生のユーザー声を届けるハーモニーblog

Webアクセシビリティに関連するユーザーの声を届ける

生のユーザーとのシンポジウムうち合せ(その3)

2005年11月09日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

ユーザーのパネルディスカッションうち合せの際に、視覚障害者の方から「別ウィンドウはやはり使いづらい」と言う声がでまして、実はハーモニーの今回のシンポジウム告知サイトも最初は、1つだから良いだろう~とついつい、避けたほうが良いとはわかっていましたが、別ウィンドウにしていました。そこで、その視覚障害者ユーザーに、1つくらいなら「別ウィンドウが開きます」と言葉を挟めば、良いですか?と素直に聞いて見ましたら、1つでもやはり使いづらいという意見をいただいたので、今日で「別ウィンドウ」は止めました。

最近ネット銀行やネットショッピング等でも、アクセシビリティに配慮しました~とリュニーアルしているところもありますが、肝心の申し込みのところで、別ウィンドウだらけになっているのを見受けます。
結構、音声ユーザーには別に立ち上がると言うのは、確かにきついのは事実です。
閉じてるうちに操作を間違え、すべて閉じてしまい、また最初から・・と言うことが実際、高齢者などにも多いようですし・・
なるべく避けた方が良いのは、確かなようです。


生のユーザーとのシンポジウムうち合せ(その2)

2005年11月06日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

11月25日の第2弾ウェブアクセシビリティのユーザーのパネルディスカッションのうち合せで、新ためて感じたことがあります。障害者の方が出かける時は、ネット使用可能な方、また当事者が使えないとしてもその介助者や家族が、かなり事前にネットを利用し情報を調べているということを、更に今回強く感じました。

例えば、車椅子の方であれば、各駅のエレベーターの有無と、その状況。状況というのは、たまに故障していたりして運転されていないことがあるので、事前にきちんと、そういったことまで調べておきたのだそうです。また、駅や会場には車椅子で利用できるトイレがあるのか?どこにあるのか?など、本当にちょっとのお出かけでも、事前に調べることが多いようです。

視覚障害者であれば、何両目の何番目のドア付近に乗車し降りれば、どこどこ出口に近い階段があるのか?など、とにかく、予想以上にネットでの情報収集は、多いようです。出かけた先でも、確認のために再度携帯からネットで情報へアクセス。いった先で飲食店も、見えないだけに事前に美味しい評判の店など調査。

こんなに、生活の中で生きたネット利用をせざるおえない需要が障害者にはあるのだな~と、日ごろ接していながら、また改めて感じました。

さて、こんな人々が日ごろ、どんなサイトを便利と思ってるのか?また困ってるのか?リアルな意見が当日は聞けるかと思います。


生のユーザーとのシンポジウムうち合せ(その1)

2005年11月05日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

今日は、11月25日に開催する「第2弾・ウェブアクセシビリティシンポジュウム」のユーザーの声を届けるパネルディスカッションの打ち合わせをしました。

四肢麻痺の出演者の方と、神保町の駅で待ち合わせをしていたので、まずはお出迎えからスタート。改札を出てきた彼は、口に割り箸を加え、電動車椅子にくくりつけてある携帯電話を、非常に器用に操作していました。やはり、割り箸で操作しやすいボタンは、大きめで、ボタンとボタンとの間がくっきりとしてる物が使いやすのだろうな~などと考えつつ、彼と介助の方と打ち合わせの会場へ向かいました。

そして、会場につき視覚障害者の方や、シニアの方・コーディネーターと、いよいよ「うち合せ」開始です。
前回のシンポジウムでもそうでしたが、本当にこの打ち合わせの様子を逆に公開したら・・と思うほど、色々な面白い皆さんの具体的なお話が飛び出してきます。

今回は、若い視覚障害者の方も出演するので、パソコンでのWeb閲覧だけにとどまらず、携帯と連動したWeb閲覧などの話も出たり・・と、また新たな話を引き出すことが出来そうな気配です。

何度聞いてもユーザーの声は、私に新鮮な発見をさせてくれます。


  

普通の生活の延長線上にある『アクセシビリティ』

2005年11月03日 | Weblog
ハーモニーの馬場です。

来週、明治大学の情報コミュニケーション学部で講座をさせていただくことになっており、さてどんな講座にしようか?と、少し頭を悩ませております。もちろん、視覚障害者が実際にインターネットを利用している様子をみていただきたいので、視覚障害者の会員1名を同伴し、音声ブラウザがインストールされたパソコンを持参で行くことだけは決まっていますが。

私は、講座等を依頼されたときは、視覚障害者の方となるべくいっしょに行くことにしています。ほとんどの方が、まだまだ、目が見えない人が、インターネットを実際の生活の中で、これだけ役立てているという現実を知らないことがほとんどだからです。また、どんな文章を並べるより、ユニバーサルな情報の大切さを体全体で感じ、理解するのには有効だからです。その入り口ともいえる「Webアクセシビリティ」ということですが、それも国内では、今やっとスタートにたったという感じかと思います。

ハーモニーでは、さらに理解が進んでいくよう、また引き続き
「第2弾・アクセシビリティシンポジュウム」を、11月25日に開催するのですが、前回のシンポジウムの様子が、今回も基調講演で出演くださる、梅垣正宏氏が情報通信研究機構の
「役立つトピックの紹介」で記事にしてくださっています。その中で、ハーモニー会員パネラーのコメントが取り上げられておりますが、2人とも普通のおじさん、おばさんの中途視覚障害者です。普通の生活の中でのネット利用で「自分で選択することの出来る喜び」という共通の話題を語っています。日常生活に根ざしたネットの利用、それが普通に容易にできると言うことは、特別なことではないわけで、それが実現出来るようにするためには、周りの理解と実行が必要になるわけです。

ですので、これから社会へ巣立っていく、情報を扱う方々へはどんどん生での体験を通して勉強して欲しいと思っていますので、シンポジウムへも気軽に参加していただきたいと思います。また、出前講座もいたしますので、どんどん声をかけてください!


盲学校と専門学校のコラボレート

2005年10月28日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

今回11月25日のウェブアクセシビリティシンポジウムの前に、1時30分~3時までパネル発表があるんですが、そこで、横浜市立盲学校と日本電子専門学校の生徒が、取り組んだ
「ウェブアクセシビリティの実装事例」という、面白いコラボレートをした記録をパネル発表します。

2年間にわたり、生徒自身が積極的取り組んできたようです。視覚障害者の学生さんに、意見を伺いながらリニューアルしていったということです。非常に面白い取り組みだと思います。その結果、アクセス数がどんどん目に見えあがっていったという、お話を関係者からも伺っております。

今から、その成果発表がとても楽しみです。きっと取り組んだ生徒さんは、すごい力が身についていることでしょう。また、盲学校の生徒さんも、とても素敵な交流ができ、とてもよいコミュニケーションが生まれたことでしょう。

当日、期待のコーナーです!

視覚障害者が音声パソコンで、ソーシャルネットワークにチャレンジ

2005年10月21日 | Weblog
ハーモニーの会員のKです。

20日(木)千代田プラットホーム・5階PCルームに見学の方が見えました。
自分の作ったソーシャルネットのサイトが、「誰でも見やすい使いやすいもの」にしたいとの事でしたので、私も早速アクセスして見ました。

 そのサイトは友達を紹介して、またその友達を紹介していくという誠に延々とし
たページです。つまり一人一人のページになっていて、その中で日記を書いたり
メッセージボックスに受信がないかなどをチェックします。

画面が二つに分かれてるようで、プロフィールと写真になってました。作った本人
が誘導してくれるので、操作はスムーズにいきますが、やはりキーだけで動いていくのには写真なども多くあり私には不利でした。

一人一人のページになっており、自分のページとして使います。プロフィールや
日記を書いたりメッセージボックスに返辞が来てないか見たりします。

 携帯からもアクセス出来るというので、やってみました。
PNEというページでパソコンと内容は同じですが入力するところだけが簡単に
出て来るので、キーを何度も押さずにすみます。私にはこちらの方が便利です。た
だしみた限りでは若い人ばかりのようなので、ちょっと気後れします。
でも、ちょっと興味もあるので、またチャレンジしてみようかと・・

初めての、ソーシャルネットワーク体験でした。

第2弾・ウェブアクセシビリティシンポジウム開催いよいよ公開しました!

2005年10月21日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

どうにか、前回5月25日のウェブアクセシビリティシンポジウムからちょうど半年で、第2弾のシンポジウムを11月25日に更にバージョンアップしてお届けすることができそうです。
詳しくは、
第2弾・ウェブアクセシビリティシンポジウム&機器展示見学会・パネル発表会

今度の第2弾にも、ぜひぜひ多くの方々へ脚を運んでいただければと願っております。


答えられないアンケート

2005年10月15日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

最近、やたら「アクセシビリティに配慮しました」という大企業ピカピカのリュニーアルしたWebサイトが多くなってはきています。そして必ず、アンケートに答えてください。なにかあったらお書きください的な、お客さまからの意見を求めるページが設置されています。先ほど、某大手食品会社のサイトもリニューアルしていたので、面白そう!と早速IBM・ホームページリーダーにて、音声で確認をして見ました。なんと、「アンケート」とい肝心のリンクする文字を読み上げません。ファイル名のみ読むので、視覚がなければ何のことやら?です。しかし、そのアンケートの質問内容には、ご丁寧に「音声でお使いの方へのアンケート」が設置されてるではありませんか?答えたくても、これではそこへたどりつくこともできません。

「あ~」と大きなため息が。とても残念です。製作者はきっと実際に音声で操作するユーザの現状をしらないまま、このページを作ったんだろうと想像されます。

最近、お飾りみたいに「アクセシビリティ」へどのように配慮しているのかを、長々と説明しているページを設置しているリュニーアルサイトが増えてきておりますが、しかし、多くはどこか?違う、間違ってしてしまってるという、サイトも多くなっているのも間違いないという感じがしてならなりません。それが意外に、ちょっとしたことのようなんですが、実は使い手にとっては大きな致命的なミスなんです。プロ過ぎるから逆に気がつかない「落とし穴」ですね。

1回でもユーザーを通して検証をすると、はっきり違うのになあ~と、残念でなりません。きっと、思いっきり経費をかけリュニーアルしてるはずだから。


4人に1人も!?不便とは。

2005年10月13日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

先日、四肢麻痺の方にお会いし、色々Webサイトを利用する際に不便な点などないか?お話を聞かせていただいた。その方は、手が思うように使えないため、口にスティックを加え、キーボードを操作し利用してるそうです。現在20代前半とすごく若いうえ、12歳からPCは使っているので、結構自分では不便を感じてはいないということですが、じっくり話してみると、やはりそれなりに、こういうWebサイトは使いづらいというものが、わかってきました。以前にも、高齢者でリュウマチで片手が不自由という方のインストラクターをしてみて、その大変さがよくわかり、ユーザー補助での対応の仕方など指導したことがありました。

そんなことを思い、マイクロソフトのアクセシビリティのページを見ていましたら、以下の情報が書かれていました。
ーー1部引用ーーー
コンピュータを使用する米国の成人のうち、4人に1人 (26%) が四肢に障害を持っています。
ーーーーーーーーーーーーーー
この数字に、ビックリでした。
意外に多いんですね。四肢に障害のある方が。やはり、Webサイトもそういった方々のことも考え、配慮していかなければ、いけないでしょう。


プルダウンメニューは使いづらい?

2005年10月12日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

最近、アクセシビリティを意識しリュニーアルしたばかりの大手企業のサイトを2社覗いてみました。音声ブラウザと通常のIEの環境で。
そこで、すごく残念に思うことがあります。メインのメニューをよりによってプルダウン(ダラリとマウスをあてると候補が下がって表示される)メニューです。これは、高齢者も目がチラチラして結構苦手だし、四肢麻痺などで手で操作をできない方なども苦手なようです。そして、当然音声で操作している視覚障害者も、この候補を抜け出すキー操作を知らない方も多ですし、使い勝手が良いものとは決していえなということが言えます。これで苦労している視覚障害者が多いようです。

某TV局のリュニーアルしたサイトには、136個の候補から探し出すプルダウンメニューが配置されています。
もし、そこに視覚障害者がはまってしまったら、想像しただけで大変でしょう。

住所入力などのフォーム入力でもよく、県の候補がプルダウン候補から選択するようになっていますが、高齢者も視覚障害者も、よっぼど自分で直接入力したほうが楽だと思っている方が多いようです。