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続:金剛バス撤退直後の太子町・河南町・千早赤阪村のバスはどうなるか?

2023/10/6付ブログ記事「金剛バス撤退直後の太子町・河南町・千早赤阪村のバスはどうなるか?」の続報です。

「富田林市、太子町、河南町及び千早赤阪村地域公共交通活性化協議会」の第2回会合が2023/10/19に開催されました。この場で、金剛バスが現在運行している各路線について、撤退直後の時点でどのように代替手段を講じるかの案が公表されました。以下の資料です。

資料2 金剛自動車株式会社のバス事業の廃止に伴う新たな公共交通の確保に向けての検討について [PDFファイル/5.23MB]

利用が多く路線バス協力事業者に代替運行してもらうのは以下の5路線ですが、運賃は金剛バス時代と同じになるものの、いずれも便数は1時間に1本かそれ未満に削減されます。

1.喜志循環線(喜志駅~太子町役場~喜志駅)・・・近鉄バスが15循環程度運行

2.阪南線(喜志駅~近つ飛鳥博物館)・・・近鉄バスが上り15便程度・下り14便程度運行

3.さくら坂循環線(富田林駅~さくら坂4丁目~富田林駅)・・・近鉄バスが11循環程度運行

4.千早線(富田林駅~千早赤阪村立中学校前)・・・南海バスが12往復程度運行

5.東條線(富田林駅~こんごう福祉センター~富田林駅)・・・南海バスが12往復程度運行

ただ、このうち2の阪南線および3のさくら坂循環線については住宅団地と駅を結ぶ路線であり、1時間に1便程度の運行では朝夕のラッシュ時における需要に対応できないため、「自家用有償旅客運送の区域拡大による補完運行」(つまり現在の河南町コミュニティバスの規模拡大)で対応する方針です。

そして、4の千早線および5の東條線はいずれも比較的利用の多い区間のみ路線バス事業者による代替運行となり、より山奥の地域(千早線の金剛登山口方面や東條線の甘南備方面)については「自家用有償旅客運送で検討」となっています。千早線の村立中学校前から奥の場合、現在千早赤阪村は河南町や太子町と異なりコミュニティバスの運行を行っていないため、まずは地域住民限定で村が保有するマイクロバスとかスクールバスあたりを活用して対応する(登山客は河内長野駅からの南海バスを利用してもらう)というスキームになるのかもしれません。

他の「路線バス協力事業者の代替運行のみでは公共交通の空白地帯になってしまう」エリアについては、以下のような案になっています。

a. 近鉄上ノ太子駅と太子町内各地を結ぶ自家用有償旅客運送の新設・・・現在の太子町コミュニティバスの規模拡大

b. 金剛バス石川線(富田林駅~近つ飛鳥博物館)を代替する自家用有償旅客運送<河南町域がメイン>を1日8便程度運行し、さらに金剛バス北大伴線<富田林市域で完結>の代替機能も持たせる

c. 金剛バス河内線(富田林駅~河内)を代替する自家用有償旅客運送<河南町域がメイン>を1日4便程度運行

d. 金剛バス白木線(富田林駅~東水分)を代替する自家用有償旅客運送の検討

 

2023/10/26に開催予定の第3回広域協議会で、各路線の運行内容が決まります。少なくとも、現行の河南町コミュニティバスの「町内のみを巡回、運賃100円均一」というあり方は金剛バス撤退により全面的に変わりそうですね。

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