
1981年に公開されたクロード・ルルーシュ監督の映画『愛と哀しみのボレロ』。劇中でジョルジュ・ドンが踊ったモーリス・ベジャール振付の『ボレロ』が一躍有名になった。
ジョルジュ・ドンは東京バレエ団とともに日本各地で『ボレロ』を踊った。世界バレエフェスティバルのガラ公演で踊ったのを最後にドンは亡くなった。
1990年代になって『ボレロ』を引き継いだ形になったのが100年に1人のバレエダンサーと呼ばれたシルヴィ・ギエム。彼女も2015年の引退公演まで日本各地で踊った。
他のスターダンサーも『ボレロ』は日本で踊っているし、東京バレエ団のプリンシパル達も踊った。今年の2月には、パリ・オペラ座バレエ団の芸術監督に就任したオレリー・デュポンも踊ったばかりである。日本のバレエファンはベジャールの『ボレロ』が大好きなのだ。
もっともベジャールが未だに大好きなのは日本人だけかもしれない。アメリカでは元々受け入れられなかったし、日本にしたところで天下の宝刀『ボレロ』を演目に加えても、3階と4階のサイドの席は空席だらけだった。
作家にしても画家にしても、本人の生きているうちはともかく、亡くなって10年も経てば、よほどの大家でなければ世間は忘れてしまう。ベジャールにしてもそうだ。生前のベジャールを知るバレエファンはだんだん少なくなっていく。ジョルジュ・ドン級のスターダンサーを生み出せなかったモーリス・ベジャール・バレエ団も先行きは暗いのではないか。
優秀なベジャール・ダンサーだったジル・ロマンも芸術監督としてバレエ団を率いていく力量はどんなものだろう。今回のBプロでは2作品が上演されたけれど、観客が観たいのは彼の作品ではなくベジャールの作品だという事が分かっていないのではないか。
何より腹立たしいのは、後半の最初の演目『アニマ・ブルース』を踊って疲労困憊しているジュリアン・ファブローに僅かな休憩だけで『ボレロ』を踊らせたこと。ファブローは必死に踊っていたけれど、最後はやっと踊っているくらい疲れが見えて気の毒だった。彼やエリザベット・ロス以外に踊れない訳ではないはず。20年前には若手実力派ダンサーとして輝いていた彼らもダンサーとしては年齢的に厳しいところにきている。
ベジャールが大好きな筈の日本で、この不入りで大丈夫なのか?心配である。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『ピアフ』17人の男性ダンサーがエディット・ピアフの8曲のシャンソンと語りに合わせて踊るベジャールの作品。全員であるいはソロで綴られていくバレエにはベジャールのピアフへの愛が満ち溢れていた。ソロではスン・ジャユンがベジャール好みか。全員下着姿もあり。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『兄弟』芸術監督ジル・ロマンの作品。ラヴェル、サティ、パーカッションに吉田兄弟と美空ひばりの音楽。美空ひばりは日本語の『バラ色の人生』。ピアフ以上に上手いのでバレエでも違和感なし。那須野圭吾をはじめ日本人ダンサー3名が登場。振付は微妙。ひばりが全てだった。美空ひばりは天才。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『アニマ・ブルース』ジル・ロマン振付。エリザベット・ロス、ジュリアン・ファヴローをはじめとするプリンシパル級男女10名の出演。荒涼たる精神を表現してダンサーの個性を生かしていたが首をひねらざるを得ないヘンテコ演出はベジャール譲りなのか?続けて『ボレロ』を踊らされるファブローには過酷なプログラム。バレエ団が決めたのか、主催者が決めたのか、商売より芸術を尊重しよう。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『ボレロ』。メロディはジュリアン・ファブロー。今踊ったばかりなのに、もっとダンサーを大切にしないと。ベジャール愛に満ちた素晴らしい『ボレロ』。オリジナル通りに踊れない部分はあっても神がかり的な踊りで乗り切った。リズムにも情熱があってさすがだった。もっとも後列は日本人のエクストラだった。体型的に?な人が紛れこんでいるのはいつもの通り。
ジョルジュ・ドンは東京バレエ団とともに日本各地で『ボレロ』を踊った。世界バレエフェスティバルのガラ公演で踊ったのを最後にドンは亡くなった。
1990年代になって『ボレロ』を引き継いだ形になったのが100年に1人のバレエダンサーと呼ばれたシルヴィ・ギエム。彼女も2015年の引退公演まで日本各地で踊った。
他のスターダンサーも『ボレロ』は日本で踊っているし、東京バレエ団のプリンシパル達も踊った。今年の2月には、パリ・オペラ座バレエ団の芸術監督に就任したオレリー・デュポンも踊ったばかりである。日本のバレエファンはベジャールの『ボレロ』が大好きなのだ。
もっともベジャールが未だに大好きなのは日本人だけかもしれない。アメリカでは元々受け入れられなかったし、日本にしたところで天下の宝刀『ボレロ』を演目に加えても、3階と4階のサイドの席は空席だらけだった。
作家にしても画家にしても、本人の生きているうちはともかく、亡くなって10年も経てば、よほどの大家でなければ世間は忘れてしまう。ベジャールにしてもそうだ。生前のベジャールを知るバレエファンはだんだん少なくなっていく。ジョルジュ・ドン級のスターダンサーを生み出せなかったモーリス・ベジャール・バレエ団も先行きは暗いのではないか。
優秀なベジャール・ダンサーだったジル・ロマンも芸術監督としてバレエ団を率いていく力量はどんなものだろう。今回のBプロでは2作品が上演されたけれど、観客が観たいのは彼の作品ではなくベジャールの作品だという事が分かっていないのではないか。
何より腹立たしいのは、後半の最初の演目『アニマ・ブルース』を踊って疲労困憊しているジュリアン・ファブローに僅かな休憩だけで『ボレロ』を踊らせたこと。ファブローは必死に踊っていたけれど、最後はやっと踊っているくらい疲れが見えて気の毒だった。彼やエリザベット・ロス以外に踊れない訳ではないはず。20年前には若手実力派ダンサーとして輝いていた彼らもダンサーとしては年齢的に厳しいところにきている。
ベジャールが大好きな筈の日本で、この不入りで大丈夫なのか?心配である。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『ピアフ』17人の男性ダンサーがエディット・ピアフの8曲のシャンソンと語りに合わせて踊るベジャールの作品。全員であるいはソロで綴られていくバレエにはベジャールのピアフへの愛が満ち溢れていた。ソロではスン・ジャユンがベジャール好みか。全員下着姿もあり。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『兄弟』芸術監督ジル・ロマンの作品。ラヴェル、サティ、パーカッションに吉田兄弟と美空ひばりの音楽。美空ひばりは日本語の『バラ色の人生』。ピアフ以上に上手いのでバレエでも違和感なし。那須野圭吾をはじめ日本人ダンサー3名が登場。振付は微妙。ひばりが全てだった。美空ひばりは天才。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『アニマ・ブルース』ジル・ロマン振付。エリザベット・ロス、ジュリアン・ファヴローをはじめとするプリンシパル級男女10名の出演。荒涼たる精神を表現してダンサーの個性を生かしていたが首をひねらざるを得ないヘンテコ演出はベジャール譲りなのか?続けて『ボレロ』を踊らされるファブローには過酷なプログラム。バレエ団が決めたのか、主催者が決めたのか、商売より芸術を尊重しよう。
モーリス・ベジャール・バレエ団Bプロ『ボレロ』。メロディはジュリアン・ファブロー。今踊ったばかりなのに、もっとダンサーを大切にしないと。ベジャール愛に満ちた素晴らしい『ボレロ』。オリジナル通りに踊れない部分はあっても神がかり的な踊りで乗り切った。リズムにも情熱があってさすがだった。もっとも後列は日本人のエクストラだった。体型的に?な人が紛れこんでいるのはいつもの通り。
先ほどBプロ観てきました。
同意見の方を探して検索していたら
まさに私の意見を代弁して頂きありがとうございます。