「道~白磁の人」http://hakujinohito.com/index.html
(2012韓国・日本)
映画のあらすじは割愛☆
日本の植民地時代の朝鮮が舞台の作品が、商業映画として日本で普通にシネコンとかで上映されてることにまず意義があると思う。
映画の内容としては、「南京!南京!」を見た時の感覚に似て、あの時代の一部の「良い日本人」を主人公にすることで、より残酷な支配の事実がぼやけてしまっている部分はあったと思う。
商業映画として上映するための限界があっただろうけど、関東大震災の描写とか、支配される側と支配する側の感覚の違いについての描写はなかなか良かった。
個人的には、主人公の日本人(浅川巧)が善良すぎて、そんなピュワな人間じゃない私はあまり感情移入できなかったから、超感動とかはしなかった。
でもあるシーンで涙が出た。
それは、巧の同僚の朝鮮人が3・1独立運動で日本人に殺された後、巧が白い韓服を着て青林(チョンリム)の家に来たシーン。
殺された同僚はチョンリムの親友だった。チョンリムは、巧を見るや「あなたは何もわかっていない!」と叫んだ。「どんなに朝鮮人を理解しようとしても、朝鮮人の格好をしても、やっぱりあなたは日本人だ。支配される側の気持ちがわかるわけがない。どうして朝鮮人はいつもあなたに笑いかけるかわかりますか?それはあなたが日本人だからです。何かひどいことをされまいと、とりあえず笑顔を作っているだけです。そんなことあなたはわからないでしょう?」(正確なセリフはうろ覚え)
私はこのシーンですぐさま自分が海南島のアポの村に行く時の状況を思い起こした。
アポんちに何度も行って、どんなに交流を重ねても、私にはアポのことを本当に理解することは当然、到底できない。アポがうちらと仲良くしてくれてても、村人の中にはうちら日本人が来ることでアポの悪口を言う人もいる。でもアポはそれをうちらには言わない。
先月、私はあるアポの家に行こうと思って、アポの息子さんにメールをした。
「明日あなたの家に行ってもいい?」
私は、いつものように「もちろんいいよ!」という返事が来るものだと思ってた。
でも返ってきた返事は
「今回は来ない方がいい。最近噂話がひどいから・・・。」
私は、「うちら日本人が来ることで誰かがアポの悪口を言うの?」
と聞いたけど、息子さんはその質問に直接答えてはくれなかった。
今まで毎回、行くとすごい歓迎してくれてた家だったから余計ショックだった。
そういう親切な態度を鵜呑みにして、本当は彼らの状況を何もわかっていなかった自分のバカさ加減に嫌気がさした。(とか言うとネット右翼が喜びそうだけど笑)
私は、自分がアポのことを何かわかっているとは思ってなかった。何もわかってないからほんの少しでもわかりたくて中国語を勉強した。
でも例えもし言葉が通じるようになったって理解するのはめちゃくちゃ難しい。
それは映画にもあったように、所詮、私は日本人だから。この感覚は、在日の友達と喋ってても中国人の友達と喋ってても感じることが時々ある。
でもこの、戦争とか植民地とかの影をひきずった関係性の絶望的な差異を、どうにかしたくて私は歴史や中国語やいろんな事を勉強し、実体験として体の中で消化して、自分の頭で理解しようとしてきた。
理解できないからこそ、ずっと自分の中で関心が継続している。
たくさんの人が見て、そのあと映画の感想を語り合うことで、歴史の溝や誤解が少しでも少なくなればいい!って楽観的にまとめてみた!
M
(2012韓国・日本)
映画のあらすじは割愛☆
日本の植民地時代の朝鮮が舞台の作品が、商業映画として日本で普通にシネコンとかで上映されてることにまず意義があると思う。
映画の内容としては、「南京!南京!」を見た時の感覚に似て、あの時代の一部の「良い日本人」を主人公にすることで、より残酷な支配の事実がぼやけてしまっている部分はあったと思う。
商業映画として上映するための限界があっただろうけど、関東大震災の描写とか、支配される側と支配する側の感覚の違いについての描写はなかなか良かった。
個人的には、主人公の日本人(浅川巧)が善良すぎて、そんなピュワな人間じゃない私はあまり感情移入できなかったから、超感動とかはしなかった。
でもあるシーンで涙が出た。
それは、巧の同僚の朝鮮人が3・1独立運動で日本人に殺された後、巧が白い韓服を着て青林(チョンリム)の家に来たシーン。
殺された同僚はチョンリムの親友だった。チョンリムは、巧を見るや「あなたは何もわかっていない!」と叫んだ。「どんなに朝鮮人を理解しようとしても、朝鮮人の格好をしても、やっぱりあなたは日本人だ。支配される側の気持ちがわかるわけがない。どうして朝鮮人はいつもあなたに笑いかけるかわかりますか?それはあなたが日本人だからです。何かひどいことをされまいと、とりあえず笑顔を作っているだけです。そんなことあなたはわからないでしょう?」(正確なセリフはうろ覚え)
私はこのシーンですぐさま自分が海南島のアポの村に行く時の状況を思い起こした。
アポんちに何度も行って、どんなに交流を重ねても、私にはアポのことを本当に理解することは当然、到底できない。アポがうちらと仲良くしてくれてても、村人の中にはうちら日本人が来ることでアポの悪口を言う人もいる。でもアポはそれをうちらには言わない。
先月、私はあるアポの家に行こうと思って、アポの息子さんにメールをした。
「明日あなたの家に行ってもいい?」
私は、いつものように「もちろんいいよ!」という返事が来るものだと思ってた。
でも返ってきた返事は
「今回は来ない方がいい。最近噂話がひどいから・・・。」
私は、「うちら日本人が来ることで誰かがアポの悪口を言うの?」
と聞いたけど、息子さんはその質問に直接答えてはくれなかった。
今まで毎回、行くとすごい歓迎してくれてた家だったから余計ショックだった。
そういう親切な態度を鵜呑みにして、本当は彼らの状況を何もわかっていなかった自分のバカさ加減に嫌気がさした。(とか言うとネット右翼が喜びそうだけど笑)
私は、自分がアポのことを何かわかっているとは思ってなかった。何もわかってないからほんの少しでもわかりたくて中国語を勉強した。
でも例えもし言葉が通じるようになったって理解するのはめちゃくちゃ難しい。
それは映画にもあったように、所詮、私は日本人だから。この感覚は、在日の友達と喋ってても中国人の友達と喋ってても感じることが時々ある。
でもこの、戦争とか植民地とかの影をひきずった関係性の絶望的な差異を、どうにかしたくて私は歴史や中国語やいろんな事を勉強し、実体験として体の中で消化して、自分の頭で理解しようとしてきた。
理解できないからこそ、ずっと自分の中で関心が継続している。
たくさんの人が見て、そのあと映画の感想を語り合うことで、歴史の溝や誤解が少しでも少なくなればいい!って楽観的にまとめてみた!
M