生のユーザー声を届けるハーモニーblog

Webアクセシビリティに関連するユーザーの声を届ける

やはり、ユーザーの声だ!新たな発見

2005年09月30日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

最近、お陰様で企業様、大学関係者様などから、視覚障害者のWeb利用のことで、色々知りたいと問い合わせや、来訪が多くなって来ています。
昨日は、某大手プロバイダーの社員の方が、ハーモニーPCルームへいらっしゃいました。当会の全盲と弱視のユーザーと私で、対応させていただきずいぶん時間延長でお話が弾みました。

その中で、会員が「ログインと言う言葉がわからず、最初はプロバイダーに問い合わせしたのよ」と・・これは、きっと高齢者にも共通することではないでしょうか?ある意味、こういったなにげない横文字が結構、お年を召してきているユーザーにはバリアになっていることもあるのだと、改めて勉強させられました。
例えば、「サイトマップ」なんていう言葉は、理解していない方、また便利なのに利用していない方がかなり存在しているのではないでしょうか?以前から少し思っていました。

「提供側と、使い手側が顔をあわせ、お話をする機会が仕事でオフィスの中に入ってしまうとないので、今日はとても生の声がじかに聞け、参考になったし嬉しかったです。」と訪問された某大手プロバイダーの社員は帰られました。

視覚障害者ユーザーも、自分達が日ごろ感じてることがお話できて、満足した笑顔でした。


やっぱりキツイ!

2005年09月25日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

先日、視覚障害者の60歳くらいの女性から、某宅急便の会社のサービスで「送り状発行サービス」というのがあるので、その操作を教えてくれませんか?とお願いされ、ハーモニーが木曜日使わせていただいてる、ちよだプラットフォーム5階のPCルームで、その女性Aさんへ操作を指導しました。この送り状発行サービスというのは
読み書きができない障害者には、とっても便利なサービスであるように思います。
でも・・・そのサイトが、果たしてそういったことも考慮して作られているか?といいますと正直いって、そうでもない時がほとんどで、実のところいつもガッカリ~というのが本音です。教えるのも躊躇してしまう状況です。

そのサイトも思った通り、Aさんはかなり操作をしずらそうでした。説明箇所も画像で読めない状態。そして、視覚障害者にはなにより手ごわい「フォーム入力」の山。もし私が同じような状態であれば、絶対に手は出さないのでは・・・と思います。例えば、電話番号を入力するテキストボックスは、ほとんどが3個に分かれています。03と入力し、また音で確認。そして次の数字の入力。それが、なかなか3つ目のボックスに飛んで入力してしまったりと、ま~とにかく音での操作は大変。ぜひ音声ブラウザを目隠しして体験してみたら良いかと思います。これは高齢者のユーザーも同じくフォーム入力は大変かと思います。以前にユーザーテストで高齢者も実施させていただ経験がありますが、何度もミスするケースが結構あります。

なにか、このフォーム入力に変わる代替手段はないのかしら・・・例えば電話。またはメールなどの代替手段。大体がサービスを利用する前には、会員登録をしてからというケースが多いのですが、やはりここも自分のデータは、やはりフォーム入力。大体の視覚障害者はこの時点でリタイアですね。

使い手をもっと知り、製作側は作っていただければと、教える度に思ういます。せっかくのサービス利用者も半減ではと。

Webでのユバーサルな情報へ対する考え方は小さいときから・・

2005年09月21日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

今年になって急に、若い方々へも視覚障害者のIT環境を始めてとしての、Webでの情報の提供などについて、視覚障害者といっしょにお話する機会が増えています。
先日も、日本電子専門学校のWebデザイン化の生徒さんへ、丸々半日、ユーザーテストをロールプレイニングで体験する講座をさせていただきました。また、某大学生、大学院生へもミニセミナーを、東北の中学生へも同じくミニセミナーを依頼され実施しました。

そこで、思うのですが、若い方々はなんのためらいもなく、新鮮な驚きを覚え、水がしみ込んでいくように、ユバーサルな情報の必要性を素直に理解してくれます。
これが、お年を召した方だと、人にもよりますが、どうも「何でそんなことが必要なの?」と・・中には納得がいかない様子の方もいっぱいいます。

思うに、Web上での情報の提供の歴史なんて本当にまだまだ浅いわけですから、それは仕方ないことなのかもしれません。

ですから、今後社会に出て行く若い方々の情報関係の授業へは、ぜひとも色々な環境への配慮「ユバーサルな情報発信・受信」を学ぶチャンスを設けていって欲しいと思います。そこから学ぶことは、はかり知れない体験になるようで、いつも嬉しい感想をいただいています。


アクセシビリティチェッカーの紹介

2005年09月11日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。
久々の更新になってしまいました。

最近、よくアクセシビリティのお話をしていただけませんか?ということが多く、
学生、社会人と年代を問わず、色々と簡単なセミナーをするときが多くなっています。その中で、「なにか自分で簡易的にチェックするものがありませんか?」と質問をうけるので、1つ紹介をしたいと思います。
「Web Accessibility Toolber」などがあります。株式会社インフォアクシアさんのページにアップされています。見え方体験もできるので、結構それも為になります。

このツールは、オーストラリアの視覚障害者のNPOでもともと開発したものらしいです。日本でも結構、視覚障害者の方が面白いソフトなど開発していますが、知られていないものが多いようです。
私が、セミナー等で時間があれば紹介している、見え方体験ソフトで障害者の方が作ったもので、とても素晴らしいものがあるので、紹介します。ぜひ1度体験してみてください。視野狭窄(見える範囲が狭い)の方の大変さや、また、お仕事を視野狭窄の方とする際に、どういった点を注意し指示をだせばよいのか、とても良くわかります。1度お試しを!
視野狭窄体験HP



 


YAHOOが、インターネットコミュニケーションアドバイザー講座?

2005年09月01日 | Weblog
YAHOOさんが、このたび「YAHOOインターネット検定」の講座の1つで、
インターネット検定インターネットコミュニケーションアドバイザー講座というものを開講するらしい。

ITでのコミュニケーションは、もともとWWWの創始者が言ってるように、ユバーサルであって欲しいものなのですが、まだまだ現実は、視覚障害者には、先日も書きましたが、「画像認識」のバリアの代替すら用意されないので、サービスを使うためのID、パスワードをとることもままならない・・と言う現状があります。どうも、この大々的に宣伝されている、コミュニケーションアドバイザー講座???に疑問を覚えてしまいます。かなり勉強しなくては利用者がついていけないコミュニケーションツールって?なんか違和感があります。技術だけありきではなく、人ありきの技術であって欲しいものだと・・これから、日本は益々高齢社会になるわけですから、人にやさしいITサービスの方が望まれるように思うのですがね。