大人しい時には
発作の前触れか、
はた又、何かを齧って居るか。。。
ボロボロ。。。
もう着られない。
靴も瞬殺だった。。。
まずは中身のピーピーを
破壊して居た。
10年以上も玩具を
壊さない我が家では
随分早い消滅だ。
原型が段々無くなる。
そしてワニさん。。。
まさか穴を開けるとは。
これは危ない為、
取り上げる。
少し食べてしまった。。。
まだ捨てるには忍び無く
しかし渡せず。。。
豆がどうのこうの、と
言い乍ら、ゆき達へ
納豆を数グラムづつ。
この納豆はひき割りよりも
更に細かくなって居る。
飼主はそれでも
どうも苦手だが
ゆきは大好物。。。
ふくぎんへは残ったフードに
混ぜてみる。
流石イヌ。。。
ふくぎんも即効飛び付く。
混ぜたつもりだったが
塊の納豆だけ見付け
テントハウスへ咥えて
持って行く。
斯くしてテントハウスの中は
何日も取り替えて居ない
ソックスの香りになった。
息を止め、中身を洗濯機へ。。。
マスク、バンドエイド、午後ティー、
コロコロ、ガムテープ他を
購入しに、ハックへ。
ゆき達は留守番。
曇り空だったが、散歩がてら
ふくぎんも一緒に連れて行こうか
悩んだ末、諦める。
ゆきのこの状態では、
更に脚の具合が悪化しそうだ。
ふくぎんだけ、とも思ったが
白っぽくなったゆきの2つの目が
飼主から離れない。
この様な状況でふくぎんだけ、は
ゆきに取り拷問だと判断。
一人寂しくトボトボと。
方向は全く違うが
途中、ロットのモモちゃんにも
会いに行く。
相変わらず、パワフルで元気だった。
精一杯の愛情表現を示して
くれる。
もう40キロ近くだと聞いたが
その巨体をこれでもか、と
いう程小さく丸め、お尻から
こちらに擦り寄って来る。
もの凄く可愛い。
ハックでは用が無いにも拘わらず
ペットコーナーへ寄ってしまう。
30分もオヤツを物色。
ペティオ、アイリス、d.b.f、イナバetc.
どれもこれも
有機化合物の一種、プロピレングリコール含有。。。
それでもゆき達へ何か
購入しないと気が済まない。
やっと一種だけオーシーファームの
豚耳と牛耳?を見付けた。
まだ豚耳の方がマシか?
とカゴへ。
飼主は必要雑貨他、
トップバリューの塩焼きそば、ソース焼きそば
@88円を幾つか。
帰りに、散歩して居るイヌ達と遭遇しないか
キョロキョロ。。。
この挙動不審な態度が
ふくぎんの様な子を見付けてしまう
のかも知れず、余り周りを見ず
家まっしぐらで帰れば良いモノを。。。
居た居た。
ゆきよりも大きなハスキーと紀州の
混ざった様な雑種のゴンベエと
同じ家族の同年齢のマルチーズ。
マルは舌が出て居り、
少し下顎が爛れて居た。
飼主さんと30分も立ち話になる。
2頭共男の子だそうだ。
ゴンベエは野良で、
名前が無かった為に
「名無しのゴンベエ」から
付けられたと。
もの凄く穏やか、と言うより尻尾が
全く上がらず、目も合わせず。
何にも興味を示さなかった。
辛うじてゆき飼主が差し出した
イヌ臭い手をクンクンしてくれた
だけだった。
白内障も見当たらない目は
遠くを見て居た。
呼吸が少し乱れて居るのが
気になる。
フィラリアはきちんとして居るのか。。。
痴呆の顔では全く無い。
何だか心配になる。
生気が感じられないゴンベエ。。。
マルはエナメル上皮腫だそうだ。
これは一般には良性だが
切除をしても切が無いらしい。
再発を繰り返す意味では
悪性とも言うのか。。。
レーザーで焼いたり、
直で抗癌剤を入れたりしたと
飼主さんは言った。
再発しない方法は
唯一下顎毎、取り除いて
しまう事なのだとか。
ヒトであればその選択肢は
まず一番最後に回されるのだろう。
しかし抗癌剤すらもゼンマで
やると聞き、驚いたが、
イヌの場合には処置への
大掛かりな事もあり、一々
ゼンマをしなければならない
身体的侵襲から、その選択が
早期に言い渡されるのか?
もし下顎を取ってしまったらQOLは
どの程度保たれるのだろう。
シリンジでの食事になるのだろうか。
幸い、悪性で他へのメタが有る、
というモノではないが。。。
それでもマルは気が強く
通り過ぎる人々へ
一々、威嚇をして居た。
ゆきならどうするだろう。。。
色々な容で
ヒト以上にイヌの場合は
選択しなければならない事が
多い。。。
多過ぎる。
特に生命に関わる事に関しは。
下顎を切除するオペをし
それでも美味しく食事が採れ
散歩も堪能し
何度も麻酔をかけ、醒めた際
寂しい個室で疼痛に見舞われる事
から解放されるのであれば
間違えなくするだろうが。。。
それさえすれば煩わしさから
逃れ、QOLが上がるなら。。。
。。。尤もゼンマに長時間耐え得る内臓を
持って居る事を最低限としても。。。
そんな事を考え乍ら
家に着くと
嬉しそうに玄関上で
笑って居るゆきを見、
涙が出そうになる。
ゴンベエやモモちゃんの
匂い嗅ぎに忙しそうだった。