須磨観光ハウス~花月と猫の物語

1937年(昭和12年)に神戸市迎賓館として誕生した須磨観光ハウス「花月」と猫ちゃんたちを応援するブログです。

ビビ流・頑張らない子育て~一人で抱え込まないよ~!

2021-07-11 19:31:18 | 猫の物語
ジジの子供達(行方不明の渦ちゃんも入れて)3匹、ニャニャの子供達4匹、ゾロの子供達4匹・・・そしてビビの子供達3匹、合計14匹が花月の赤ちゃん猫達です。え~ぇ、すごい数なんですけど・・・マネちゃんと若女将は全員飼うつもりですが、引き続き里親も募集していますので、よろしくお願いします。それぞれのお母さん達も大変ですが、みんな頑張ってますよ~。


            ビビの子はゾロの子に比べて足が短い・・・ゾロもビビの子供なんですけどね!

防犯上のこともあるので詳しく書けませんが、ビビは花月の外れの安全な場所で子供を産むことにしているようです。そしてご飯だけはたらふく食べに帰ってきます。ビビは夏毛に変わると、眼差しがマリオ、ジャスミン、他の子とも似ているな~と思います。ちょっと釣り目気味のはっきりした眼差しを持つ子供や孫は、性格と体格の違いは別にして、みんなキリッとした面立ちをしています。ビビのDNAが受け継がれている証拠です。

そのゴッドマザーであるビビの子育ては、ぶっ飛んで凄いの一言。


             美魔女ビビ・・・おくつろぎ中

新米母ゾロ、ベテラン母ニャニャは今、授乳と見守りに追われて、かなり痩せているんですが、赤ちゃんを育てているはずのビビはそれほど痩せていません。ベテランのなせる業と言ってしまえばそうなんでしょうが、マネちゃん曰く「ビビはある程度育ったら、赤ちゃん達を連れてきて『お願いね!♡』という感じでみんなに任せる」というんです。お願いされるのはマネちゃんはじめ人・猫両方に・・・なんですよ、凄いね~。そんな離れ業を繰り出すからなのか、ビビは未だに若さと美貌を保っています。

今の日本では若いお母さんの育児疲れが問題になっています。社会との断絶やエンドレスな子育てに疲れ果て、最悪の場合、事件になったりするケースが後を絶ちません。ヤングケアラーなどの問題も派生しています。

お母さん達を育児疲れから守り、産後のメンタルをケアしてあげるのが日本社会の責務ですね。「抱え込まない育児」や「家族、地域、社会、みんなで子供を育てよう!」等、自治体や地域も、問題解決に向けて様々な取り組みをしています。

で、ビビちゃん・・・ゾロの子供達4匹のところへ、自分の子供3匹を連れてきました。そして、人の出入りする扉近くの段ボールに陣取ることにしたようです。ゾロの基地の真横ですから子供達7匹は入り乱れて遊ぶようになり、もはや誰の子か分からないぐらいです。

西エリアには、あまり遠くに行かないクロちゃん、バン&チロ、時々ウニ太郎、モカ猫パン、ちょっぴり怒りんぼのロロ、等々、たくさんの花月猫ちゃん達が常駐しています。ゾロはもちろんずっと子供達を見守っていて、エリアを越えた自分の子の襟首をくわえて猫小屋に戻ることもしばしばです。


           お母さんだって、ちゃんとやってますよ~。

つまり、ビビちゃんの手法とは、子ども達をゾロ(ってビビの子ですが・・・)を園長にした「保育園」に預けているわけです。料理長も材料の関係でここを通って倉庫に出入りするし、マネちゃんや若女将も餌や水をあげにやってきます。人の目もありカラスや他の動物が寄り付きにくい場所、ということは!そこは花月で一番安全な場所なんです。ビビ、あったま、いい~。

そこに子供を預けてビビはゆったり優雅に子育てをしています。
みんなに見守らている子供達、みんなで育てば仲良くなるでしょうね。
周りお願いして、一人で抱え込まない。育児で疲れないように調整ができるビビ流の子育てには恐れ入りました。頑張らない子育て、頑張ってね~。


       料理長、渾身の一枚!可愛く撮れていますが、やらせ疑惑が。。。

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ゾロの子・トム~どうか無事に育ってくださいね

2021-07-08 06:09:50 | 猫の物語
渦ちゃんに続いて、若女将に注目され、名前を貰った子がいます。ゾロの子「トム」です。ゾロが二階から一階に降りてきたとき、即、眼病にかかりましたが完治、すくすくと元気に走り回っています。



ニャニャ・ラビの子達もみんな眼病にかかりましたが、お医者さんで治療してもらい快方に向かっています。花月猫は鼻と目の病気にみんな罹ってしまいます。集団感染なので、ここで暮らす限り仕方のない、宿命の病気です。逆の視点で見ると、それに負けない子が生き残っていくのだといえます。

さてさて、渦ちゃんショックはまだ癒えていないので、もう1匹やんちゃで結界?の外に出そうなトムのことがとても心配です。


     ロロとトムちゃん。忙しいゾロに替わって子守中。みんな協力して子育て!

ゾロのチビちゃん達はかなり大きくなりました。秋が来ないと生後1歳にならない新米母のゾロの三分の二ぐらいの大きさに成長しています。しかし、まだまだ子供で危なっかしい動きが多いので、見ていてハラハラします。チビちゃん達が谷の縁にいたりするとゾッとします。大人は自力で谷の昇り降りができますが、小さい子供は下手をすると転落してしまいます。

結界を越えてしまったトムを、小さいお母さんゾロが首根っこをくわえて、ハウスに戻しているところを目撃しました。思えば、ゾロ自身も半年前ここで育ったのです。ゾロはとても用心深く、出産するまでほとんど人に懐きませんでした。用心深いのでご飯の時間も他の猫より遅くなってしまうこともしばしば、だからなのか身体もそんなに大きくならなかったのですが、無事生き抜き、お母さんになれました。

トムちゃん、ご用心ご用心・・・好奇心もやんちゃもほどほどに・・・どうか無事に育ってください。


      ロロちゃん子守中。ゾロより年上です。ゾロはロロのオバサンなんです。


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渦ちゃんが行方不明になりました

2021-07-04 23:04:33 | 猫の物語
今回は皆さまに厳しいご報告をしなければなりません。ジジの子供達で紹介した「コマちゃんの子供=渦(うず)ちゃん」が6月末に行方不明になったそうです。既に4,5日経っているそうなので希望の灯が消えようとしています。



ジジの子供達3匹はカリカリも食べられるようになって、バックヤードから西エリアに行動範囲を広げていました。最初は用心して人に懐かなかったボブ兄に比べ、今回の子供達がすぐに懐いたのは、ジジが初めてバックヤードで出産したからです。今回の子供達は生まれてからすぐ、人と共存し始めました。ジジも人を信じ信頼して間近で出産、大人猫も段々人との距離が縮んでいるのが分かります。

2か月後バックヤードから出てきた子供達は、早速大人に混じって美味しい高級カリカリを食べ始めました。たまにやって来て遠巻きに観ている怖~いマリオの鼻先にも近寄って行って、全く動じず、マリオのために遠くに置いたカリカリを平気で食べてしまいます。こんな時、猫は不思議です。特にオス猫は赤ちゃん猫には全く怒りません。

渦ちゃんはジジの子供達3匹の中でも特に人懐っこく、元気によく動いて、すぐにボブ兄の真似をするようになりました。かがんで座っている人の股くぐりをやってみたり、鳴きながらついて来たり、身体にすり寄ったり、「うずちゃん!」と声をかけるとキチンと答えたり・・・成長が早く、賢くて、コミュニケーション能力の高い子でした。鼻づまりは治っていませんでしたが、このまま成長してくれるものと信じていました。



だからこそ・・・まだ他の子は名前もないのに、この子は「渦ちゃん」と命名され、みんなでこぞって可愛がっていたのです。
残念です、残念です・・・それが花月猫の生き方とはいえ残念でなりません。

カラス、アライグマ、イタチなどに攫われたか、這いあがれない所に落ちてしまって力尽きたか、谷に落ちたか、森で迷ったか・・・渦ちゃんは好奇心が強かったので、行動範囲を広げ過ぎたのかも知れません。数年前、子供だったチビ兄が観光ハウスの側溝に落ちてしまった時、大声で長時間鳴き叫んでくれたので救出できたという経緯があるそうで、建物周辺の災難だったら救出できた可能性も大きかったのでしょう。



渦ちゃんは優秀すぎて神様に愛されてしまったのでしょうね。閃光のように生きた渦ちゃん、光の天使のように行ってしまったかな・・・寂しいです・・・。

渦ちゃん、ありがとう。一つの教訓を見ました。用心深さは自分を助けてくれることがあるんですね。恐怖や心配にとらわれ、用心し過ぎて何もできないのはよくないですが、実力や体力がないうちに頑張りすぎると危ないことも多いのです。

渦ちゃんが身をもって教えてくれたことに感謝して、今しばらくは小さな希望を胸に持ちながら、みんなで用心深く暮らしていきましょう(泣)。


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花月のお料理(65)~鱧の梅香鍋

2021-07-01 19:03:22 | 花月のお料理
ブログも一年が過ぎ、二巡目の初夏です。ということで何度も鱧を取り上げましたが、今回はまた違う料理法をご紹介します。

私は神戸に住んでいるので、鱧で有名な淡路島に、毎夏一回は「鱧づくし」料理を食べに出かけていました。
淡路には料理旅館の日帰りコースがたくさんあります。南あわじ温泉郷でお風呂と鱧の湯引き、お造り、天ぷら、鱧鍋など定番のコースを一通りいただき、満腹で帰宅する「体重計に危ない」コースは好きな定番コースの一つで、その他バスツアーもたくさん出ています。



南あわじ温泉郷の他にも、福良の料理旅館で上沼恵美子さんの子供の頃のお話を伺ったり、阿那賀港近くの民宿で食べきれないほどの鱧を半泣きでお腹に入れたり・・・と鱧といえば枚挙にいとまがありません。

うちの父の教えは「物より食」でしたから、冬になると蟹やフグ、ボタン鍋など、家族や友人と「体重計に危ない」コースのハシゴを楽しんでいましたが、ここ一、二年はコロナ禍で出かけられないので残念です。

さて、鱧の梅香鍋、書きながら口の中がジュワっとします。鱧といえば梅肉かからし味噌でいただきますが、梅肉を使ったお出汁でいただく鱧の小鍋は最高でした。もちろんいつものドッカン鱧食いはできませんが、花月のコース、全体のボリュームはなかなかのもので、お昼に行くと夕食が食べられない時があります・・・あぁ、歳とって残念・・・。



美味しいものを美味しいと思えるうちに食べるのは、「生きる幸せだ」と晩年胃がんになった父から学びました。ちなみに鱧づくしコース、胃と味覚がなくなった父は「思い出で食べている」と言ってました。とはいえ、その大半が私達に回ってくるので、父と食事に出かけていた頃は、いつも1.7倍ぐらい食べて、5キロぐらい太ったと思います。



それもいい思い出・・・晩年に「思い出で食べられる」ぐらい美味しいものを食べ、記憶に留めたいものです。

ゴッド・マザーは子育て中も余裕の息抜き・・・見よ!花月猫ちゃん達の目力の原点はこのビビだ!


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