永遠の花、なんと美しい名前なんだろう。
韓国国花である。
百済の古都、扶余(ぶよ)への旅の列車は帰省客であふれ、私は通路に座って窓外の低い山並みを
眺めていた。傍らに娘がイヤホンを耳にさしこみ、トランジスタの音楽に合わせて
顔を軽く上下させている。微かにもれるそれは無窮花の歌と分かって、私も軽くリズムをとると
突然娘は片方のイヤホンを外して黙って私の耳にそれを差し込んでくれた。
ハッとしながら私は美しくも哀愁をおびたその曲に聞き入った。
「心を打ついい調べですね」と、私は娘に言った。
「私達の魂の歌です・・・・」
娘の一言でなぜか涙がこみ上げた。
・・・・脳裏にこの国が体験した屈辱の年月のあれこれが浮かんだ・・・。
私の友人の一人、H氏は戦前日本に留学中、悲しいことがあると姫路に行ったと言う。
理由は言わない。後で知ったのだが、姫路には『無窮花の会』があって在日の朝鮮人留学生達が
何かがあると集まって、無窮花を密かに歌って故国を偲んだと言う。
無窮花は強く生命力のある花である。日本の椿のようにぽんと落ちることは無い。
朝咲いて夕方にはしぼんでしまう無窮花は椿のように花開いたままぽとりと落ちることは無い。
きちんと全ての使命を終えて静かに散り落ちる。
韓国国花である。
百済の古都、扶余(ぶよ)への旅の列車は帰省客であふれ、私は通路に座って窓外の低い山並みを
眺めていた。傍らに娘がイヤホンを耳にさしこみ、トランジスタの音楽に合わせて
顔を軽く上下させている。微かにもれるそれは無窮花の歌と分かって、私も軽くリズムをとると
突然娘は片方のイヤホンを外して黙って私の耳にそれを差し込んでくれた。
ハッとしながら私は美しくも哀愁をおびたその曲に聞き入った。
「心を打ついい調べですね」と、私は娘に言った。
「私達の魂の歌です・・・・」
娘の一言でなぜか涙がこみ上げた。
・・・・脳裏にこの国が体験した屈辱の年月のあれこれが浮かんだ・・・。
私の友人の一人、H氏は戦前日本に留学中、悲しいことがあると姫路に行ったと言う。
理由は言わない。後で知ったのだが、姫路には『無窮花の会』があって在日の朝鮮人留学生達が
何かがあると集まって、無窮花を密かに歌って故国を偲んだと言う。
無窮花は強く生命力のある花である。日本の椿のようにぽんと落ちることは無い。
朝咲いて夕方にはしぼんでしまう無窮花は椿のように花開いたままぽとりと落ちることは無い。
きちんと全ての使命を終えて静かに散り落ちる。
どのような花なのでしょうか?
花の色は白、ピンク、などがあります。
国花になった理由はむくげが朝、花を開き、夕べには散り落ちるそのさまは日本の桜の花と違った意味で潔く落とす生命の連続を表すのです。