はとるのメモ帳

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ループ読了

2007-03-07 00:40:24 | 映画とかドラマとか音楽とか
ループですが、やっぱりホラーじゃなくSFですね。
この作者の小説って実は怖くないかも。

そういや、映画のリングで私が一番怖かったのは
貞子がテレビから出てくるシーンと
髪から眼を覗かせるシーンでした。
どっちも原作にはないシーンですねぇ。

リングの映画は貞子が呪いで復活して怨念だけをぶつけて人が死ぬ、というのが怖い点。
リング小説では、年老いて朽ちていく自分の姿の幻覚を見て死ぬ。
そしてどちらもその災厄はダビングによって繰り返されるという暗示。

リング2は「念じるだけで人が殺せる」とかの、説明的な安っぽくなるセリフが多く
怖さの焦点がぼやけた感じ。

らせんは、ダビングが呪いの回避にならないという衝撃の展開から
ビデオを観ると新種のウィルスに感染するという、呪いの原因を
突き止めるも、その呪いのウィルスを世界に拡散させるところで
物語は終わります。映画も小説もほぼプロットは一緒です。

さてループでは「転移型ヒトガンウィルス」による
不治のガンが世界中で猛威を振るいます。
そのウィルスはどこから来たのか…?

ループ。それは巨大なスーパーコンピューターの名前でもあり
仮想世界の人口生命のプロジェクトの名前でもあります。
そして人間のように進化した人口生命の世界での話でした。
「リング」と「らせん」が。

現実と同様な法則で動く仮想世界から
高山の情報を取り出し、その遺伝子情報を元に現実でも「高山」を作り出した。
しかし、その際に事故でリングウィルスが現実世界に流出してしまう。
これが「転移型ヒトガンウィルス」の原型でした。

現実の高山には、そのウィルスの抗体があり
その調査と引き換えに仮想世界に戻されます。
仮想世界の高山はリングウィルスのワクチンを作り
生物の絶滅を救うことになります。

まぁ、ループってのはこんな話です。
怖い話ではありません。SFです。
リングから始まった世界がどうなっていくのかが
語られる本編ですが、哲学的な疑問にぶち当たります。

ループ世界では、当初なにも変化が無かったので
RNA蛋白質を加えます。すると生命が生まれました。
同様の法則性が成り立つ現実世界での生命の起源はなんなのか?
これは現実も仮想世界なのではないか、という暗示があります。

また、ビデオも見るだけで1週間後に死ぬような呪いを
セットすることは不可能。ループ世界の外から何か影響があったとしか
考えられない。これは最後まで謎でした。
仮に誰かが何かしたのなら、誰が?何のために?

疑問が尽きません…。

まぁ小説も、映画とは違う面白さがあります。
バースディを読んだら、まとめましょう。


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