遺跡好き弁護士の一(はじめ)法律事務所

遺跡好き弁護士射場守夫は現在奈良県大和高田市一法律事務所にて業務中!遺跡紹介とたまに法律や仕事のお話をいたします。

天理参考館(記号土器の巻)

2012-04-15 18:36:20 | 日記
今回は弥生時代のものをご紹介したいと思います。
タイトルに「記号土器の巻」としたのは、今回見た弥生時代の遺物の中でも記号土器がすごく不思議で、惹かれるものがあったからです。
記号土器は、絵画土器に描かれた絵の一部を取り出して土器に刻んだもののようです。

以前、鳥取県米子市の上淀白鳳の丘で見学した絵画土器に感動したことをこのブログでも書いていますが、天理参考館にも同じく絵画土器があります。

これは雄鹿です。鹿っぽい角がありますね。右下から左上に伸びているのが首だと思うのですが、長い首ですね~~~。キリン?
弥生中期のもので唐古・鍵遺跡から出土したものです。絵画土器は奈良と大阪から出土することが多いみたいです。
そしてこれは、

どーん! 人物画です。きっとシャーマンとか司祭なんでしょう。でも・・・なんだかおもしろい顔ですね。
当時の美意識かな?

これも唐古・鍵遺跡です。この方もすごく変わった顔形です。ひょっとして仮面を付けているとか?頭の上から何かが伸びていますよね。角?髪飾り?

解説によると、人物絵画は両手を上げているものが多いようでして、これは、鳥をイメージしたものと考えられるとのこと。春先にに田に降りてきた鳥を見て、田植えの季節を告げたり、神の使いのように映ったのではないかとのことです。
何度も繰り返しますが、こういう絵画土器や埴輪などで表現された人物は、なかなかに個性的ですよね。

そして、記号土器

これは「列点」だそうで、点が3つ並んでいます。弥生時代後期、唐古・鍵遺跡です。何を象徴させようとしているのでしょうか?
次に

「矢尻」とのことですが、鳥の足にも見えますよね。
それから、一番上でご紹介した「曲線」の記号土器です。

記号土器も絵画土器も祭祀に使用されたようでして、特に水と関連した祭祀に使用されたものだったみたいです。
1つの壺に1つの記号が記されているようで、「これは○○の霊が宿る壺」みたいな感じで壺に印を付けていったのでしょうか?
また、記号土器の記号は、文字の走りだったという説もあるようです。漢字文化以前に独自の文字文化が萌えだしていたのでしょうか?
うわ~~~~~~すごいですね!!  夢がふくらみます!
今回見た絵画土器・記号土器はすべて唐古・鍵遺跡のもの。
これは、唐古・鍵遺跡を見に行かなくては!

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