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黄砂チベットからも

2006-03-30 15:12:32 | 生活関連ニュース
  偏西風で日本に到着か/中国科学院グループ解明
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 毎年春になると中国各地に被害を及ぼし、日本にも到来する黄砂の発生源の
一つが、平均標高4千㍍を超えるチベット高原だったと、中国科学院研究ルー
プが明らかにした。チベット高原では温暖化や放牧などの影響による砂漠化が
深刻になっており、黄砂の発生に影響しているとみられる。研究グループは早
急な対策を訴えている。

 黄砂の主な発生源はこれまで、タクラマカン砂漠(新疆ウィグル自治区)や
コビ砂漠(モンゴルから中国北部)、黄土高原(甘粛省や陝西省など)とみら
れてきた。
 中国科学院青海チベット高原研究所(北京市)の方小敏・研究員らのグルー
プは、03年3月3~5日にチベット高原南部のラサ周辺で起きた砂嵐の影響に
ついて分析。当時は砂嵐が青海省の長江や黄河の減流域など同高原各地で起き
ており、上空で吹いていた強い偏西風に砂が乗って東へと移動していることが
分かった。同高原の東端で砂粒を採取したところ、氷河の成分が混じるなど同
高原各地の砂と成分が似ていたという。

 さらに、中国各地で起きる視程1㌔以下の大規模な砂嵐について、00年まで
の30年間の年平均発生日数を調査。タクラマカン砂漠の30日に対し、チベット
高原西部で16.5日、同高原中部で16日、同高原内の長江源流域で12日に達して
いた。それぞれが黄砂の原因になったとみられる。

 同高原での砂嵐は12月から翌年4月に集中、同高原が強い偏西風を受ける
時期と重なっている。高原の砂はこの風に吹かれて日本まで到着することもあ
るとみられ、03年4月中旬に岡山県上空で確認された黄砂の層は同高原で2日
前に起きた大規模な砂嵐が原因だった可能性が強いという。
 同高原での砂嵐の発生は97年以降、増加しつつある。砂漠化の広がりが深刻
なためとみられる。           (2006.03.29 朝日朝刊/総合)



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