●生命保険レポート（個人保険編） ４９

↑クルック 保険営業ノウハウ本

　

●その後の保障は点線で更新の可能性だけを表現している。こ
の定期保険はオレンジ色で囲まれており、中に「４５００万」
と書いてある。

営業「4500万円の定期保険の保険期間は10年になっています。
10年経つと保障が切れますが、特にお客様の申し出がない場合
は診査なしで更新されます。これを自動更新といいますが、保
険料は更新時年齢で計算されますので、注意が必要です。」

顧客「え、10年だけの保障なのですか？　一生5000万の保障が
あると思っていました。」

営業「証券のここをご覧ください。保険期間平成18年3月31日
までとなっていますね。契約日が平成8年4月1日だから、10年
間の保障ですね」

（証券のコピーを見せながら説明をすることがポイント。）

顧客「なるほど、その後更新するわけですね。更新後の保険料
は幾らぐらいになるのですか？」

営業「その点はご心配ですね。定期保険の保険料は死亡率が大
きく影響しますので、その時点での死亡率が問題になります。
各社共通の生命表を使っていますので、弊社の場合で計算すれ
ば、ほぼ同額になります。そうすると○○○○○円ですね。
１．５倍ぐらいになりますね。」

顧客「そんなに上がるのですね。それが20年後となるとさらに
上がるということになるのですね。」

営業「そうです。しかし、払える保険料に制限があると収入が
少ない内はこのような掛け捨て保険に加入するしかないのです。
そして収入が増えたときに保険料も上がるとなると、これも理
にかなっていると思いませんか？」

顧客「死亡率が上がる、私の収入が増える、そうすると保険料
も払える、というわけですね。しかし、掛け捨てでしょう？」

営業「そうです。保険の種類を決めるのは○○さん、あなた自
身です。自分が気に入ったものに納得した上で加入することが
大事ですね。」

顧客「知らないということは怖いですね。」


●一番上には入院保障を保険期間分だけ実線で書く。これも今
後更新するかは顧客の判断によるものだ。この入院保障はブル
ーのラインマーカーで囲まれており、中には「入院１００００
円　１２０日型」と書いてある。

営業「○○さん、医療保障は一日１０，０００円付い
ていますね。」

顧客「そうですね。これからの医療を考えると１０，０００円
は必要かなと思いまして、そうしたのです。今後医療費は高く
なりますよね」。

営業「その傾向ですね。自己負担も増えていくことになりそう
です。しかし、そんなに心配している○○さんなのに、なぜ、
入院特約なのですか？　この入院特約の場合は１入院１２０日
間でしかでませんよ」

顧客「どういう意味でしょうか？」

営業「つまり１２０日（４ヶ月）を超えて入院しても給付金が
支払われないということです。」

顧客「そうですか、でもそんなに長期には入院しないと思うの
ですが・・・」

営業「若いときはそうですね。また、ちょっとした病気なら短
期の入院でしょう。」

顧客「具体的にどの程度の入院日数なのですか？」

営業「多く使われているデータがあります。これは厚生労働省
が発表している退院患者平均在院日数というものです。これに
よるとほとんどが６０日以内で退院になります。」

顧客「そうですか、それでは心配要らないのですね。」

営業「このデータは退院患者平均在院日数ですから、少し考え
ないといけません。」

顧客「退院患者？平均在院？というところですか？」

営業「そうです。退院の出来た人を対象にしている点です。現
在入院中はカウントされていません。しかも転院したら退院と
なってしまいます。退院理由の中で死亡が４．５％です。元気
になって退院が７６．６％です。このデータなら入院日数は少
なくなります。」

顧客「そうか、解かりました。患者からすれば、転院しても転
院先で入院費が要るわけだから、このデータを１入院の給付日
数の参考にするには危険があると言うことですね。」

営業「そうです。精神病棟、老人病床、療養型病床群では１/３
が６ヶ月以上の入院です。○○さんがいつの時点での入院を気
にされているのか？また、長期入院の場合に困るのか？短期入
院の場合に困るか？を考えておく必要があります。」

顧客「短期だとあまりお金はかかりませんよね。となると私の
場合は長期入院が心配ですね。」

営業「そうですか。医療保険は病気に罹ると入れなくなります。
健康な内にしっかりと考えることが大事ですね。」

顧客「ほとんどの保険会社がそのような長期の医療保険を販売
しているのですか？私が入っている保険会社も扱っているので
しょうか？」

営業「最近は多いですね。○○さん、ご自分の保険を一つの保
険会社だけにする必要はないですね。死亡保障と入院保障など
分けて考えることも大事です。」

顧客「△△さんのところは長期の医療保険はあるのですか？」

営業「それは、後程ご説明させていただきます。」

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