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2023年9月27日のまにら新聞から
9月27日のまにら新聞から
「実効支配取り戻す」 ブイ撤去で比沿岸警備隊
PCGが南沙パナタグ礁近くに中国が設置したブイを撤去。「実効支配を中国から取り戻す」
https://www.manila-shimbun.com/category/society/news273029.html
ブイの海底ロープを切断するPCG職員=PCG提供
比沿岸警備隊(PCG)は25日夜、マルコス大統領の命令で、ルソン島の西124キロにあるパナタグ礁(英名スカボロー礁)付近に中国によって設置されていた全長約300メートルの浮標(ブイ)に対し、海底に固定するロープを切断することで撤去しことを発表した。PCGのタリエラ報道官は26日、2012年に中国に実効支配を奪われた同礁への対応として、「新政権発足後、PCGは同礁の実効支配を取り戻す作戦を進めてきた」と明らかにした上で、「比船舶を岩礁から300メートルの地点に停泊させられるところまで船舶配備を調整できている」と報告した。
その上で、同報道官は「2016年の南シナ海仲裁裁判所判断では、同礁がフィリピン、ベトナム、中国の漁民の伝統的な漁場であることが認められている」とし、実効支配を取り戻した際は、3国の漁民に同礁を開放することを宣言した。
中国外交部(外務省)は25日、ブイ設置の目的を「許可なく黄岩島(パナタグ礁)の隣接海域や礁湖に侵入しようとする比船舶を阻止し、追い払うため」と説明。これまで、比海軍が南シナ海で回収した中国ロケットの破片の強奪、PCG船への軍用級レーザーの照射や放水法の発射など中国は南シナ海で比への圧力を強めてきたが、今度は比側が実力を行使した。
強気の行動に出た比に対し、中国外交部の汪文斌報道官は26日、「われわれはフィリピンが挑発行為をしたり、問題を起こしたりしないよう強く求める」と比政府に要請。比側の声明については「比の独り言に過ぎない」と正面から取り合わず、「黄岩島の主権と海洋権益を守る中国の決意は揺るぎない」と宣言した。
マナロ外相は同日、「ブイ撤去は(南シナ海内で比の権益が及ぶ海域である)西フィリピン海に対する政府の立場と一致している」と説明。「比は同礁周辺に主権的権利と管轄権を有している」とした。また、国軍のブラウナー参謀総長は同日、海軍本部を訪問。領土防衛・領土一体性のために戦う決意を示し、隊員を激励した。
サンバレス州から124カイリに位置するパナタグ礁は比の排他的経済水域(EEZ)内。同礁自体は2016年の仲裁判断で「岩」と判断され、12カイリの領海のみ有すると認定されている。ただ、同裁判所は領土問題を取り扱わないため、同礁の領有権をどの国が持っているかは判断していない。(竹下友章)
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大衆紙の話題
銃撃戦で殺人容疑者を射殺
https://www.manila-shimbun.com/tabloid/tabloid1695740400.html
スルー州パナマオ町で23日夜明け前、殺人容疑者の男が警察特殊部隊との銃撃戦の末に死亡した。スルー州警察本部は、死亡したのは同州ルウク町に住むムスキダル・ジュマディル容疑者だったと発表。容疑者は、逮捕状を執行しようとした警察部隊の到着に気づくや発砲。銃撃戦で部隊員複数名が負傷した。現場からはM14自動小銃と弾薬が押収された。容疑者は、ロオク町に住む女性実業家ヌルディジャ・アミヌディンさんを殺害、遺体を細切れにし、別々の場所に撒き散らした事件でも第一容疑者だった。(26日・テンポ)