性が証明できなかった。過去の診療報酬改定で、保険適用の可否を審査する同省の先進医療会議が何度も既存治療との比較結果を要求していた。同学会は当初、これらの治療の保険適用を目指したが、報告書で「先進医療Aのままでは評価に耐えるデータの蓄積は困難」と結論づけた。

 公的医療保険は、保険診療と保険外の医療を併せて受ける「混合診療」を認めないが、先進医療に指定されると例外的に「混合診療」が認められる。このうち未承認の医薬品や医療機器を使わず、有効性がある程度明らかなものが「A」、有効性が十分明らかではなく、厳格な条件下で臨床試験として実施し、有効性などの審査を受けるものが「B」となる。

 今後の診療報酬改定で粒子線治療の一部がBに「格下げ」された場合、対象となる疾患数や患者数、試験期間が限られるため、施設経営に影響が出る可能性がある。さらに先進医療から削除されれば自由診療になり、治療費全額が患者負担となる。厚労省は来年1月をめどに結論を出す方針。

 一方、同学会は、小児がん▽骨・軟部腫瘍▽頭頸(とうけい)部がん▽原発性肝臓がん▽原発性肺がん--の5種類は有効性と安全性が認められ、他に根治療法がないことから保険適用を要望した。【阿部周一】

 ◇粒子線治療

 加速器でエネルギーを高めた粒子をがんの病巣に照射し、がん細胞にダメージを与える治療。照射する粒子が水素原子核(陽子)の陽子線治療と、陽子より重い炭素の重粒子線治療がある。狙った病巣にピンポイントで粒子を当てられるのが特徴で、高い治療効果と、正常な細胞を傷つけず副作用を抑えることが期待されている。一方、加速器の建設や維持に必要な費用は大きい。放射線医学総合研究所によると、今年4月現在、建設中も含め陽子線施設は9カ所、重粒子線治療施設は5カ所。このほか、山形や大阪でも重粒子線施設の建設計画がある。


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150808-00000015-mai-soci&pos=2


ふん便移植

2015-08-02 00:57:16 | 健康

自分のウンチはそれなりに見たり、臭いを嗅いだりすることは避けられませんが、他人のウンチなんて、できるだけ遠ざけていたいと思うのが人情でしょう。

ところが、その他人のウンチを自分の体内に入れて健康になる! というウソのような最新医療が現代に登場しており、しかも劇的な効果を上げて、注目されているのです。

◆他人のふん便で腸内環境を改善
人間の体にはおよそ1,000兆個もの細菌が住みついていますが、中でも最も多いのが大腸。大腸にいる細菌は500~1,000種、500~1,000兆個ともいわれています。

しかし、繊維質が少なく脂肪分の多い食事や運動不足、抗菌薬の多用、ストレスなどの影響で腸内細菌のバランスが崩れると、炎症性の腸の病気からアレルギー、肥満、メタボリック症候群、糖尿病、さらには精神疾患まで、さまざまな病気につながることが分かっています。

では、健康な人の腸内細菌を患者の腸に移植すれば、改善効果があるのではないか? そんなシンプルな発想から生まれたのが、「ふん便移植」や「ふん便微生物移植」と呼ばれる、他人のふん便を患者に移植する医療です。

◆この、劇的な治癒率!
このふん便の移植医療、これまで欧米を中心に研究が進んできましたが、一躍注目されたのは2013年。
オランダの研究チームが、院内感染で下痢を繰り返し発症してしまう患者の治療に、ふん便移植を実施したところ、従来の抗菌薬では治癒率が20~30%だったのに対し、ふん便移植は80~90%にも達したのです。

国内でも昨年から、慶応大学が潰瘍性大腸炎の患者を対象に臨床研究をスタート。健康な人の便を生理食塩水に混ぜて液状にし、フィルターでろ過したものを注射器に入れ、内視鏡を使って患者の大腸に注入します。

1回の移植で100~200グラムのふん便を使いますが、今回のドナーは二親等以内の家族に限定。「やっぱり赤の他人のウンチは抵抗がある」というのが理由だそうです。

◆ダイエットに効果も!
日本でも動き始めたふん便を使った最新医療。すでに海外では、腸の病気に限らず、腸内細菌と関係があるとみられる肥満や動脈硬化、精神疾患などの患者向けに広く行われていて、肥満に関連した症状が改善したという報告もあります。

また九州大学では、マウスを使った実験で、腸内細菌が体だけでなく心の状態にも大きな影響を与えていることを解明しつつあります。近い将来、他人のふん便でダイエットしたり、うつや統合失調症を治療することができるようになるかもしれません。


◆ウンチのヒーローも誕生?
アメリカでは、そんな未来を先取りする動きもあります。マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者が、「オープン・バイオーム」と名付けた「ふん便バンク」を開設。ドナーから有償で提供を受けたふん便をいつでも移植に使える体制を整えています。

同時に、理想的な腸内細菌を持つ「スーパードナー」を見つけ、ふん便移植に役立てるための研究も進められています。ウンチ界のヒーロー、スーパーウンチが多くの悩める患者を救う。そんな未来が一歩ずつ近づいているようです。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150801-00010004-mocosuku-hlt