避暑にと。
今度は、とうさんとハヤコとかあさんで、少し前、ハヤコが川に落ちた中国山地麓の西側「魅惑の里」に出かけた。
最近よく耳にする、手軽な「ネイチャー」だ。
適当に駐車場があり、適当に人工的なセンターなハウスがあり、適当にくつろげる半人工的な広場がある。
うむ、こう文にすると、皮肉がかなりまぶしてあるように感じるな。
だが、それが事実、まったくの自然に太刀打ちできる能力を、私もとうさんもハヤコも、持っていない。
だから、手軽なネイチャーが、身の丈に合っている。
「はちゃん、滑って危ないから、アンタどんくさいんだから。」
私は、ハヤコと同じように、川の水に近寄った。
そして、滑って落ちた。
髪まで濡れた始末。
私は、やっぱり、どんくさい。