Carpe Diem-Seize the Day-

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安易に思える安楽死

2014年02月08日 10時18分22秒 | ペットロス・QOL

其々の考えが有るのだろう。。。

それ故、大変に繊細で難しく一言では

語り尽くせない事かも知れない。

そこに直面した際、飼い主は悩み何日も考え

挙句、お願いをする。。。

その後も自責の念にかられるかも判らない。

自ら、あれで良かった、あの方法しか無かったと

言い聞かせるかも知れない。


youtubeで音楽映像を探して居る最中辿り着いて

しまった或保護団体にレスキューされた大型犬。

骨の癌と、口腔内の「何か」が発見されたと

記載があった。

この2日間食欲も無くなった、と。。。

保護団体は、安楽死をする為に病院へ向かう。

その後、恐らく行われたのだろうが、

そこまではとてもではないが、恐怖に狩られ

見られない。

欧米での話。


日本人には考え難い気がする。

勿論、全ての欧米人や全ての日本人の

考え方が100%単一なワケはないが。。。


日本にて現在、闘病中の仔を抱え

精根尽き果たす如く日夜看病、通院に

明け暮れて居る飼い主さん方が

そう安易と思える「安楽死」を選択するとは

考え難い。

やるだけの事を施し、モルヒネ含む強い痛み止め、

そしてもしかするとそれが命取りになってしまい兼ねない

睡眠薬すらも最早、何等効果も齎さないと

判断され、始めてそれが行われる様に感じる。


自分は。。。もしゆきがその場面に出会したなら

取り敢えず最低限、意識レベルを落とすのだろうか。。。

安楽死一歩手前の曖昧なセデーション。。。

これは恐らく自ら望み「安楽死」を選択した事への

一生の後悔を自分自身の中に残さない為かも

知れない。。。それでもその時点で出来る限りの事は

したいと、今は思う。

呼吸不全に陥った場合を除いては。。。

まさか、挿管をしてまで、とは流石に考えない

かも知れない。。。が判らない。。。


その大型犬さんはまだまだ眼に力もあった。

痛み止めを施せば、もしかしたら

食欲が一瞬でも戻ったかも知れない。。。


リーマンショックが全世界を駆け巡った時期、

欧米諸国ではイヌ達の安楽死が増えたと言う。。。

 

一生服用しなければいけない常備薬が

購入出来なくなった為等、大変に安易で無念な死だ。。。

世の不況がまだまだ生きられ、楽しかったかも

知れない余生を奪ってしまう等、

やはり多くの日本人の感覚とは相違するのでは

ないかと思ってしまう。

自分の仔の事は「最期まで」責任を持った、

という事なのだろうか。

その時期、放棄犬も倍増した様だが

もしかして、後者の方がこの場合に限りは

イヌ達に将来がぼんやりと見えたかも判らない。


重篤な疾患を持つ仔を抱えた飼い主は

早かれ遅かれ何時か「安楽死」という三文字が

一瞬でも頭を過ぎる事が有ると感じるが

大事にして居る飼い主は皆、

悩み考え抜き、そう安易に決断はしない。。。

そう思う。


まだ可能性;

どういった容であれ、疼痛コントロール緩和が可能且つ

自発呼吸が可能な内、上手くすれば何かを口に出来る;

があるなら、自らその仔の生命を

奪う権利は、無い気がする。



死への道のり

2014年01月20日 06時54分55秒 | ペットロス・QOL

もう余り記憶は無いが、当時ゆきを迎え日々

忙しく過ごす中。。。

要所要所気付くと、彼女はあらゆる事が

出来る様になって居た。

前日まで出来なかったはずの「座れ」

「伏せ」。。。みるみる飼い主に従う様になって行く。

教えたのだろうがその経緯は

全く覚えて居ない。。。これは我が家に迎え

数日~数週後の出来事だったか?

その中でも「待て」には度肝を抜かされた。

特に食事前の「待て」、無責任な飼い主は

長過ぎる時間だった故か「待て」をして居た事を忘れ

そのまま出掛けてしまった。

だが、飼い主というモノは絶対的と覚え込んでくれたゆきは

帰宅後もまだそのままだった事か。。。


それからもゆきは、飼い主の望む事。。。

否、望む前からこちらの行動を察知し

先に動いてくれた。

彼女4~5才頃、飼い主が

凄まじいアレルギーになった折

クシャミをすれば、何をするのかウロウロ。

テッシュボックスを探して居た。

そして不器用に咥えこちらに運ぶ。

この感動は筆舌尽くし難い。新聞郵便物取りも

来客に差し出すスリッパも、恐らく飼い主が

狂喜乱舞した為、その行いを繰り返したのだろうか。


「林にて貧血事件」の際も

助けを呼びに行ってくれた。。。

これは、救助等とは全く無縁の彼女の

謎の行動とし、永遠に脳裏に焼き付けられて居る。


それ等感動の日々から10年以上は経ったろうか。

15才のゆきは、やらなくなった、

出来なくなった事が増えた。

寧ろ聴力や視覚という大切な器官

さえ当たり前に機能させる事も

徐々にストップさせて行く。それは

まるで坂道を転がる様、大袈裟でなく

フリーフォールを一気に落ちる様。。。


最初の頃;ゆきに顕著な老化の兆候が

見え始めた;えぇぇ?!もう?ばかりだった。

最速リニアの様、多くを吸収し

それ等を行動に移したゆき。。。

今はロケットスレッドの如く、吸収された様々を

排除しつつある。


。。。イヌの成長は早い。イヌの一生が

ヒトと比べ短い年月故、何もかもが最速に過ぎ行くと感じる。

尤もそれはヒト換算で考え

その中で無理にイヌを当て嵌め

生きて居る為なのだろうか。。。


だが、ニンゲンという生き物も

順応性に長けて居るのかも知れない。

今では、あれが出来ない、これがダメになった、

と悲嘆に暮れる事が全く無くなった。

それは、彼女の老化の進行度を教えられる

大変に寂しい驚きの瞬間ではあるが

逆に残された機能が貴重、大事で

そこに固執し様とし;老=死への道程から目を

反らせるべく;てしまうのかも判らないが

まだこれが出来る、まだ大丈夫、まだ。。。まだ。

と可能な事を数える毎日になって居る。


「死へ向かう生」これは生きとし生ける

全ての生物に言える事。その容こそ

様々有れど、平等に訪れる「死」。

生命は生まれ出たその瞬間から

死へのカウントダウンを始める。


本当に怖い、と思う。。。

だがこれは「死」への恐怖ではないかも

知れない。それを身近に感じた場合の。。。

その道のりに恐怖を感じるのかも

判らない。

当に、その階段を上りつつある事が。。。


ゆきは、軟弱飼い主にその期間を

長い事与えてくれて居る気がする。

恐怖の、でなく準備の時間。。。


この「道中」に恐れ慄き、大事な事を

見落とさぬ様、しっかり全てを胸に焼き付け

大切に大切に過ごそうな、ゆき。

そう遠くはない「その刻」へ向け

一寸の曇も無き様。



惜別の刻

2014年01月02日 10時05分40秒 | ペットロス・QOL

そうなのか。そういった考え方も一理有るのか。。。


この俳句はシリアで銃弾に散った

ジャーナリストの親御さんが謳ったモノ。


散歩で出会うお婆さんに言われた。

でも、沢山病気があったってそれが判ってるから

色々してあげられるからまだ良いじゃない。。。と。

あんた、あれだよ、急に事故なんかで

亡くなってみ、何も準備出来なくて大変だよ。

そうやって考えたら良いんだよ。


実際にそういった砂を噛む様な思いを

される飼い主さんは居るだろう。

何も事故に留まらず、本当に有り得ない突然死を。

勿論、何等の変調はあったのかも知れないが

それは獣医ですら予見不可能なレベルで。。。

だが、疾患疾病にて亡くなっていく仔等の方が

絶対数からは圧倒的に多いと想像をする。

闘病期間が1週間かも知れない、1年、2年かも

判らないが、その間思い切りその仔に

尽くせる、という事を言いたいのだろうと思う。


確かにそうなのかも知れない。

その仔の死等、全く考えない中突如として

失うという事はどれ程の思いが残るのか。


これはニンゲンも同様、否それ以上だろう。

行って来ます、と朝元気に玄関ドアを開け

出掛ける。しかしその後ろ姿が最期の姿となる

場合も有る。もしかすると当たり前の日常に

その後ろ姿さえ見送らず、部屋の中から

行ってらっしゃい、と叫んだだけかも判らない。


余りに幼く断片的な記憶しか無いが

母親は家族性に発生する脳血管の病気だった。

徐々に進行していった様だ。

子供乍ら、恐らく心の片隅では

そう長くない事は知って居たのか。突然に

亡くしたワケではなかった故か。。。

心の準備も何処かしらで

出来て居たのかも知れない。

悲しみは然程感じなかった記憶がある。

或いは死への概念が希薄だったか。

突然死であったなら、又相違した記憶として

残って居たのだろう。


---それでも---


もし。。。長年寝込む、或いは介助介護を要し

無意識の中に於き心の準備が

徐々に出来て居様とも。。。

今現在の自分の様、毎日毎日

ゆきとの生活は永遠ではない、と言い聞かせ様とも

いざ、その刻を迎えたなら。。。それは違う。

寝た切りで動かず、意思疎通が全く不可能になり

飲まず食わず、本当にこれで生きて居ると

言えるのか、と思える状態であっても。。。

生と死の違いは絶大に開いて居る。


その仔が無くなれば、それまで頑張って

横たわり息をして居た生の証とも言える、ベッドの窪み

その生の温度を教えてくれたタオルケット、

全てが冷たく無機質な物質と化す。


やはり。。。死とはどういった容であれ

残酷で残忍な惜別なのだ。


それでも、その準備期間に思う存分

何かを施せる、と前向きに捉える考え方も有る。。。

そう教えられる。


惜別の刻を迎える為の準備等

本当に嫌だ。出来ればしたくない。

しかしイヌを迎えた以上

これはもうどう足掻いても然るべき事。。。

逆では大変なのだ。自らに言い聞かせる。


犬の十戒一番目を読み返す。。。


...My life is likely to last ten to fifteen years.

 

ゆきを迎える前から解って居た事だろう?

なのに15年経った今でも踏ん切り等付かない。

否。。。寧ろ執着は益々激しくなる。


自己中な飼い主はこの期に及んでも

まだ自分の心配をして居るのだ。

おまえが居なくなったら、おまえがこの世から

消えたら、と。

本当に抹殺してしまいたいこの心。


惜別の刻へ。。。



安楽な死は無理なのか

2013年12月19日 11時07分04秒 | ペットロス・QOL

安楽死ではなく自然な容での「安楽な死」、は

無理か。

少し以前より、ずっと気になって居る。

一番、思い願う事。。。ターミナルを迎え、安らかに

安楽に眠る様。。。

以前、イヌの場合は18才、19才を過ぎなければ

まず老衰とは言えないと聞いた。

 

反面、外飼いの仔が朝起きると

小屋の中で亡くなって居たといった話も良く耳にする。

言われてみると数日前から食欲が無かった等。。。

 

最期の刻、傍からは苦しむ様に見えるが

その時点で脳内βエンドルフィンが出て居る為

本人は周りが思う程に苦しくない。。。と信じては居るが

それは本当に最期の刻であり

結局、召される数週、数日前に意識がある状態では

やはり苦しいのだろうと思う。

その時点では;疼痛に因り苦しむ;から緩和ケアで使用される

最初から高度な疼痛への対応は無理だ、出来ない。

中等度~高度になれば、基本モルヒネの経口投与となって

来るのか。尤も経口での徐放製剤は最早

無理な場合が多い気がするが。。。

 

疼痛と言っても、千差万別な上

喋らないゆきからの情報も得られない。

益々疼痛コントロールは厳しくなる。


唯。。。極力どういった場合であれ

苦しませたくない。疼痛苦痛を感じさせたくないが

無理な話なのだろうか。。。


どうしてあげれば良いのか。


どう考えても、ゆきが苦し藻掻く状態であれば

もうその刻、飼い主の尋常で無い執着は

捨てなければいけない。


それだけは肝に銘じる、

せめてそれだけは。。。