みなさん、こんにちは。
ブログへの訪問、ありがとうございます。
本日は《坐朝問道 垂拱平章》のプリントをアップしました。
今回注目したのは「坐」です。
坐は、座の異体字だと思っていました。
プリントをつくるために辞書で確認すると、坐と座は別モノだと判明。
坐は「すわる」と動詞的に、座は「すわる場所」と名詞的に使い分けていたそうです。
常用漢字では使い分けずに「座」に一本化したとのこと。勉強になりました。
ちなみに、坐・座・挫は同源で、途中で折れるというイメージがあるそうです。
坐 膝や腰を折り曲げてすわる。
座 坐に广(家の形)がくわわって、すわる場所。座席。
挫 くじける。捻挫。
それと、プリントにある朝三暮四は春秋時代の宋が舞台の故事成語です。
飼っていた猿に餌のドングリを「朝に三つ、夕に四つ」あげようとしたら猿が「少ない」と怒ったので、「朝に四つ、夕に三つ」にしたら猿は喜んで納得した、という物語が由来です。
宋が舞台の故事成語はほかに「守株」や「宋襄の仁」があります。
守株は、株にぶつかったウサギを捕まえた農民が、次にウサギがぶつかるのをじっと待つ物語。
宋襄の仁は、川を渡っているさなかの敵軍を撃たず、渡り終えてから戦って敗れた宋の襄公にたいして、身のほど知らずのつまらない仁だと批判した故事成語です。
殷の流れをくむ宋の国や、夏の流れをくむ杞の国は、ちょっとまぬけな故事成語の舞台になることが多いと聞いたことがあります(杞の国で有名な故事成語は、天が落ち、地が崩れることを心配する杞憂です)。
でも、年末ジャンボが当たることを祈った私に、守株をばかにする資格はないと心から反省しています(ハズレましたし)。
宋襄の仁だって「渡河のさいちゅうの敵を叩いても勝てない。ならばきれいに負けよう」と思ったのかもしれません。
そして、地球温暖化や南海トラフ巨大地震が心配されるなか、だれが杞の国の男をばかにできるでしょうか。
小学生の娘に漢字を教えるためにはじめた千字文の漢字練習のプリントづくりですが、私自身、ものすごく学んでいます。
なおリンク先のプリントは、千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考につくりました。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。
みなさんのリアクション、お待ちしています。