店主:「最近の時計は大き過ぎるんさ。世界的流行とやらで、どのメーカーもそっちの方向に流れてる。でも変わる事って本当に進歩なんか?」
店主:「俺が学生の時、薄型時計が一斉に世に出た時代があった。スイスの職人技術に国産メーカーが競い合ってな。俺はこの薄い時計が芸術品やと思っとる。このジャガー・ルクルトなんか1962年完成の厚さ1.85mm超薄型のムーブメント。しかもこの薄さで5気圧防水。スイスで生まれて、スイスで造られる時計や。」
店主:「もうすぐ終わる時計なんて云う奴もおるやろけど、俺はこれからの時計やと思ってるよ。このスタイルで問題なく100年使えるよ。ベルトも控えめに牛革とサテン。最近メーカーが送ってくるのは、いかにも高いでしょというワニ革ばかり。お洒落な人は、こういう時計をさり気なく使うもんさ。」
流行という名の幻のもと大型化に舵を切るメーカーを余所目に、伝統的なケースを使い、培った感覚と経験をもとにスイスで造らせる。伝統には伝統を。薄さ・大きさ・フォルムをこのバランスで留めたいという、明確なメッセージ。
この時計を袖からチラリと覗かせられるのは、世界中で僅か40人。
・・・なるほど。どうやらつまり、そういうことらしい。
[ジャガー・ルクルト マスターウルトラスリム 林時計鋪オリジナル ¥714,000-]