ハイナンNETの日常

メンバーが気になってること、メンバーの日常、そして「イアンフ」問題関連情報を書いていきます☆

FAV連連影展で「阿婆の四季」上映&トーク

2024-06-18 02:40:25 | 活動報告
FAV 連連影展の最終日ハネメンバーが制作した短編ドキュメンタリー「阿婆の四季」の上映&トークをさせてもらいました。
上映後、長年フィリピンの日本軍性暴力のサバイバーのロラ達をサポートしてきた先輩から質問がありました。
「海南島の阿婆たちは、裁判には負けたけど、ハイナンnetとの交流などでエンパワメントされた部分もあったのではないか?」

それに対しては「ハネメンバーのほとんどは裁判支援の当時、本当にただの大学生で、心理職でもソーシャルワークの経験があるわけでもなく、海南島に行った時は僅かな医薬品やお菓子などを持って行ったがあとは、ただただアポ達とその家族にお世話になってたのでエンパワメントされたのはこっちだった」というような事を答えた。

しかしその先輩は、「阿婆の四季」の一場面で阿婆が「あんたたちみたいに気にかけてくれる日本人もいるんだね」とあぽがつぶやいていたことからしても、日本から定期的に会いに来る若者の存在が、彼女たちに何ももたらさなかったわけはないと思うというような事を言ってくれた。
そして、これまでは支援者も、訴訟に敗訴した結果、日本政府から謝罪と賠償を引き出すことができなかったことばかりに注目してきてしまった部分がないだろうか。
日本政府の謝罪だけがサバイバーの名誉回復のただ一つの道というわけではない。
裁判の過程自体でサバイバーが力や言葉を獲得してきたことや、サバイバーと支援者との交流を通して勝ち取られたものにもっと注目していいのではないか。裁判に負けたからといってエンパワーされないわけではない、何をもって名誉回復とするのか、それは裁判だけで決められるものではない。というようなお話をしてくれた。
裁判に至るまでのあぽたちの決断や、裁判を通して培われた私たちとあぽたちとのつながりや、一緒に過ごした時間、あぽ一人一人の人生について、直接出会えた私たちが語り継がなければならないよな。と改めて感じました。「俺の心は負けてない」と宋神道さんが映画の中で言っているシーンがあり、映画を通して私たちも宋さんに「出会えた」ように、彼女たちの存在やその闘いをつないでいかなければいけないな...。
そして阿婆の子ども、孫、ひ孫たちは、私たちと同じように今この時を生きている。彼女/彼らと今ではインターネットを通じていつでも連絡がとれる現在。コロナ禍でも遠く離れた東京と海南島でお互いの健康を気にかけたり、清明節には阿婆のお墓参りの様子を教えてくれたりする、そんな阿婆の家族たちとの関係は続いていく。そろそろ海南島に、会いに行かなければなぁと思っています。

MM

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