小説はエンターテイメントなんですが

なんだか粉っぽ～い感じのするお弁当。
・チキンカツ
・サツマイモとパプリカとにんじんの甘辛炒め
・グリル焼きウインナー
・韮入り卵焼き
・かまぼこ
・鶏そぼろごはん
いつだかのダイエット前のお弁当でした。

湊かなえ「告白」を読み終わりました。
こんなに引き込まれ、こんなに重く暗い気持ちになった本は久しぶり。
なんだかんだで2時間ほどで終読。
う～ん、オススメは…できないかも。

以下ネタばれです。
(結構長い。知りたくない人はここでサヨナラです)
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わたしは母親なので、先生の果たした復讐はスゴイ…！の一言です。
そうか、復讐ってこういう風にしてやればいいのか！と知っちゃった感じで、怖い気持ちになりました。
「誰でもよかった」とか「むしゃくしゃしてたから」とかの理由で、なんの罪もない人が殺される事件が多々起こります。
犯人には「軽い命」でも、親や家族にとっては「掛け替えのない大切な命」なわけで、しかも犯人は法律で更正が約束されている。
この本では最終的に、犯人の一番大事な人を、犯人自らの手で殺してしまう事になるのです。
少年犯罪の犯人に向けて復讐するのは、東野圭吾の「さまよう刃」もそうでした。
こちらは心情がきちんと描かれ、胸が掴まれ涙涙でしたが、「告白」では着々と遂行されていく上、こども同士のえげつないイジメや人間の嫌な面が見えるばかりで、それが恐ろしいのです。
結局、登場人物の「告白」という形で書かれているので、心情もよく分からず、嘘か誠かも見極めづらく、ワイドショーを見ているかのようなのです。
でも実際は、前述のような理由で人を殺せるような人には、「大切だと思える命」がないのでは…と思います。
そしたらこの究極ともいえる復讐は、現実には難しいですね。

良い本か悪い本かはわかりませんが、わたしがただ一つ小説として残念なのは、学級委員長が殺された事。
これによって、あまりにも命の扱いが雑になってしまったような気がします。
死ぬ必要はなかったような。

この本「本屋大賞受賞作」なんですよね。
「本屋大賞」はとっても親しみ易い気がして、受賞作はほとんど読んでいると思いますが、諸手を挙げて本屋さんがオススメするなんて、なんだか軽くショックです。
たしかに第一章の引き込み方はスゴイですが。



では、また。