著者:前川 麻子
出版社:新潮社 (2000/06)
嫌いじゃない感じの話。
鞄職人の愛人の娘の話なのですが
鞄職人はまるで旅人のようで、ひとつ所に落ち着かない。
次の居場所に旅立てば、二度と元へは戻らない。
そういう形の家族に身を置いていた主人公は
やはり大人になって自分が家族を持つことになっても
なんだかしっくりこない。
仕事やら子供やら鞄やらのおかげで
欠けてた何かをみつけられるんだけど
全体を通して話も面白いと思うのだが
前半から中盤の淡々とした文章が長々続いていたのと
表現の仕方等がちょっと私の好みではなかった。
淡々とした感じは主人公の子供の頃から親になるまで続くが
たぶん、主人公の「欠けている」感を出したかったのだろう。
でもそれがなんだかわざとらしい気もする。分かっちゃうだけに。長いし。
そういう主人公の内面を描くのであれば、もう少し
ちがう描写で魅せてくれたらなぁと思った。
構成などはわりと好きな感じなので
そのありきたりな文章の前半が残念でした。
出版社:新潮社 (2000/06)
嫌いじゃない感じの話。
鞄職人の愛人の娘の話なのですが
鞄職人はまるで旅人のようで、ひとつ所に落ち着かない。
次の居場所に旅立てば、二度と元へは戻らない。
そういう形の家族に身を置いていた主人公は
やはり大人になって自分が家族を持つことになっても
なんだかしっくりこない。
仕事やら子供やら鞄やらのおかげで
欠けてた何かをみつけられるんだけど
全体を通して話も面白いと思うのだが
前半から中盤の淡々とした文章が長々続いていたのと
表現の仕方等がちょっと私の好みではなかった。
淡々とした感じは主人公の子供の頃から親になるまで続くが
たぶん、主人公の「欠けている」感を出したかったのだろう。
でもそれがなんだかわざとらしい気もする。分かっちゃうだけに。長いし。
そういう主人公の内面を描くのであれば、もう少し
ちがう描写で魅せてくれたらなぁと思った。
構成などはわりと好きな感じなので
そのありきたりな文章の前半が残念でした。