佐藤俊樹『桜が創った日本 ソメイヨシノ起源への旅』(岩波新書)を読みました。
桜というと古来、非常に愛された花木であり、桜といえばソメイヨシノという印象ですが、ソメイヨシノについて本を読んだりはしたことがなかったので、かなり興味深かったです。
ソメイヨシノって案外、歴史の新しい木なんですねー。
江戸時代に「開発」された園芸品種で、「近代」という時代と非常に縁の深い広がり方をしてきたものなので、旧来のヤマザクラ愛好派には、軽んじられたりもしているんですね。
あと、知らなかったのが、桜には「自家不和合性」があるということ。
1種類の木だけでは種子ができないということです。
一面に咲くソメイヨシノの間には、子孫は生まれない。
じゃあどうしてこんなに殖えたのか、というと、「挿し木」なんだそうです。
これもソメイヨシノ嫌いの人には「クローン桜」なんて言われているようですけど。
で、「自家不和合性」がある木っていうのは、種子が母木の形質を必ずしも受け継がないという特徴もあるんだそうで。
つまり、ソメイヨシノの木の種子は、ソメイヨシノではないという。
でもそれはソメイヨシノが人工的に創られた品種だからというよりは、「サクラ」という種の性質なんですね。
なるほどねえ~。
朝顔なんかも、きれいな花の咲く株の種子をとって植えても、翌年は花が違ったりしますものね。
まあどんな理屈をこねたところで、桜は美しい。それだけで十分です。
今年はどこかで桜を静かにながめたいです。
年々歳々花相似たり
歳々年々人同じからず
そう詠ったのは唐の詩人でした。
1000年以上も前の人なんですよねえ・・・。
桜というと古来、非常に愛された花木であり、桜といえばソメイヨシノという印象ですが、ソメイヨシノについて本を読んだりはしたことがなかったので、かなり興味深かったです。
ソメイヨシノって案外、歴史の新しい木なんですねー。
江戸時代に「開発」された園芸品種で、「近代」という時代と非常に縁の深い広がり方をしてきたものなので、旧来のヤマザクラ愛好派には、軽んじられたりもしているんですね。
あと、知らなかったのが、桜には「自家不和合性」があるということ。
1種類の木だけでは種子ができないということです。
一面に咲くソメイヨシノの間には、子孫は生まれない。
じゃあどうしてこんなに殖えたのか、というと、「挿し木」なんだそうです。
これもソメイヨシノ嫌いの人には「クローン桜」なんて言われているようですけど。
で、「自家不和合性」がある木っていうのは、種子が母木の形質を必ずしも受け継がないという特徴もあるんだそうで。
つまり、ソメイヨシノの木の種子は、ソメイヨシノではないという。
でもそれはソメイヨシノが人工的に創られた品種だからというよりは、「サクラ」という種の性質なんですね。
なるほどねえ~。
朝顔なんかも、きれいな花の咲く株の種子をとって植えても、翌年は花が違ったりしますものね。
まあどんな理屈をこねたところで、桜は美しい。それだけで十分です。
今年はどこかで桜を静かにながめたいです。
年々歳々花相似たり
歳々年々人同じからず
そう詠ったのは唐の詩人でした。
1000年以上も前の人なんですよねえ・・・。