生のユーザー声を届けるハーモニーblog

Webアクセシビリティに関連するユーザーの声を届ける

日本発?!ユーザーテストの出前講座

2005年07月27日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

今日は、関東では台風も去り本当に青い空が広がり気持ちが良いですね。
無事、野口さんを乗せたスペースシャトル「ディスカバリー」の打ち上げも成功したようですし・・すがすがしい感じです。

そこで、私がつい最近、久々にすがすがしい経験をさせていただいた「ユーザーテスト出前講座」について書きたいと思います。

ハーモニーでは、新宿にあります
日本電子専門学校・Webデザイン科に依頼され、視覚障害者の会員数名といっしょに、2年生の共同作品・Webサイトのアクセシビリティを中心にした、ユーザビリティーを検証するために、「ユーザーテスト出前講座」を2回にわたりさせていただきました。

1回目のテストで問題があったところを中心にリュニアルをし、その結果を2回目のテストで確認すると言う流れです。

Webサイトの内容は浅草の観光案内をテーマに、生徒達が4~5人の班に分かれて、共同制作したものでした。取材からはじめすべて生徒自身が、コンテンツをすべて考え製作したもの。8班の作品それぞれ、まったく違う視点で、非常に個性的サイトで、とても面白い力作揃いのサイトでした。

なんと言っても、自分の作品をまったくの他人に評価されるという、初めての体験に、生徒達はわくわく感はあるものの、少し緊張気味。まして全盲の視覚障害者ユーザーを相手にユーザーテストを実施することに、かなり戸惑い気味でした。
しかし、視覚障害者が「このサイトはきちんと読めるので嬉しい」と一言漏らすと
リラックスしたらしく笑顔がもれ、だんだん慣れていき、和やかに授業は進んでいきました。

そして、最後に生徒達の感想が、とても今日の空のように、未来を明るく感じる言葉だったので、とても出前したほうも嬉しくなりました。
生徒Aさんの感想
「じかに視覚障害者のユーザーの方々と接し、Webサイトの評価をしてもらうのは、
本当に勉強になった。いっぱい発見があった。誰でもが使いやすいサイトを作る意欲がどんどん湧いてきた。もっとこのような機会があれば良いと思いました。」
と・・・やはり、生の体験・触れ合い「コミュニケーション」の大切さを、ここでも感じました。

大切なものをつかみとってくれた、Webデザイナーの卵の生徒さん、来春は社会に出てがんばってくださいね!!

*Webデザイナー・とみおかノブヒロ氏の
メルマガ「ウェブアクセシビリティ実例見聞録」でも、この授業の様子が取材されました。興味のあるか方はどうぞ!(7月28日発行分。)

台風情報のWebサイトは、どんな感じ?

2005年07月26日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

このところ、なにかと忙しくblog更新を怠けていましたが、ちょうど台風の影響で、すべてお約束もキャンセルになったので、自宅でゆっくり台風情報のサイトを覗いています。

そこで、ちょっとNHKニュースさんの台風情報のWebサイトへアクセスしてみたところ、残念なことに、3個のフレームからなるページ。その上、「携帯電話からもご利用いただけます」とその下にURLが貼ってあるのですが、画像で貼ってありALTを入れていないため、まったくそのURLは読めないのです。まったくここを画像にする意味はないように思いますし、またこのページでフレームつかわなくても十分対応できそうなページです。

こういった天災、災害の情報のページこそ、誰にでもアクセスしやすいものへしていただくことは、とっても重要なことのように、先日の関東の地震・そして今回の台風と続く中考えてしまいます。

しゃべるblog「しゃべログ」担当者の声

2005年07月13日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

先日、このblogでも取り上げましたしゃべログ(しゃべるblogサービス)の件ですが、どうも色々気になって、直接、NTTサイバーソリューション研究所のサポートさんへ、以下の質問メールをしてみました。せっかくなので、その質問と内容を公開許可もいただきましたのでアップします。

Q.
コメントやトラックバックにこのしゃべログからは書き込みができないんでしょうか?
これはあくまで、受信するものというだけの開発なんですか? 当会のblogはたまたまgooさんのものを使用しておりまして、視覚障害者と一緒に使い方練習をした際に、1番不便だったのが、書き込みがしづらいという点でした。 読むのはなんとか、音声ブラウザ等でOKなんですが、どうも発信するときの問題が大きく、なかなか視覚障害者へは敷居の高いものになっています。

この質問への回答が、ありがたいことにすぐに届きました。
A
サイバートライアルサポート担当です。
しゃべログにご興味を持っていただき、ありがとうございます。
書き込み機能に対するご質問について回答させていただきます

残念ですが、しゃべログは書き込み機能を持っていません。
ブログを受信し、音声で読み上げるという、読み上げ専用の
ソフトウェアになっております。
コメントやトラックバックに対しての書き込み機能は、
今後の課題として検討を進めているところです。

ただ、音声ブラウザの書き込み機能が不便だということは
あまり深く認識しておりませんでした。
今後の参考にさせていただきます。
貴重なご意見をどうもありがとうございました。

また、今日新たに、以下のメールもいただきました。

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しゃべログは、gooブログを視覚障害のある方々にも読んでいただきたいと
いう目的で開発したものです。したがって、しゃべログの最も重要な機能は、
「読みたい記事を迅速・的確に読み上げる」ことと考えています。一方、馬塲
様がおっしゃるとおり、ブログの楽しみ方のもう一つの側面は、「読んだ記
事に関連する情報を発信すること」でもあります。したがって、しゃべログがそ
のような情報発信を支援することは重要であると認識しており、ユーザイン
タフェース等について検討を進めております。

現時点で公開しているしゃべログは、視覚障害者の方々から頂いたご意見
を参考にしながら開発を進めましたが、まだまだ改善すべき点も多いと考え
ております。今回のしゃべログ公開も、ユーザの皆様からのご意見を幅広く
伺い、それらを反映したより良い製品やサービス世の中に出していくための
布石と位置付けております。したがって、ユーザの皆様から今回のような忌
憚のないご意見を頂けることは、大変ありがたいことと考えております。

今後もサイバートライアルの趣旨をご理解いただき、暖かいエールを送って
いただけると幸いです。何とぞご協力をお願いいたします。
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というこです。
最近、こういった「ものつくり」が顧客ニーズをしっかり吸い上げようという努力を、すごくなさって下さってる感じがします。ユーザー自身も、自ら使えないものがあれば、一人でぶつぶつと呟くだけに終らず、伝えていく努力も必要ではないだろうか。

TBSがテレビ局では初めてアクセシビリティを意識。

2005年07月11日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

TBSさんが、テレビ局では初めてWebサイトを高齢者や障害者にもアクセスしやすく使いやすいようにJIS X8341-3(高齢者・障害者等配慮設計指針-情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス-第3部:ウェブコンテンツ)に対応したデザインを目指してリニューアルを致しました。段階的にリュニアルをはじめてるそうです。
[サイトポリシー]
http://www.tbs.co.jp/sitepolicy/

ということで、topページは?着手してると言うことで、早速IBM・HPRにてTOPページへアクセスしてみました。そうしたら「スクリプトエラー」という声が、初めからしてきまして、続行を選択しそのまま進みましたが、「オブジェクト」「オブジェクト」ということで、何のサイトに入ったのか不明。他のPCトーカーや、ボイスサーフィンでは、どうだろうか?
ちょっと気になります。

声で読むblog「しゃべログ」試してみました。

2005年07月09日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

結構、最近あちらこちらでblogの視覚障害者にも使いやすものは?アクセシビリティは?と話題になています。この私も、今使ってるgooの決まったレイアウトから選択する簡易blogは、視覚障害者にとっては、あまり使い良くないと思っています。自分自身どうしたら?と。

さて現在、NTTサイバーソリューション研究所とgooとで面白い実験をしていますので紹介します。
しゃべログというユバーサルな音で情報を提供するblogが実験開発されているということで、先ほど早速ダウンロードして試して見ました。自動的に全体のレイアウトを変換し、Tabキーでエリアを選択、読んでいくつくりになっている。結構面白いです。ただ、まだ実験段階なので、gooのみしかこのシステムは使えないので、本文中の他へのblogへのリンクなどは使えない。それと、まだここで音声説明が欲しい~というようなところへ音声がなかったりと、不便な面もあるようです。実際に視覚障害者ユーザー達にテストをし、試したのだろうか?

このサービスは、視覚障害者だけではなく一般の方でも便利に使える「ユバーサル商品」として開発が進められているようなので、結構今後が楽しみです。

goo・blogユーザーで、興味のある方は1度試し見てください。
ハーモニーの視覚障害者の会員にも少し試してもらおうかと思っています。


ボイスサーフィンを試して

2005年07月03日 | Weblog
ハーモニーの馬塲です。

アメディアさんから発売になった、ボイスサーフィンという音声ブラウザソフトを、千代田区のプラットフォームスクエア5階(ハーモニーがお世話になってる事務所)のPCルームに導入したので、少し指導をしていただきながら、ハーモニー会員たちとチャレンジしてみました。視覚障害者の会員は、すごく早く操作を覚えてしまったのですが、健常者の会員は、画面がまったく黒字にテキストのみで、いつものIEで見ているのとはまったく違う画面に少々戸惑ってしまいました。音に集中すれば何でもないのですが、どうしても視覚に頼ってみてしまうからでしょう。このソフトを勉強すると、視覚のない方が、どのように音声でWebサイトを見ているのかが、より実感できるような気がしました。

操作性は、IBMのホームぺージリーダーとはまったく違い、あまりキーの組み合わせで操作しなくて良いので、圧倒的に覚えるのは楽かと思います。また、良い点はアップデートが指定のキーを2回押しだけで済むので、その辺も上手くできてるな~と思いました。見出しタグがきちんと組み込まれてるページであれば、ページ移動し次ページへアクセスしたときも、一気にそこへ飛ぶことができるのも便利かと思いました。ということは、ホームページリーダーにしても、ボイスサーフィンにしても、webサイトを作る側が、きちんとしたページつくりをしてることが、とても大切なのだということがわかります。

毎週木曜日、午後はボイスサーフィンはじめ、PCトーカー、ホームページリーダーを試したい方は、
ちよだプラットフォームスクエア5階のPCルームにお越しいただければ、ハーモニースタッフが対応し、ソフト紹介をします。必ず事前にハーモニーまでご連絡をお願いします。