生のユーザー声を届けるハーモニーblog

Webアクセシビリティに関連するユーザーの声を届ける

「わ」のアクセシビリティ

2005年12月18日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

今日は、Viewーnet神奈川主催で行われた、携帯電話による視覚障害支援の可能性第4弾-日本工業規格「高齢者・障害者等配慮設計指針」と各キャリアにおけるミッション-という、シンポジウムへ参加してきました。つい最近10月に、JIS X8341-4が制定されたのを受けてのものかと思います。昨年6月には、JIS X8341-3によりWebコンテンツのアクセシビリティに関してのJISが制定され、ここのところ、加速してアクセシビリティの確保についてのJISが制定されています。

駅からも遠い会場のうえ、日曜日だというのに、非常にこのシンポジウムの参加者には、視覚障害者当事者が多かったこと。また当事者から、われもわれもとばかりに、自社製品についての発表をした、NTTドコモさん、ボーダフォンさん、ウェルコムさんへ質問や要望を伝えていました。これは、同じ視覚障害者の方々が多く集まってるという集団意識も関係しているのでしょう?

ある視覚障害者の女性が話しているには「メーカーさから直接情報を得るのには、このような機会しかなかなかないから、遠くてもくるんです」・・と。確かにそういう場は、ないかもしれません。

そして、メーカーの方でも、なかなか普段は聞けない視覚障害者の方の意見や、要望が聞ける貴重な機会だと喜んでいました。この場においては、お互いのニーズが一致してるわけです。

もちろん、すべての要望をかなえることは出来ないに決まっていますが、ニーズを知ってるか?現状の問題点を知ってるか?など常に頭に入れているのといないのでは、次期の商品化には大きな違いが出るでしょう。せっかく、アクセシビリティ関係のJISが続いて制定もされたことですし、ユーザーの声を上手くコーディネートして、制定されたJISが生きてくるよう、ユーザーと開発者の良い関係を気づいていけると、切れ切れでない、本物の『使えるアクセシビリティ』に近づくことかと思います。

参加していた視覚障害者の方からでた意見
Aさん
「携帯が使えるようになって嬉しい~。でも、その会社のWebサイトで料金を調べるサービスもあるので、使おうとしても、そのサイトはキー操作での操作が不能・・その辺の改善もして欲しい」

Bさん
「マニュアルは、省略せずに私たちにもすべて見れるよう、提供して欲しい。その際に、できればPDFはよして、HTMLでお願いします」

いつものことですが、やはりユーザーの声は宝の山です。








ダウンロード状況音声で読み上げます?!

2005年12月13日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。
めっきり真冬モードになり寒いですね。

でも風邪なんて引いてられません。
明日14日は、起業家のネットワークGANKKAのセミナーで、アクセシビリティについてレクチャーをさせていただきますし、15日はインフォアクシアさん、カレンさん、ハーモニー共同詳細でミニセミナーでユーザーテストを実演し、皆さんへユーザーテストの大切さをお話することになってますので、ちょっとがんばらなくては。

先ほど、このblogへ青森の視覚障害者の方からのコメントで、
ボイスサーフィンで前回私が、ダウンロード中にあと何パーセントというのも読み上げてくれると良いのに~というようなコメントを書いておりましたら、なんとTABキーを何回かダウンロード中に押すと読み上げるということを、教えていただきました。これはすごい!新発見です。やはり、常にこのソフトを使ってる実ユーザーにはかないません。ボイスサーフィンがんばってますね。

ところで、支援者側から一言・・
操作中にどこを読み上げてるのか?どんな状態で、このような状況なのか?即座に判断し教えることが結構あります。そこで、これもできればなんですが、ポップモードみたいなものがあり、 グラフィック画面が、指導の際には常に覗けるようになってると、健常者の支援側は助かります。

でも、このソフトはとても視覚障害者の方が、どんなふうにネットを利用してるのかの感覚がとてつかめます。ラジオを私たちが聞いてるような感覚ですね。でもネットは好きな情報へいつでも、リンクからリンクをたどって自分で選択しいけるので、やはり視覚障害者にとってもこれは画期的なことかと・・益々アクセシビリティの重要性を思います。

音声ソフトのPDF合戦?

2005年12月09日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

株式会社アメディアさんの
「ボイスサーフィン」という音声ソフトも、先日のIBMホームページリーダーVer3.04に引き続いて、ついにPDFデータを読むことが可能になりました。そこで、早速ハーモニー事務所5階にある体験ルームで、バージョンアップをし試してみましたので、そのレポートを少し書きます。

ボイスサーフィンの、優れてるところとして、バージョンアップが楽なところです。コントロールキーを押しながらRキーを2回押すと、オンライン・アップデートが勝手に始まります。これは、高齢者などにもきっと喜ばれるシステムですね。当然、視覚障害者の初心者ユーザーにとっては、とてもよいシステムだと思います。こういったことが出来なくて、わざわざボランティアを頼んだりするケースが多いようですが、これだったら自分でできます。

画面がまったく見えない視覚障害者にとっては、できれば、ダウンロード時間が長いと不安になる方も多いかとおもいますので、「ただいまダウンロード何パーセント」と読み上げてくれるような音声も聞こえてくるようなシステムがあれば、もっとベスト!かな・・と、思いました。

さあ~いよいよ、本当にPDFが読めるのか?わくわくしながら試してみました。厚生労働省のデータを試してみました。やりました!!読めました。
現在ホームぺージリーダーは、adobeリーダーVer6.0のみ対応ですが、ボイスサーフィンは、バージョンに関係なく読むということです。
どういうシステムでそうなってるのかは?私は技術者ではないので、詳しいことは
残念ながらわかりません。
アメディアさん、素人にもわかるように、その辺後ほど教えていただけると嬉しいです。

*誤解がないように書いておきますが、どんなPDFでも読めるというわけではなく、作り手がアクセシビリティに配慮して作ったものでなければ、当然読めません。例えば、画像そのまま貼り付けのようなものは無理です。



ユーザーテストが生で体験できるセミナーの開催!

2005年12月05日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

第2弾ウェブアクセシビリティシンポジュウムも終り、少しほっとしておりますが、
それもつかの間、もっと具体的にアクセシビリティへの取り組み方を知りたい~という方傾けへ、12月15日に具体的にユーザーテストの実演をしながらの、限定30名のミニセミナーを開催いたします。ぜひ、ご興味のある方はお申し込みください。

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30名限定ユーザーテストが試せる!ミニセミナーのお知らせ(12月15日開催)
株式会社インフォアクシア・株式会社カレン・視覚障害者と共に歩む会ハーモニー共同主催


「無料でお試しのユーザーテストができるチャンス!」実際に視覚障害者1名がモニターいたします。ユーザー参加がたのWebサイト構築は、本当に「アクセス」しやすく、「使いやすい」、アクセシビリティ・ユーザービリティに優れたサイト構築に直結します。「それには、どうしたら良いの?」、ユニバーサルデザインの視点で構築・改善するための『ノウハウ』を具体的にお届けする、見逃せないセミナーです。


顧客中心に変化してきているWeb

2005年11月30日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

25日の「ウェブアクセシビリティ・シンポジウム」は、主催した私自身が色々な面で、参加者から新たな変化を感じ取ることが出来ました。前回にくらべ、すごく様々なユーザーのことを真剣に考え、Webはだれでもが使えるものであるように考えてくださってる方々が多いことに、勇気を頂いたし嬉しく思いました。

アサヒ・コムさんとヨミウリ・オンラインさんの2社のWeb担当者のお話の中で、2社とも、お客様の意見には、非常に機敏に対応なさっているのには、ビックリしました。

例えば、ヨミウリさん
高齢者からの声:
「文字を大きくしたり小さくしたり調整するものが、前はホームページの上のほうにあったのに、なくなってしまい字が見えにくく不便」と、そのシステムを取り外したとたんに、声が届いたそうです。そこで、ヨミウリさんは、すぐに以前とおなじように字の調整をするシステムを再度サイトへ盛り込んだそうです。

また、アサヒ・コムさんも同じような例があるとお話くださいました。
視覚障害者の声:
「相撲の行司表が色だけの説明なので意味がわからない?」と言う声があり、アクセシビリティの基本を思い出し、言葉で色を説明し、視覚障害者にもわかるようにしたそうです。

このお話を伺い、ユーザーの声はちゃんと反映されていくんだ~と改めて思いました。読み手や使い手は利用者なんですが、結構ここを忘れ情報発信してきたことも
今までは多かった時代もあったのでは?今回のシンポジウムでの感触は、第1回目・5月のときより、更にアクセシビリティの広がりを肌で感じることが出来ました。

第2弾ウェブアクセシビリティ・シンポジウム終了

2005年11月26日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

昨日、お陰様で大盛況にて「第2弾ウェブアクセシビリティ・シンポジウム」を終了
することが出来ました。福岡県からのお客様あり、アジアからのお客様あり、本当にビックリするくらい広範囲からお越しいただき、感謝です。参加くださった皆様、ありがとうございました。

ボランティアスタッフも、今回は専門学校の生徒さんが多く参加いただき、とても活気がありました。

このシンポジウムの内容は後ほど編集し、後日DVDにて全国へ頒布する予定です。今回、参加できなかった皆様、そして、遠方でなかなかこのようなシンポジウムへ参加できない方々へ、ぜひ、後ほど見ていただきたいと思います。ご期待ください!

完成は、編集時間がだいぶかかりそうなので、来年になってからだと思います。




見えづらい人がこんなに?!

2005年11月18日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

昨日のシニアの話でも老眼鏡はPC用と通常用2つもっていて、かけかえしてPC画面を見ているなんて言う、お話が飛び出していて、まだ老眼にはなっていない私には、とても新鮮なお話だったんですが、今日のニュースで30代で既に8割が老眼の症状を感じているという方がいるという、ビックリするデータを見つけました。
(共同通信 11月16日付け)

ってことは、高齢者に配慮したサイトというのは、ある意味ほとんどの方へも使いやすいサイトということにも、なるんではないでしょうか。




情報発信大好き~なシニア達

2005年11月17日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

今日は、シンポジウム「パネルディスカッション」へ出演するユーザーとの最終の事前うち合せ。いや~本当に、面白い体験談や意見の連発。コーディネーターのNTTデータ・島田氏も、思わず身を乗り出しノリノリで打ち合わせは進みました。
当日、1時間25分しかお話できないのが少し残念なくらいです。こぼれ話を後ほど、コラムにでもできれば・・と思うほどです。

シニアの方でPCの達者な方は、今、結構blogをやってる方も増えてきて、自分の情報を発信することに喜びを感じてるらしいです。今回出演のシニアユーザーも、お2人とも何らかの形で自分から情報を発信しています。

若い方のほうが、根気よく続ける発信が苦手では?という話がでました。そういえば、小さな子供を抱えて働きに出られない主婦にも、blogにハマッテル方が多いと、ある特集で先日言っていましたが・・・その辺、シニアも同じで社会との接点をもつ為の1つの手段になるので、きっと楽しいのだと思います。

シニアAさん
「今から、私がこの世からいなくなった時に、今毎日更新してるホームページがどうなるのか?心配なんだよね・・」と。

昔のシニアにはない、現代社会ならではの悩みですね~。
思わず頷いてしまいました。




音声ソフトでPDFを・・さて?

2005年11月15日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

今回のアクセシビリティシンポジウムの際に、
IBMのホームページリーダーの新バージョン3.04が、PDFにも対応したタイミングと合ったので、そのデモをすることになっています。現在、高知システムさんの、
PC-talker XPが既に以前から対応してるのに加え、ここに来て、アメディアの
ボイスサーフィンもいよいよ、今月末くらいに対応するというニュースも飛び込んできています。

これで、もう視覚障害者にとってPDFなんて恐くない!バッチリOKと大手を振って言いたいところですが、実際、まだまだすべてのPDFが読めるわけでもないし、なぜか良くフリーズはするし、アドビリーダーのバージョンも7には今回はホームページリーダーは対応していなく、PC-talkerも本格的には、まだ7には対応してません。なかなか、技術の追いかけっこが続く中、そこへ視覚障害者一般のユーザー自身もついていけていないしというのが現状で、正直言って安易にPDF利用していいのか?ということは問題のように感じています。

とても良くPDFのアクセシビリティということで「音声スクリーンリーダーとPDF」を研究なさってる論文がありますので、ご参考までに紹介いたします。
吉本浩二氏, 渡辺哲也氏の研究http://www.nise.go.jp/research/kogaku/twatanab/Achievement/PDFAccess/PDFAccJp.html

昨日の視覚障害者の今回のパネラーとの会話
私「Aさんの、パソコンにインストールされているアドビリーダーのバージョンはいくつ?。今度にホームページリーダーでは、Ver6での対応になってるけど・・」

Aさん「えっ???バージョンがあるの?どこで確認できるのかな?音声環境で確認できる?まったくそんなこと知らなかった。」

これが、きっと高齢者も含めて一般ユーザーの感じかと思います。
さて、どうなふうなデモに当日はなるのでしょうか?

生のユーザーとのシンポジウムうち合せ(その4)

2005年11月13日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

10日夜に、シンポジウムに出演いただく、シニアユーザーとの打ちあわせをしました。このユーザーさんは、60代前半で、前職は大手電気メーカーでSEなどをしていたそうです。そして現在は、仲間と、今ブームの「アンチエージング」関係の会社を経営し始めた、アクティブシニアの代表です。

前回の、シンポジウムでは70代~80代までの高齢者ユーザーに出演していただいたので、今回は60代という、ひとつ若い世代のユーザーさんへ出演していただくことにしました。う~ん、やっぱり10年一昔とよく言われるように、ずいぶんと前回と違う発見が多い、うち合せになりました。

この世代、結構介護世代でもあるようで、このユーザーさんも介護を必要としている、お母さんがいらっしゃるそうで、その辺でのWeb利用も話の中に多くでました。

前回の障害者の方とのうち合せでも感じたのですが、結構、Web利用は本人だけの必要性だけではなく、その周辺に関係する人々の背後に潜んでる利用という部分が、シニア・シルバー・障害者の方には健常者より多いように感じました。

そんな、お話も当日はきっと出るかと思います。
お楽しみに!