壮大なロマンと幻想的な空間を感じさせるシンセサイザー・サウンドが流行り始めたころ、新しい音楽の世界を感じたような気がしました。
トップアーチストは「喜多郎」氏で、CDも何枚か買い求めたことがあります。
その中で、目に止まったのはサブタイトルが「山頂音楽の世界へ!心を大空へいざなうハーモニー&メロディ!」の「IZANAGI」氏のCDでした。
パンフのように山頂で雲海を見ながらの演奏は素晴らしいものがあるだろうな!と思っていました。
先日、私のブログで「私のアルバム」と言うタイトルで、乗鞍高原のことをご紹介しました。
その時の体験話です。
翌朝、宿を出て白樺の林を抜け、そして上りの道(県道)に入りました。
結構、急な上り道で、30~40分走ると視界がどんどん広がって行きます。
手前の紅葉と遠くの山々の雪景色のコントラストに見ほれて、車を降りては写真を撮ったり、小休止を楽しんでいました。
ほとんど車の行き来がありません。
ちょうどある山頂を上りきった所に出てきました。
頂には小さな駐車スペースが見えます。
近づくと、壮大なシンセサイザー・サウンドが聞こえてきました。
静かに車を止めると、あの買い求めたCDの「IZANAGI」さんが演奏していたのです。
偶然の出来事ですが、人の気配が少ない山頂でこの演奏が聞けるのは贅沢なものです。
車のハッチバックを上げて腰掛、女房がポットから差し出すお茶を飲みながら、特等席での演奏を聴くことが出来ました。
気がつくと数台の車が同じように、聞き入っていました。
街中で気に入って買い求めたCDが、都会の喧騒から離れた山頂で生演奏が聞ける偶然は、そんなに無いものですよね。
yuki