夕日に

街の中で見る夕日
立ち止まり
ひととき　孤独と向かい合う

光る海

ここにいる
ずっと
この
光降る場所で
待ってる

遠い空

心が
行方知れずになる
途方に暮れて
空を見る

記憶

からだの
おくで
なにかが
まだ
ふるえている
じっとりした
甘さが
よどんで
あたまは
からっぽで
なにも
考えられなくて
今は

青い空に赤い南天

しあわせに　なりたいな
じゃなくて
しあわせに　なってやる
ぜったいに

どんな「難」も
いつかは「福」に転じてみせる
そう信じて生きていく

雪

　　

　　泣くおまえ抱けば髪に降る雪のこんこんとわが腕（かいな）に眠れ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（佐佐木幸綱）

声

　　叫びたきこの胸に置く手のひらはいつかあなたが触れた右の手

水仙

　　水仙の香りし部屋に取り残されて年明けぬ　もう動かねば