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通訳案内士のブログ

⭕️⭕️⭕️英語を使い訪日観光客を案内する職業「全国通訳案内士」の日常と英語学習などを綴ります⭕️⭕️⭕️

日本人のお客様

2020-02-11 | 通訳ガイド/everyday life
前回ツアーに参加されるお客様の出身国について書きましたが時々日本人も英語のツアーバスに乗ってきます。



ホテルやインバウンド旅行会社の日本人新人スタッフが研修目的で参加されることもあれば、外国人の友人、同僚を連れてのご参加などもあります。



先日、私の都内ツアーに日本人のお客様が参加されました。女性の通訳案内士の方でした。それも私より随分と経験をお持ちの方のようでした。つまり大先輩にあたります。



実際に本を何冊も出している雲の上のような存在の通訳案内士の方のお名前を過去に一緒に仕事をしたことがあると挙げられていました。



結局どういった目的でツアーに参加されたのかは聞けませんでしたが最期に「〇〇さんのツアーに参加して良かったです」と言ってくださりました。社交辞令だったかもしれませんが、嬉しいお言葉でした。



以前は日本人が乗ってくるととても緊張したものです。終始"evaluation"されているような不安な気持ちになりました。



今は全然平気になってしまい、逆に程よい緊張感を味わい、楽しんでいます。



この仕事、ガイドである自分がまず楽しむことが一番重要であるように思います。



楽しみを求めて参加されるお客様を楽しませるにはまず第一に案内役である通訳ガイドが楽しまないといけない。人が心底楽しんでいる姿は伝播するものです。



何百回も仕事で同じ所をまわっていると段々飽きてきます。今まで非日常であったものが日常的なものになってしまうといいますか。



でもガイドはそれに染まってはいけないと思うのです。ガイドにとっては何百回のうちの一つの仕事でも多くのお客様にとっては”once a lifetime experience”かもしれないからです。それを決して忘れないことを念頭に日々の仕事に挑んでいます。



(ガイドデビューして丁度一年目に似たようなことを過去のブログに書いていました)




今日は「建国記念の日」
英語では"National Foundation Day"
明治神宮では花嫁行列の代わりにShinto Priestの行列を見ることができました。
ところでこの日は毎年、たくさんの右翼の人が明治神宮に訪れます。お客様には事前にそういった人たちには至近距離でカメラを向けないよう注意しています。





皇居東御苑では多数の梅が見ごろを迎えています。大手門から入ると遠いので、この梅の時期は裏の平川門より入っています。そうすると二の丸庭園に行く途中にここ梅林坂を通ることができます。今日は女性が多かったので皆さんとても喜んで写真を撮っていました。





Republic of Mauritius

2020-02-09 | 通訳ガイド/everyday life
私のやっている英語で案内する外国人向け定期観光に参加するお客様の国籍は様々です。



「国籍」は"nationality"ですが「あなたのnationalityは何ですか?」とは普通聞きません。「どこから来たのですか?(Where are you from?)」と聞くのが普通です(アメリカ、イギリス、オーストラリアから来た白人、黒人の方は一つの国籍しか持ってない方が多いですが、アジア系、インド系、ヒスパニック系には多重国籍の方が多くいることをこの仕事を始めて知りました。日本では国籍は唯一無二のものと考えられがちなので意外でした)。



私は日々のツアーで出会うお客様にどこから来たのか聞いています。統計をとったわけではないので正確ではないかもしれませんが、多い順から並べると
アメリカ
オーストラリア
フィリピン
インド
カナダ
イギリス
シンガポール
ニュージーランド
香港
マレーシア
と、こんな感じでしょうか。抜けている国もあるかもしれません。



後思いつく国では
イタリア
インドネシア
中国
ドイツ
南アフリカ
アイルランド
フランス
スウエーデン
ノルウエー
パキスタン
スリランカ
カンボジア
台湾
メキシコ
韓国
スペイン
ブラジル
アルゼンチン
などが挙げられます。英語を母国語としない国からの人達も多く参加されます。



また時々英語を全く喋れない人も来ます。高いお金を払って理解できない英語のツアーに何故参加されるのだろうかと疑問に感じたものです。おそらく彼らの母国語を使用したこういったツアーがないので仕方なく、といったところでしょうか。



ガイドとしても言葉が通じないのは困ります。一番重要なのは集合時間と場所を理解してもらうことです。便利なもので今はスマホで優秀な翻訳アプリが多数あります。どうしてもという時にはアプリを使って意思疎通をはかっています。



今までに出会ったお客様で記憶に残る珍しい出身国といえば
ブルネイ
ブルキナファソ
バルバドス
などがあります。



世界は広いんだなと感じます。自分が知らない、聞いたことのない国から来たお客様に会った時には後でその国について簡単に調べています。



昨日のツアーに参加してくれた中年男性がどこからどう見てもインド系でした。


いつものように私が出身国を尋ねると逆に「どこから来たと思う?」と聞いてきたので迷わず「インド?」と答えたら「ブッブーッ!(本人はそうは言ってませんが)
」と言われてしまいました。



“Mauritius”と言います。三回くらい聞き直しました。インド洋に浮かぶ小さな島国だというのですが全く聞いたことありませんでした。





後で調べてみました。
Mauritius(モーリシャス)はインド洋、マダガスカル島の東に位置する小さな島国。人口約130万人。主要産業はサトウキビ、漁業、観光。日本からの遠洋マグロ船が中継地、基地として寄港するのだそう。1968年にイギリスより独立。現在はイギリス連邦内の共和国。主要言語は英語。インド系が人口の7割を占める。
とありました。



その男性はインド系ですが確かに英語のアクセントがインド人が喋るものとやや違いました。あとジェスチャーや佇まい、雰囲気なども言われてみればインド、インドしていなかったです。



チップも沢山頂きました。インドの方よりチップを貰うのは極めて稀なことです。同じインド、マレー系でもお金に対する価値観、または文化が異なる国から来たことの証といえます。



通訳案内士にならなければ決して知ることのなかった国々や人々を知ることができる。この仕事の面白いところの一つです。




昨日箱根のロープウエイに乗った時、水曜日に泊まった姥子温泉のホテル(グリーンプラザ箱根)が見えました。昨日はこの方向に見える富士山は雲の中でした。




quarantine

2020-02-07 | 通訳ガイド/everyday life
豪華客船ダイヤモンドプリンセスが思わぬカタチで有名になってしまいました。


数日前のYahoo!ニュースの見出し
"A Briton quarantined onboard a cruise ship in Japan amid coronavirus fears, said the ship resembles a 'ghost town'".
"a Briton"「一人のイギリス人」
"quarantine"「検疫・隔離する」
"onboard"は”a cruise”を修飾する形容詞
"amid"「真っ最中」

※新聞の見出しはbe動詞が省略されます


当初月曜日に横浜で降りる予定だった英語圏の方の多数がツアーに参加される見込みでした。



未だに乗船客が船内に”quarantined”な状態なので正直な気持ちガイドとしてはホッとした反面、我々通訳案内士を含めインバウンド業界にとってはますます深刻な状況になってきた感があります(一番大変で深刻なのは船に乗っている乗客、乗員とそのご家族、そして関係者に違いありません)。



昨日は息子の1歳の誕生日でした。記念に二日間休みを貰って家族で箱根に一泊しました。



初日は富士裾野のスキー場。箱根は姥子のホテルに泊まり翌日強羅にある箱根彫刻の森美術館、帰りがけに御殿場アウトレットへ行ってきました。



ホテルは割と賑わっていましたが、他はどこも閑散としていました。



中国人旅行者に加え、この時期の訪日を予定していた旅行者のキャンセルも多いのでしょう。



行く先々では従業員の人達はほぼ全員マスクを着用していましたし、アジア系の人達の多くもマスク姿でした。



こんな状況になってしまった以上、ガイドとしてもマスクを着けないという選択肢はなくなってきました。明日からはマスク姿でガイドをやることになりそうです。



同僚と「マスクを着けてガイディングするのはアリかどうか?」を話し合いました。



私は不安を増長されるかもしれないので反対派だったのですが、日々多数と接しているガイドが着けてることで逆にその方がお客様にとっても安心なのでは?という意見もあり、なるほどと思いました。



いずれにしても早く収束されることを願うばかりです。




箱根ロープウェイ「姥子駅」より徒歩3分のところにある「ホテルグリーンプラザ箱根」に泊まりました。8畳+6畳続きの和室が一人食付き14000円。チェックインの際にプラス1万円払って温泉付和室スイートルームにアップグレードしました。食事はビュッフェでしたが満足の出来る内容だったと思います。



温泉付ということで露天風呂を想像してましたが室内風呂で少しガッカリ。でも富士山もよく見えたし5回も入ったので元は取り戻せたかも。



この時期の御殿場側から見る富士山は積雪が下の方まで降りてきているので絵的にはイマイチ。




強羅にある箱根彫刻の森美術館のピカソ館。初めて来ましたがとても洗練されていると感じた屋外美術館でした。子供が遊べる施設もあり、3歳の上の子もとても楽しんでいました。この日はスペイン語圏の団体を引率されていた通訳ガイドさんがいました。





富士二合目水ヶ塚公園からすぐ近くにあるスキー場、イエティ。ここは滑らない人もお金を払わなくてはいけないシステム。観覧(雪遊び)料は大人1300円。子供は3才から料金が発生します(850円)ソリを800円で借りて娘とソリ専用スロープで楽しみました。



元々ココは標高が低いことに加え暖かい日が続いていたので地面が露出していた所がたくさんあり、履いていたスノーブーツが泥だらけなってしまいました。



そうそう。今朝官報とJNTOのHPで2019年度の全国通訳案内士試験の合格発表がありましたね。合格された方、おめでとうございます!



韓国人のお客様

2020-02-03 | 通訳ガイド/everyday life
先日珍しく韓国人のお客様がいました。



4人組で2人がソウルで2人が釜山に住んでるんだそう。韓国系アメリカ人は時々いますが韓国に住んでいる韓国人のお客様は珍しいです。



ソウルに住んでいるのはお婆ちゃんと長男の中年の方。釜山の方は次男とその娘さん。娘さんは大学生位。お婆ちゃんを除く三人は英語が流暢でした。



皆とても良い方で、別れ際「難しい時に日本に来てくれて本当に嬉しい!ありがとうございます。今後両国の関係が良い方に向かうことを願っています」と伝えました。



息子さんが韓国語に訳してお婆ちゃんに伝えると、私の手を両手でしっかりと握ってくださいました。他の3人とも固く握手を交わして別れました。



私は個人的に韓国人に対して悪い感情は持っていません。今までたくさんの韓国人と出会ってきましたが皆いい人達ばかりだったからです。



昔、地元の秋祭りで知り合った韓国人の男性がいました。彼は当時LGの東京駐在員で、奥さんが日本人でした。



彼はよく私を赤坂の韓国レストランや韓国クラブに連れていってくれました。そして店で知り合った何人かの韓国人とも仲良くまりました。



知り合った女の子の一人が韓国に帰国した後、誘いをうけソウルに二回ほど行ったことがあります。



ソウルではその子を通じてたくさんの現地の韓国人と出会いました。会う人会う人が日本人の私を文字通り熱烈歓迎してくれました。



日本人ということで韓国で嫌なおもいをしたことは一度もありませんでした。



なのでいくらニュースで韓国のことが騒がれようが、少なくとも私の韓国の人々に対する気持ちはポジティブなものに変わりはありません。



昨日のお客様もそうですが個人対個人ではとても気持ち良く付き合うことが出来るのに国同士になるとどうしてこうも上手く行かないのか。そこはとても残念な気持ちです。



昨日のお客様の中に「新型コロナウイルス?なにそれ?」みたいな方がいました。マスクを付けている人も一人もおらず。明治神宮の手水舎でも全員、私に倣って手を洗い口をすすいでいました。



反対側に東洋人中年女性がヒシャクに直接口をつけて水を含んでいるのを見て(時々こういう人います)、こんな時期だから嫌だなあと思っていたら、イギリス人の男性が"I think she is showing us a wrong example!"と耳元でささやいて笑っていました。



私が皆の前で手水舎で絶対やってはいけないコトとして
「口を直接カップにつけるコト」
「口ですすいだ水をbasin(水おけ)に吐き出すコト」
の二点を見本を見せる際に説明していたからです。ちょっとウケました。



明日また横浜港に大型クルーズ船、ダイヤモンドプリンスがやってきます。ここのところ英語圏からの旅行者も日本を避けているのか、例年に比べお客様の数が目に見えて減っています。2月は閑散期ですが、それにしても少な過ぎる気がします。明日以降はどうなるのか、楽しみでもあり怖くもあります。






全国通訳案内士試験合格発表の日

2020-02-01 | 通訳ガイド/everyday life
来週の金曜日、2月7日は2019年度の全国通訳案内士二次試験の合格発表の日です。



二次試験は12月初旬に行われたので発表までに約2ヶ月もかかります。随分とかかるものです。いくら何でも待たせ過ぎですよね。



私は三年前に受けた時、二次試験の出来がその前の年に不合格になった時同様、良いものではなかったため、発表までのこの長い間は落ち着いて生活できなかった思い出があります。



今、同じおもいをされている人も多いと思います。でもきっと大丈夫!受験生の皆様の朗報をお祈りしています。



今年はいよいよオリンピックイヤー。この業界はさぞ忙しくなると思いきや、現実には色々な問題が出てきているようです。



特に私がやっているような大型バスで廻る定期観光は予想がつかない都内の交通規制のため果たして通常運行できるかどうか分かっていません。



大手では既にオリンピック期間中の運休を決めている所もあると聞いています。



定期観光でなくても大型バスを使った団体ツアーの運行も厳しいものになると想像できます。



"special procurement”
オリンピックはインバウンド業界にとってまさに「特需」です。でもオリンピック観戦に来た世界中の外国人がその後期待する(都内)観光は道路、交通機関が混乱する恐れがあるため、訪日外国人を扱う旅行会社は難しい判断を迫られていると思います。






今日は雲一つない空!

東京タワーの展望デッキからは富士山も良く見えました。今日はできれば富士山に行きたかったです。エレベーターではお客様全員がマスクを付けていました。皆さん相当新型コロナウイルスに警戒されているようです。

明治神宮の手水舎では半分の方が手を洗いませんでした(逆に半分の方が柄杓を手に取り、手を洗って口をすすいでいたことに驚きました)。