HARUSYO'S WORLD 二宮春将の世界

VARIOUS FIELDS OF NOVEL あらゆるジャンルの小説を書きます。

二宮春将のエッセイ 12月25日

2010-12-25 06:00:59 | 日記
 現代日本の落ちぶれの一つの要因の中に、
「高齢者が誤った歴史観を持っている」
 この事が大いにある。
日本は戦争に負けた。この時子供だった世代は満足な教育を受けていない。そして、それに追い討ちをかけるように、
「昔からの日本の良さを否定するような発想を押し付けられている」
 これではいけない。
「良い物は良い、悪い物は悪い」
 この見極めがきちっとできなければいけない。
例えば、
「江戸時代はみんなが苦しい生活をしていた」
 これは一面当たっているが、
「この時代の日本人は世界でも有数の文化を持ち素晴らしい生活をしていたのである。普通の庶民が」
 こんな国がほかにあるだろうか。
今から私は歴史小説を書いて行こうと思うが、
「ありきたりの物は書かない」
 人々に考えていただく材料を提供をして行くたいと思っている。

二宮春将のエッセイ 12月24日

2010-12-24 02:43:20 | 日記
 歴史小説とは、
「有名作家が綺麗に書いたり、自分の思い入れで書いたりする物だけが歴史小説ではない」
 時代考証を綿密にして史実に近い姿を文にすると、
「かえってそれが奇異に写る事がある」
 だが、私はあえてそれをしたい。
「伝説は伝説であり、史実ではない」
 歴史小説には限界があるが、
「とっぴな発想、空想のなかに真実が埋まっている事もある」
 私はそれを書いて行きたいと思う。
期待していただきたい。

二宮春将の歴史小説 卑弥呼の恋人 第10回

2010-12-22 04:31:47 | 日記
 邪馬台国も時代が流れた。卑弥呼にとっていつも頭の中にあり脅威だったのは、邪馬台国がこの連合王国の盟主の座から滑り落ちて一回のただの国になる事だった。
 卑弥呼は重臣達やおつきのものを呼んでこう言った。
「実質的な遺言である」
 静かなしかし威厳のある口調で喋り始めた。
「この国は私の死後大いに乱れるかもしれない。その時は必ず女の王を立てよ」
 こう言ったのである。
この遺言がその後現実になったのだ。
「卑弥呼はこの国の行く末を案じていたのである」
 卑弥呼はもう一度威厳のある言葉で傍にいるものに言った。
「この国は盟主でなけれないけない」
 人々は黙って頭をさげた。
やがて卑弥呼は死んだ。
「卑弥呼とこの国の存在は伝説と魏志倭人伝の記述を残すのみとなった」
 この国がどこにあったか誰も分からない。
ただ、邪馬台国と卑弥呼が存在した事は間違いないのである。
                            完 

二宮春将の歴史小説 卑弥呼の恋人 第9回

2010-12-21 05:20:35 | 日記
 卑弥呼は邪馬台国の戦士の訓練を見た。
「なかなかじゃ」
 卑弥呼は満足そうにこう言った。そして、その中でも若くて体格の良い戦士を指して、
「あの者を呼べ」
 と従者に言った。
「卑弥呼の夜の相手をさせるためである」
 これは戦士にとって名誉な事であった。
「色々な褒美がもらえるのである」
 若い戦士は名前をユキヒコと言った。
「ユキヒコ、近こう寄れ」
 卑弥呼の言葉にユキヒコは恐る恐る卑弥呼に近寄ると、卑弥呼は着ているガウンのような着物を脱いで全裸になった。
「卑弥呼の激しい愛の儀式が始まったのである。