詩はここにある(櫻井洋司の観劇日記)

日々、観た舞台の感想。ときにはエッセイなども。

『はい、泳げません』(★★)

2022-06-10 18:33:33 | 日記
(2022年6月10日(金) 成田HUMAXシネマズ成田シネマ5)

監督・脚本 渡辺謙作
出演 長谷川博己、綾瀬はるか

筆者は50歳過ぎにスポーツクラブに通い出すまで全く泳げませんでした。主人公の哲学を教える中年の大学教授は、子供のころに溺れかけたのがトラウマになって水に顔をつけるもの怖がるほどで泳げません。一念発起してスイミングスクールに通うになります。車を怖がるトラウマを抱えた女性コーチや一緒に受講するおばさま達に励まされ、少しづつ泳げるようになっていきますが…。

全く泳げないところから、現在は平均2000mをクロールで泳ぐようになったので「水泳初心者あるある」に笑い転げていたのですが、登場人物の過去の出来事が明らかになり、もがき苦しむ姿を見ることになりますが、ちょっと切なかったかな。人間関係が修復されたようなされないような再生したような再生してないような。ちょっと物足りなく思いました。

まあ、今は泳ぐのが楽しいので今夜もプールにでかけます。

『太陽とボレロ』(★★★)

2022-06-10 12:58:21 | 日記
(2022年6月10日(金) USシネマ千葉ニュータウン シネマ3)
監督 水谷豊
出演 檀れい、石丸幹二、町田啓太、森マリア、田口浩正、田中要次、藤吉久美子、六平直政、河相我聞、原田龍二、水谷豊、西本智美

冒頭に赤坂迎賓館が地方都市のコンサートホールのファサードとして出てきただけで何これ?コンサートホール内は横須賀芸術劇場。弥生交響楽団が演奏会を開くホールが軽井沢の大賀ホール。劇中に演奏される楽曲の曲名がスラスラと出てくるレベルのクラシックファンであれば簡単にわかるはず。だから冒頭から映画の世界に入り込めなくて。さすがに迎賓館はないだろうと…。

長野県あたりの地方都市のアマチュアオーケストラらしいのに、楽員は団長らに財政的なことは丸投げしていながら不平不満を持っているという設定もどうかと思う。私設な団体ではないのに自主運営をしようとしないばかりか怨念を持って犯罪を犯す楽員がいるというのは。いくら何でも…。なんか作者はプロとアマチュアを混同しているような。

そんな居心地の悪い映画ではありますが、プロのオーケストラのチェロに大好きな元NHK交響楽団の首席チェロ奏者の木越洋さんの姿を発見し嬉しかったです。最後に楽員が一人ひとり紹介されていく場面だけは感動しました。