8月17日は独立記念日でした。
毎年記念日が近づくと、国旗を売る露店が増える。
赤と白の国旗がヒラヒラと風に舞っている景色は、誇らしげに見える。
一方。
8月15日、日本は終戦記念日。
敗戦国となった日。
15日前後はNHKで戦争関連の番組がとても多い。
少年特攻隊の特集番組など見ると、胸が締め付けられるような思いで毎年過ごします。
15日は、NHKを付けて合図とともに黙とう。。
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私の祖父は、戦争中スマトラ島に戦いに来ていました。
「木の根っこを食べて生き延びたんだよ」
という話を聞いて、私と弟は育ちました。
なので、私のジャカルタ行きが決まった時は
「インドネシアにご縁があったんだね」と祖母たちが言っていた。
終戦後、戦争裁判の通訳として
しばらくジャカルタに留まった頃の苦労話もよく聞かされました。
おじいちゃんが日本兵の制服を着て、ジャカルタに居た。。
おじいちゃんもこの通りを歩いたかもしれない。
あの木陰で休んでいたかもしれない。
ジャカルタ市内を車で走っていると、ふとそんなことが頭をよぎります。
8月15日の後の数日間、インドネシアをはじめ東南アジア各国が次々と自由を勝ち取っていきました。
戦争に勝った国も負けた国も、他国から解放された国も、多くの人の命が失われました。
そしてそれは今も変わらない。
何十年も経っているのに、戦争はなくならない。
あれほどの犠牲を払っておきながら、平和な世界を実現させられない。
赤と白の国旗が翻る独立記念日が近づくと、
同じ赤と白の国旗を掲げる日本のこと、戦争のことをいつもいつも考え、
なんともやりきれない気持ちになるのです。