映像詩

デジタル映像による心の表現
(映像作品制作を通して感じたこと)

2852-鶴の彫刻

2020年12月02日 | 30秒の心象風景
戦国時代が終わったころから、豪華な装飾に彩られた建造物が増えている。国内の権力構造の変遷により仏寺、仏像の造立規模は小さくなり、絵師や仏師は新たな需要に応える作品を作ることになった。そして生まれたのが桃山文化といわれる豪華な装飾なのだろう。価値観の変化は、時代とともに移り変わり、表現される題材も変わってくる。鳥は描かれることが多く、中でも人気が高いのが鶴のようだ。鶴といえば、白い羽を持つ丹頂を思い起こすことが多い。それは画題として固定化された概念があるからだろう。花札にもある「松に鶴」である。実際に丹頂が松にとまることはない。松に飛来してとまるのは、鶴によく似たコウノトリである。しかし、丹頂に松は定型化している。そこに変化を持たせるためだろうか、青い羽根の鶴が組み合わされている。青い羽根はマナヅルであろう。しかし、現実にはタンチョウとマナヅルが同じ場所に同時にいることはないと思われる。

30秒の心象風景17920・鶴の彫刻~本徳寺欄間~

youtube#video

 

30秒の心象風景17920・鶴の彫刻~本徳寺欄間~
https://youtu.be/JnhY0OlEOPM
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