++おさんぽ日和+++

美味しいモノと、楽しいコト、暑い国でちょっとずつ。。

篤姫が教えてくれたこと。

2008-12-16 | レビュー
「篤姫」とうとう終わっちゃいました。

毎回泣かされてましたが、最終回はオープニング始まっただけで
胸がいっぱいになり嗚咽しながら見てました。

吉俣良さんの音楽も素晴らしかったです。
スタジオパーク出演を見てから、吉俣さんのブログをチェックするほどファンになってしまった。
鹿児島ご出身で、人柄も良いんですよ~。


結婚後一度も薩摩に帰らなかった篤姫。
それに引き換え海外にいるくせに、しょっちゅう日本に帰る私。
そんな私から映る篤姫は、「ド根性の人」そのものでした。


亡くなる直前、篤姫は勝海舟とこんな会話を交わしてます。

勝「この世に、空しいこと、つまらぬことなど何一つないのですね」

篤姫「人には天命というものがある。その天命を果たさなくてはならない」

たしかに、篤姫は天命を立派に果たした。
見事な生き様でした。

だけど、、

天命なんて無いっていう人の方が、実は多いのではないでしょうか。





少し前、小学校時代の恩師に会いました。

先生がこんなことをおっしゃってた。

「世界平和なんて大きなことを考えるのではなく、隣にいるお友達に優しくしなさいって子供たちに言ってるの」

私は篤姫の語る「天命」よりも、先生のこの言葉の方がずっと心にストンと落ちて来たんです。

自分は何のために生れてきたのか。
なんのために生きているのか。
なんのためにジャカルタにいるのか。

「コレ!」ていう確固たる答えが欲しくて、壁に頭をぶつけながらも一縷の光を求め思い悩んだことが誰にでもあるはず。


だけど答えが出ない。

「天命」なんてそう簡単に見つからない。


その代り、壁に頭をぶつけている自分を温かく見守ってくれる人の存在にふと気づく。
「ちょっと休んだら?」そう言葉を掛けてくれる人の温かさを知る。


そんな風に隣にいてくれる人のために、自分が出来る小さな小さなことをするのが、
自分が送るべき日々なのではないかと最近とみに思うのです。

そして一日無事に元気に終えられたら、それで十分過ぎるくらい満ち足りてる。
天命なんて要らないって思うのです。





昔は偉業を成し遂げた人をスゴイ!と尊敬したけど、
今は毎日会社に行く父や夫、日々子育てに勤しむ友人、それをやり終えた祖母や母をスゴイ!て思う。
繰り返し繰り返し、隣りにいる人のために惜しみなく優しい気持ちををくれる人を、スゴイ!て思うし、ありがたいなーと感じるのです。





そうそう!
篤姫は、隣にいる人をいつも大切にしてました。
薩摩にいた時も、江戸城にいた時も、江戸城を去った後も。

人とのご縁を大事にしながら自分の一本道を生きていく。
これこそが、篤姫が一年通して教えてくれたことだと思うのですが、
いかがでしょう。篤姫さま?





ミュージカル「ME AND MY GIRL」

2008-06-18 | レビュー
母と宝塚観劇。
「ME AND MY GIRL」

明るくて楽しくって大っ好きな作品。
なんといっても音楽の素晴らしさ!

OVERTUREが流れただけで涙ボロボロ。





どのナンバーも良いけど、「顎で受けなさい」の歌がとても好き。
凹んだ時はいつも、頭の中をこの歌がエンドレスで流れてる。

「考えりゃみんな くだらないことだ
ガタガタしても 死ぬの待つだけ
生きてれば どんな目に会おうとも
顎で受け止めて ニヤリと笑おう
顎で受け止めて ニヤリとしてから スマイル」

「顎で受ける」っていうのは英語的表現ぽくて、あんまりピンと来ないけど
サリーが健気に歌うあのシーンが思い出される励ましソング。

この作品で出てくるダンスはタップが中心。
でもタップって、あんまり日本人に馴染みがない。
タンタカタンタカ大勢でタップ踏まれても、
「ほーぅ。ステップ、揃ってるんですネ・・」くらいの印象しかなく、
「ダンス見たーっ」ていう満足感は得られない。

だけど1幕のラスト、ランベスウォークは別!
じっと座ってられず、ついつい体を一緒に動かしちゃう。

ここでも泣けて泣けて、でも涙を拭かないとよく見えないから
タオルで顔拭きながら口ずさむ慌ただしい私。

主要キャストが客席に降りて来るのでそれも見たいし、本舞台のフォーク使った踊りも見たいし、キョロキョロ忙しくて結局ちゃんと見れないーっ。
いやー。あそこはホントに名場面ですぞ。

あー面白かった!!
終わったとき素直にそう思える作品。
丁度帰国中に上演しててくれてラッキーでした。



舞台って見てる間はモチロン最高の気分だけど、見る前が一番幸せかも。
終わっちゃうと寂しいもん。
フィナーレの時はとても切ない。
昨日の今頃は幕開きだったのになー終わっちゃったんだよなー、と未練がましく思い出してみたり。

舞台は生モノ。
キャストと観客がほんの3時間の間、一緒に笑ったり一緒に泣いたり。
あっという間に終わっちゃうし、二度と同じものは見れない。

そんな風に儚いものなんだけど、見たときの感動はずーーっと心に残ってんですよネ。
そこが舞台の醍醐味だとつくづく思います。








映画「めがね」

2008-06-13 | レビュー
ずっと見たかった映画「めがね」をDVDで見ました。
写真は映画に何度か出てくる「メルシー体操」の1コマ。

「かもめ食堂」と同じ萩上直子監督作品。
小林聡美やもたいまさこが出てる。
沖縄の、とある旅館に集まる人たちのゆる~やかな暮らしを描いたもの。

私は「かもめ食堂」の方が好きかも。
あれは面白かったー。

もし自分が多忙なOLだったら
「あー。たまには私も一休みして、綺麗な海でも見ながらリフレッシュしたいよーぅ」
と思いながら映画を見たことでしょう。

でも既に「めがね」的生活を送っている私にとって、「たそがれる」という
映画のテーマは、もはや自分の特技みたいになりつつある。

ジャカルタにいると、時間がたーっぷりある。
最初はそれをもてあましてたけど、最近はほんっっとうに贅沢なことなんだなと
感じます。

今だけ許されてる「めがね」的生活、大事にしなくっちゃ。









ミュージカル「ルドルフ」

2008-06-01 | レビュー
ミュージカル禁断症状が出ていた今日この頃。

「ルドルフ」を帝国劇場に見に行ってきました~♪

観劇は、日本帰国中の楽しみ且つ欠かせないものの一つ。
ルドルフ


井上芳雄くんの舞台、タイミング悪くていつも見れず今回が初めて。
ハプスブルグ家の皇太子ルドルフを主題にした小説、映画、舞台は数多い。

今回の「ルドルフ」は、オーストリアの民主化運動の高まりを背景に、
その運動に巻き込まれていくルドルフとマリー・ベッツェラとの恋を描いたもの。

井上くんの硬質な声と、マリー役笹本玲奈のクネクネした声が全然合わなくて、
どうしてこの二人はコンビのように何作も主演を一緒に演ってるのかなーと謎。

他に役者がいないってことなのかな。
ここのところどの作品も、いつも同じメンバーでグルグル役を回して上演してるもん。

ルドルフとマリーが出会った後のデュエットは、高音パートを井上君が、低音を笹本玲奈が歌ってた。
普通は女性が上を歌うから、取りかえっこした形。

井上君の高音はのびやかで彼のウリだから、これはすごーく良いアイディアで効果的!
劇中のデュエットの中で秀逸でした。

スケートリンクで二人が密会する場面があった。
スケートリンクの場面って初めて見る~。
ローラーブレードをホントに滑ってる人がいた。

ここでルドルフはダッフルコートを着てる。
フードまで被って。
似合ってて可愛い♪

軍服の上にダッフルってちょっと珍しい。

あの時代にダッフルコートあったのか?と最初違和感あったけど、
ルドルフの幼さを上手く表す衣装だったし、もしかしたらルドルフが仲良くしてる英国皇太子エドワードの影響なのかな?(ダッフルってイギリス海軍が広めたものらし)なんて想像するのも舞台の楽しいところ。
演出家が舞台上に散りばめたパズルを、一つ一つ見つけていくような。





そして今回大発見がありました。

同じくハプスブルグ帝国を題材にした大ヒットミュージカル「エリザベート」に
ツェップス、という人が出てくる。
民主化運動、ハンガリー独立運動のリーダー格。

その人が初対面の同志と待ち合わせする時、「ヨハネの黙示録を読んでいる」
というのが目印になってた。

この作品を初めて見たのは、もう10年も前ですが「ヨハネの黙示録」が
すっごく引っかかってたんです。

どうして「聖書」ではなく、わざわざ「ヨハネの黙示録」なのか

長年の謎が「ルドルフ」を見て解けた!

「ルドルフ」にもツェップスは出てきます。
ウイーン日報という新聞記者。

彼は、そして地下運動している彼の仲間たちは、ユダヤ人だったんです。

ユダヤ人はオーストリアでも迫害されていた。
それに抵抗する手段として、ツェップスは新聞を書き、世論を動かそうとした。
ルドルフもその新聞に急進的な記事を匿名で書き、父であるオーストリア皇帝との溝が益々深まっていく。
オーストリア民主化運動の根底に、ユダヤ人迫害問題があったとは・・。

「ヨハネの黙示録」がツェップスの象徴アイテムっていう理由が、やっと分かった(ヨハネの黙示録は、迫害され困難に遭ってる信者を励ますために書かれたものらし)。

こんな風に、同じテーマだけど違う作品を見ることで謎が解けたり理解が深まったりするのって面白い~。


井上くん、細くてスタイルが良く、上品なのでルドルフにピッタリでした~。
「皇太子」ていう立場を利用されてるとも知らず、民主化運動にのめり込んで行き
身も心もボロボロになっていく過程を丁寧に表現してました。

フシギなのが、井上くんて台詞には感情乗せるのに、歌だと感情をあまり出さない。
「斉唱」て感じ。
でも、あの声量で感情的だったらクドいから丁度良いのかも?

ラリッシュ夫人の華やかなナンバーもすっごく良かった
岡幸二郎の低音もド迫力でイイ~。

ルドルフとマリーが心中するマイヤーリンク。
あそこはアッサリし過ぎて、「え!もう死んじゃうの??」とあっけなかった気がする。
あそこはもっと描いて欲しー。

享楽的な人たちと、時代を変えようと戦ってるシリアスな人たちの対比を描いているのですが、お気楽ソングは何度か出てくるけど全編通して何かテーマ曲があればいいのになって思った。

それと、マリーの衣装がショッキングピンクだったり、ラリッシュ夫人の髪型がぶっ飛んでたりするのが気がかり。
娼婦たちが出てくると、見分けがつかないから・・。

でもつくづく思うのは、、
やっぱり舞台はサイコー!!!



帝国劇場そばの”Patisserie Sadaharu AOKI”で買った小豆チョコクロワッサンを、余韻に浸りながら家で頂きました。

今日はマニアックな話でスイマセ~ン。










JAVA JAZZ

2008-03-14 | レビュー
昨日うっかりコタの方に行ってしまったら、帰りが又もや3時間コース。
二日連続3時間の道のり。。。
同じ姿勢を取りながらイライラしたせいか、胃がキリキリして大食漢の私が
何も食べられないという事態となりました。トホホ。

さてさて、先週末JAVA JAZZに行ってきました。
大盛況!
コンベンションセンター内を、自分の見たいアーティストのライブ見ながらウロウロする。

面白かったのがオマール・ソ-サというキューバ人ピアニストのライブ。
失礼ながら「オマール海老」と勝手にあだ名を付けて呼んでたのですが、
オマール海老氏はキャンドル片手で舞台に登場。
お香を炊いたり、なんだかフシギな雰囲気の中ライブが始まりました。

海老氏の仲間たちが次々に楽器を持ちながら出てきます。

紙をクシャクシャ丸める音、コップに入った液体を口でブクブク吹く音など、
色んな音を海老氏のピアノに乗せていく。

静かな曲は「これ、サティ?」と思ったけど、
全てオリジナルらし。

賑やかな曲は、ラテン調の明るいメロディー。
グローブみたいに分厚くて大きな手でバンバンと鍵盤を叩くオマール・ソーサと
愉快な仲間たち。
息がピッタリ合って、ものすごく楽しそう。

演奏者が楽しそうなステージってイイですネ。

途中「ア・フ・リ・カ」と観客に掛け声を求める海老氏。



「キューバ人なのになんでアフリカ?」と思いながらも
「アフリカ!!」と大声で参加しておきました。

「この曲何かの映画で使われてたかも」という曲があって、夫も同じことを考えてたらしく
「BLOOD DIAMONDじゃない!?」と意見が合ってネットで調べてみた。

うーん。。
調べても分からず。
仕方ないのでBLOOD DIAMONDのDVDを頭から見直しました。
ずっと前ブログにも感想書いた、ディカプリオの映画です。

多分コレじゃないかなー、ていう曲が見つかったけど
ホントにそれがオマール・ソーサのモノなのかは不明。

ちなみにオマール・ソーサは2006年来日、ブルーノートで公演したそう。

JAVA JAZZには日本人アーティストも多数参加。
入り口のステージでは、思いっきりロックのライブしてたし
「はて?今日はジャズを聞いたっけ?」ていう印象。

ジャズは好きだけど初心者の私には、スタンダードナンバーの
キレイ系ジャズがやっぱりいいなーと思いましたが、
音量ガンガンのライブを聴けて頭スッキリして帰って来ました。




女子十二楽坊

2008-03-05 | レビュー
ちょっと前の話ですが、女子十二楽坊コンサートを見てきました。
旧正月の最終日とあって、ホールの外では獅子舞や屋台が出て賑やか。

例によって1時間遅れのスタート。
やっと始まったかと思ったら、前座の歌と千手観音風ダンスで又1時間。

十二楽坊が出てきた時には、観客は既に疲れてお腹も空いて来た頃。

座ってるのに飽きちゃってウロウロしてる人、お手洗いに行く人、屋台で買ってきた食べ物にかぶりついてニンニク臭プンプン放ってる人、携帯で大声で話してる人などなど無法地帯と化してました。

一曲ごとに人が席を立って帰って行く。
帰り際、離れて座ってる友達に「先に帰るよ~バイバ~イ!!」と叫んだり
握手したりハグしたり。

・・・ったくもーーーぅ!!!

後ろの席の子供があまりにうるさいので、そのコの腕を掴んで「うるさいよ!」と注意したり(怯えていた)睨み続けていたせいで、演奏に全く集中出来なかった。

コンサート終了後は、トンチンカンな司会者が出てきて
十二楽坊に記念品贈呈コーナー。



こっちの人ってコレするのがホントに好き。
舞台上にスターを並べてお土産渡すなんて~~。
町内会の催しじゃないんだから。
スターじゃなく見える。

この間にも観客はドンドン帰って行くので、アンコールなんてありませんでした。

せっかくライブ見に行ったのに、「生の音聞いたぞー!」ていう興奮と感動があんまり無かったのがすごく残念。。






谷崎潤一郎「陰影礼賛」

2008-02-07 | レビュー
今日は旧正月。
夕べは爆竹がボコボコすごい音でした。

最近読んだエッセイ二つに、筆者は違うのにたまたま「陰影礼賛」が引用されてて
「どんなんだっけな」と思って読み直してみることに。

初めて「陰影礼賛」を知ったのは、中2の時。
現代国語の教科書に載ってた。

でも、中2といえば「電気はガンガン付いて明るい方がいいに決まってんじゃ~ん」
ていう世代。

強烈な照明の装置でプリクラ取りまくってる子たちに、

「ほんのり暗いのが、いとをかし」

なんていう美意識が分かるハズもなく。

「へぇー。『礼』て『らい』とも読むんだー」
くらいの印象しか持たなかった。

「陰影礼賛」といえば、建築の項が引用されてるのをよく見るけど、
今回面白いなーと思ったのは食文化の項。

特に漆器のとこ。

「吸い物椀に今も塗り物が用いられるのは全く理由のあることであって、陶器の入れ物ではああは行かない。

第一蓋を取った時に、陶器では中にある汁の身や色合いが皆見えてしまう、
漆器の椀のいいことは、まずその蓋を取って、口に持って行くまでの間、
暗い奥深い底の方に、容器の色と殆ど違わない液体が音もなく澱んでいるのを眺めた瞬間の気持である。

(略)その湯気が運ぶ匂によって口にふくむ前にぼんやり味わいを象覚する。

その瞬間の心持、スープを浅い白ちゃけた皿に入れて出す西洋流に比べて何という相違か。

それは一種の神秘であり、禅味であるとも云えなくはない」

たしかに、白いお皿にスープを入れて中身が丸見えの西洋料理と違って、
漆に入ったお汁は、中身が分からない。
だいたい、真っ黒い(赤もあるけど)の入れ物にお汁を入れるという日本料理の発想ってオモシロイ。
せっかくの吸い口や、キレイに盛られた具がよく見えないんだもの。

見えなくてもいい。
口に運びながら「どんな味かな」と想像するのが風情であり、禅味なんだ、と谷崎は言ってる。

そういえば、先月末のNHK「美の壺」で「漆」を取り上げてた時も
漆とは暗闇の美の世界、と言ってたっけ。

ちなみに我が家の漆のほとんどは、ベトナムで買ったもの。
蒔絵みたいな繊細さはない代わりに、素朴な感じが気に入ってどっさり買ってきた。

一番出番が多いのはコレ↓



丼の代わりによく使う。
お茶漬けとかにも

牛丼などを入れると、たちまち格調高くなって「牛丼サマ」と呼びたくなる風格となるのは、やっぱり漆器の上品な佇まいのせいでしょうか。

黒い陶器の丼に牛丼を入れたら、お肉があまりキレイに見えないけど
なぜかこの黒い漆に入れるとしっくりくる。

漆器てあのツヤツヤした光沢が照明のように料理を照らしつつ、
料理と一体感を持つ気がする。陶器よりもずっと。

ベトナムの漆は安いのをいいことに、ロクにお手入れもせず
ガンガン使っていたせいで、よぉく見ると底の部分にヒビ割れが!

もっと水気を拭き取って仕舞わないといけないんだー。

だけど、大事に仕舞いこんでるのもモッタイナイ。
器は使わなくっちゃ。

陶器の中に漆がポンとあるテーブルって、軽い木の異素材感がすごくイイ感じ
これからもドンドン登場してもらおう




渡辺淳一「鈍感力」

2007-11-12 | レビュー
すごーく信頼してた先輩奥さまが帰国された。
失礼ながら「ジャカルタの母」と慕っていたので、とても残念。。

「ジャカルタではコレが必要よ」とプレゼントして下さった
渡辺淳一「鈍感力」

小さいことを気にせず、心穏やかに過ごしていれば、血液サラサラで病気知らず。
対人関係も上手くいくし、心身ともに健康に生きて行ける、という内容。

たしかにー。
ジャカルタでは「鈍感力」が必要ですな。

私はどうでもよいような些細なことをウジウジ悩んだり、迷ったりするタイプ。
人から言われたことは10年経っても恨みがましく覚えてるし。

小さなことを、右から左にドンドン流して行けたら楽だろうな、と常々感じてます。
ジャカルタに来てからその思いは強くなってる。

「鈍感力」があれば、イライラしないでジャカルタ生活を楽しく送れるのはたしか。

でも、瑣末なことをいつも気にしてる人が、「気にしない」ように努めることは
かえってストレスなんじゃないの?と疑問。


気にしないフリをしてるだけで、実際はものすごく気になってしょうがない胸のうち。
素直に気にしちゃう方が、ストレスは小さいのではないか?

そのストレス対処法について、この本では触れられていない。
一番肝心なんじゃないの?
「鈍感力」が欲しくてコレ読む人って、気にしちゃう人なんだからー。

気にしないことが精神衛生上良いのなんて、私だって分かってる。
だけどクヨクヨしちゃう、そんな人に「気にしないようにしよう」だけ説いたって
解決になってないよ。なんでこの本こんなに売れてんの??

ウダウダ夫に訴えていたら、キョトンとしてる彼。

「私の言ってること、分かる?」と聞くと

「言ってる意味が分からない。

なぜならオレは・・」

オレは?

「・・・。」

何?ナニナニ??

「気にしない人間だ」キッパリ。

わーお。

あーそうでしたね。アナタ様は気にしない人でしたねー。

ガックリしながらも、私は悟ったのです。

この世の中には、細かいことを気にする人間とそうでない人間、二つのタイプがいることを。
そしてそれは生まれつきで、お互いが入れ替わることはないと。

箸置き割っただけでギャーギャーわめく私と、
ipod壊れたのに「形ある物、いつかは壊れる」などと
一休さんみたいなことを言うだけで全く気にしないダンナはん。

私が彼のようにはなれない。彼もまた、私のようにはならない。(ていうか、なりたくないか。。)

生まれつきの性分で、「鈍感力」読んだからすぐダンナはんタイプになれるハズはない。

そう諦めかけた時、二つの言葉を思い出した。

ジェニファー・ロペスが「英語でしゃべらナイト」で好きな言葉だと言った
「小さなことは流してしまえ」。(Sweat the small staff.)

そして「整理術」がベストセラー中のアートディレクター佐藤可士和さんが
「プロフェッショナル」で言っていた
「超positive thinkingを目指してるんです」という一言。

二人とも向かう所敵ナシ、仕事が大成功して時代を動かしてるような印象すら与える人たち。

そんな二人でさえ、「小さいことは気にしない」をモットーに日々暮らしているってことは、、

心がけ次第ってこと?
豆粒大のことでもキリキリしちゃう私でも、練習すればなれるんだろうか。
おおらかな人に。
そこまで行かなくても、キレづらい人に。
「まーしょうがないよ」って笑って流せる人に。

なれたらいいな。
Tidak apa apa(インドネシア語で大丈夫、気にしないで、の意)って
言える人に、なれたらいいなー。







ラッパ!!

2007-09-14 | レビュー
トランペットとサックスCDを次から次へお試し中。
エリック・アレキサンダー好きかも!(左下)
イキイキしてて、キッパリした音色。
ジャズは、けだる過ぎたり、ジトーって湿っぽいものよりカラっとしてる方が好きなのです。

右下のCDは葉加瀬太郎のタンゴを集めたアルバム。
あの人のリベルタンゴ、どんなだろ?て思って聞いてみた。
葉加瀬氏のバイオリン大好き!
リベルタンゴ、上品ですごく良かった。

コチラは面白かった本↓
全部子ども向けの本。
絵本や児童文学て、分かりやすいし挿絵がキレイで興味シンシンです。


「マツの木の王子」は、マツの木が牛耳ってる森のド真ん中に、ヒョロヒョロの白樺少女が出てきてモメちゃう物語。
気取ってるマツの貴族が白樺の悪口言ったりする。

小学校の時、学芸会で松の役をしたことがあった。
「私たちは松 スクスクと~そーだちーますー」ていう歌を5人くらいで歌う。
松ぼっくりを付けた冠を被って。
なので、この本の題名を見たとき他人とは思えずついつい手に取ってしまった。

チーム・松の子達、どうしてるかしらん。

他の3冊は美術の本。
「おはなし名画シリーズ」
名画や画家をわかりや~すく説明してくれる。
美術展で、画家の経歴や絵の解説を小さな字でダラダラ書かいてあるパネルがあるけど、
「絵を見に来てるのに、こんな小さな字読みたくないよーっ」
てイライラしてた。

そんな私にピッタリな本。

大きな字で、噛んで含むように説明してある。

お金持ちの家に生まれた淋派の3人に比べ、生きてる間はほとんど絵が売れず
貧乏で苦労したゴーギャンとゴッホ。
才能溢れる同じ画家なのに、こうも違う人生だっとは、、とやりきれなくなりました。。




「Life 天国で君に逢えたら」

2007-09-12 | レビュー
今日は空が高いなー秋らしいなーと思って雲の写真を撮ってたら、
夕焼けもすっごくキレイだった。



空気もひんやり。
虫の声も賑やかになってきたし、このまま秋に突入かな?

さて。
「Life 天国で君に逢えたら」を見てきました。


大沢たかお主演

38歳で病死した、プロウインドサーファー飯島夏樹さんの物語。
たかお殿は飯島さん役。
役のためにウインドサーフィンを猛特訓したそう。

奥さん役は伊東美咲ちゃん。
可愛かったー。

結婚式の衣装でウインドサーフィンをするシーンが大変だったらし。
新郎新婦、二人乗りしなくちゃいけない。
衣装の替えはないし、笑顔じゃなくちゃいけないし、落ちたらタイヘン、とたかお殿が言ってた。

「解夏」でも病気と闘う人を演じたたかお殿。
ほんとに上手いなーって思っちゃう。
声は張るし、目は語る。

「演技は白目でするものだ」と誰かが言ってた。
白目の部分が多かったり、目ヂカラのある人はちょっと黒目を動かしただけで
表情が出る。
たかお殿もそういう人なのではないかと。

目が何かを訴えてるような演技を見せてくれる。
だから心に迫って来るんですねー。

この映画では子どもとのシーンが多い。
一緒に遊んでる姿、すごく楽しそうだったー。
あんなお父さん、いいな~~~。

子どもにゴニョゴニョ台詞言うとことか、奥さんに優しくするとこも
いいな~~。
甘い演技と辛い演技。
「甘辛」のギャップが絶妙ー。

ハワイの海が眩しくて、サザンの歌が切なく響く。

何があっても、とにかく前進しようとする奥さんに感動しました。
たかお殿の映画、スクリーンで見れて良かった