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詩はここにある(櫻井洋司の観劇日記)

日々、観た舞台の感想。ときにはエッセイなども。

映画『ダンケルク』 成田HUMAXシネマズIMAXデジタルシアターで

2017-09-05 05:50:03 | 日記
トランプ大統領の本日のツイート。

I am allowing Japan & South Korea to buy a substantially increased amount of highly sophisticated military equipment from the United States.

なんとも身も蓋もないというか正直というか。アメリカ合衆国の軍事産業のために戦争する訳?確かに兵器は使って貰わないと儲けにならないし、使われなければ産業廃棄物として処理しなければならず、とんでもないコストがかかるということか。

今日は9月9日から公開されるクリストファー・ノーラン監督の『ダンケルク』IMAX一斉試写会に行ってきました。応募制で運良く当たったのですが会場の成田HUMAXのIMAXデジタルシアターは満員。日本一のスクリーンサイズを誇る成田のIMAXはIMAXカメラで撮影された映像を日本で忠実に再現できる数少ない劇場のひとつです。

7コースある25mプールとほぼ同じ大きさなので、座席に座ると上手から下手の壁から壁まで。天井から床まで全てがスクリーンになります。そこへデジタル映写機を2台使用し、立体音響と重低音が劇場中に鳴り響き、戦闘シーンの衝撃波で身体が揺さぶられるような感覚を味わうことができました。

映画はフランスのダンケルクにドイツ軍によって追い詰めらたイギリスとフランスの連合軍の兵士40万人の運命を描きます。

複雑な構成になっていて、陸にいてひたすらダンケルクから逃げようとする若いイギリス人兵士の物語は1週間の出来事として描かれます。

イギリスからドーバー海峡を渡って救援に向かう民間人のプレジャーボートの乗組員達は1日として、イギリスの戦闘機は1時間として画面に登場します。ちょっと分かり難いのではという不安は払拭されてノーラン監督の巧みな演出で手に汗握る映画となりました。

巨大スクリーン、大音量、重低音とIMAXの威力を発揮して観客を驚かせるのですが、最も感動した場面は、皮肉にも大音量とも重低音とも無縁な場面です。音もなくエンジンがストップしてしまった戦闘機が滑空していく姿の美しかったこと。これだけでも観に来た甲斐がありました。

新聞は本当の事を書かないのでしょうか?
犬死としか思えないような少年の死を美談に仕立て上げたり、地獄を見て生還した主人公がダンケルクから逃げ帰ったに過ぎない惨めな敗戦を無理やり勝利と伝えたり。声だかに叫ぶ訳ではないのですが、多くの事が画面から伝わってきます。

映画の冒頭に状況の説明がありますが、極力台詞なしで物語を進めていきます。言葉は少ないのですが、むしろ雄弁という不思議な映画でした。是非、IMAXでご覧になる事をお勧めします

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