初めての単独海外大旅行で、危険に遭わないため必要以上に緊張していたら、とんでもない失敗をしてしまったと、数日前に書きました。告白しづらくて引き延ばしていましたが、フランス旅行日記も終盤に近づきとうとう話さなくてはなりません。
ノートルダム寺院の正面を見て、鐘楼には行列が出来ているとのことで、私達は裏手のおみやげ屋さんに入りました。パリの小物がたくさんあって迷いましたが、エッフェル塔のつめ切り(後で見たらMaid in KOREA)他数点、計3000円ほどをクレジットカードで払いました。
今思えば、ガイドが連れて行くおみやげ屋で、店員がカードを悪用するなんてあり得ないのですが、1994年のグアムで二重取りされそうになっていますから、国内外にかかわらず決してカードから目を離しません。目だけは店員の手元をじーっと見つめ、手元は無意識に動いてました。伝票にサインをしてカードは無事私に戻りました。そこで、買い物をした袋を受け取っていないのではないかと気付きました。私としては「あれっ?どうしたっけ?」くらいのつもりで聞いたので、そこでさっさとバッグを調べるべきでした。
頭は暑さと疲れと眠気から思考能力がありません。ぼーっとしてしまってオロオロしていたら、そばにいたフランス人のバイリンガル、日本語も上手で話術も芸人並のガイドが、観光地でのとぼけた表情とは違う厳しい表情で「あ!さっきのスペイン人だ!」と言って、追いかけていきました。
それでもまだ、何が起きたのか把握できなくて、「そんな高額な物も買っていないし、また買おうかな、何買ったんだっけ、買う時間はあるかな、みんなを待たせたら悪いから諦めようかな」などと頭の中がぐるぐるしていました。そこへガイドに捕まったスペイン人が引っ張られてきて、怒ってバッグの中を見せていました。あるはずありません。
添乗員とガイドが「買った物と同じ物をえらんでいい」と言うので、余りよく考えもせず思い出しながら買った物と同じ物をご丁寧に選んでしまったのです。お金を払ってもよかったのですが、お店のおじさんが「いいよ、いいよ」と手振りで言ってくれたので、お言葉に甘え頂きました。
外ではノートルダム寺院の裏で、ガイドと先に行ったツアーの人達が写真を撮りながら待っていてくれました。私は添乗員と一緒に後を追い、遅れたので写真は諦めようとしましたが、ガイドが「ノートルダム寺院は裏がいいんです」と、写真を撮ってくれました。