「ピィリィリィリィー、ピィリィリィリィー ・・」
「やかましい!携帯電話!」と、よく想うのですが最近は色々な音楽が鳴り響いているようです。スゴインデスネIT技術とやらは。そんなに急いでドコイクノ・・・ 。小生は着メロダウンロードとやらのやり方がわかりません。自慢?
やめましょう、モラルを失くしてしまうような事は。そして、五感を鈍らせるような事は。あの電子音、非常に体にワルイと想います。柔らかい音色が心や体に与える要素をどんどん忘れてしまいます。
小生の田舎に帰ると日暮れには鈴虫が鳴きます。就寝時にはカエルが鳴きます。幼少時におけるこの環境は、財産です。温かい心を、柔らかい感性を育みます。・・・例外だとは云わないで。
「カッチ、コッチ ・・」
時計の全巻の音を聞いてみて下さい。そういう事なのです。諸先輩方は懐かしい気持ちに、未来を担う若人は穏やかな気持ちやある種の躍動感がえられるのではないでしょうか。
生活の場における、音が人間に与える影響はとても大きいと思います。
大切です“音”。
我等が林時計鋪も、昨今の過剰化した時計市場の中においてどうも「鳴りモノ」に弱い。芸術的技術の美、形状・色彩の美も良いのですが“音”における時計としての美っていうのはどうも刺激されます。見た目にデコレーション出来ないのでシンプルな外装になってしまうのですが、そのおかげで音が鳴るということが何か奥ゆかしい。そして鳴り終わった後のかりそめが良い。
クロノスイスのクォーターリピーターはその優しい音色もしかり、是非文字盤に注目戴きたいのです。こんな綺麗な文字盤とはそうはめぐり逢えません。白と黒と青の取り合わせがとても良いし、このエナメル風の風合いは本当のエナメルより綺麗に見えるのは小生だけでしょうか?クラシックな文字盤もとても好きです。“好き”ってなかなか云えないですけど、でも好きです。