70歳はもう子供

パソコン屋さんに行ったのです。
この店で買ったウイルスバスターソフトがインストール出来ないので。

　　

受付に行く

　　
　　　　「あのない、この店で買ったソフト、エラーになってインストール出来ねんだ。」
　　　　「どんなエラーですか、エラーメッセージを写真とかに撮ってますか？」
　　　　「あー撮ったよ、これだ。」
　　
　　　　「パソコン持って来られましたか？」
　　　　「うん、持って来た。」

　　　　「これ、当方でインストールすると、1,080円いただくことになりますがどうしますか？」
　　　　「やってもらう。そのためにパソコン持って来たんだから。」

　　　　「それでは、お客さんご家族の方はいらっしゃいますか？」
　　　　「あー、居るよ、婆さんと二人暮らしだ。」

　　　　「それでは、その方をここに、店に連れて来ていただけますか？」
　　　　「はあっ？　何にそれ？　ばばあは孫の守こサ行ってっから無理だ、
　　　　　　　　　　ばばあ連れて来たって何んのことか解がんねべした。」

　　　　「お客さん、ご存知でしょうが、うちは
　　　　　　　
　　　　　PCの修理・販売などを行うショップ“PC DEPOT”が80過ぎの独居老人に
　　　　　　毎月1万5千円の高額サポート契約を結ばさせ、息子が解約に
　　　　　　行ったら契約解除料10万円を支払わされた事件
　　　　　　この老人は認知症だったとか。　　　　　
　　　この問題を起こしたことにより、社内コンプライアンスを見直し、70歳以上のお客様
　　　にはご家族の承認を得ない限りご注文を受けないことになったのです。
　　　　　
　　　　「ええっ？子供が買物に行くと『大人と来てね』と言われるあれかい？
　　　　　困ったなあ、70歳になると『はじめてのおつかい』にも行けないってことか」

　　　ひとつだけ方法があります。うちの東京本社のコンプライアンス課とここで
　　　テレビ会議を行い、本社の質問に答えてもらうのです。
　　　　　
　　　本社の質問とは、俺サマの住所・氏名・年齢を別々の二人が質問し応えるだけだった。
　　　図らずも、この齢でテレビ会議の主役になれた畠迷惑Rogerでした。