気紛れ書評

かなり偏りがありますが、それでもよろしければ・・・

怪談―男と女の物語はいつも怖い

2007-04-08 10:55:22 | 小説(国内)
著者:林真理子
出版社: 文藝春秋 (1994/09)

その名の通り、男と女の間に起こる
うすら寒くなるエピソード。

お化けも超常現象ももちろん怖いけど
ホントに怖いのは日常の中で起こる災難。
自分が知らない他人の想い。
愛情。執念。嫉妬。恨み。。。

男女間に絞っているので
重く(暗く)ならずに読めると思います。
今現在とっても幸せなカップルは読みたくないかもしれないけど。

短編集ですが、このなかの一話に
『つわぶきの花』という話があります。
タイトルを見て、向田邦子氏の作品になかったっけ?と思ってしまいました。
やっぱりありましたね。『思い出トランプ』のなかの『花の名前』。
花の名前は夫の浮気の話で、つわぶきの花は娘の不倫の話で
若干違いはあるものの、なんだか読んでいる最中に
しょっちゅう花の名前の話を思い出してしまって、ダメでした。


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