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ゆーこりんの葡萄狩三昧

葡萄牙とかいてポルトガルとよみます。

オビドスOBIDOS(村めぐりシリーズ その2)

2009-01-18 12:20:47 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)




むかしむかし、仲のよい姉妹がいました。
ふたりでいつも新しい遊びを考えていました。

ある晴れた日のことです。
ふたりは小さな小さな村を見つけました。

そうだ、ここでかくれんぼをしよう。
ふたりとも鬼だよ。

声をそろえて言うと、
ふたりからひとりに別れました。

ところが、お互いになかなか見つかりません。
ふたりが初めてお互いからはぐれてしまったことに気がつきました。

真っ白くて長い壁が、あんまりきらきらしていました。
ふたりにはそれが永遠のようにみえました。

そうだ、壁に自分が通ったしるしを付けよう。
ふたりを結び付けるかもしれない。

白いキャンバスに、線を引いてゆくことにしました。
ふたりの好きな色のペンキを持って、新しい遊びが始まりました。

こうしてオビドスが今のかたちとなったのです。

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なんてのは大嘘で、
正しい物語はこうです。

ローマ時代に海からの敵の侵入を防ぐために、砦が築かれたことにさかのぼります。
その後イスラム教徒に征服され、
1148年にアフォンソ・エンリケスによってムーア人の支配が終わると、
再建が行われました。
1282年、オビドスを訪れてすっかり魅了されてしまった王妃イザベルに、
ディニス王が町を“プレゼント”しました。
以後1834年まで代々王妃の直轄地となり、
今なお中世のままの姿をとどめています。
オビドスは、人口800人ほどの小さな町です。
「谷間の真珠」と呼ばれ、夏には色とりどりの花が軒先を彩ります。

by 地球の歩き方大先生

壁の事情にはお構いなく塗っちゃうよ。
でもね、青色の中はやっぱ黄色を垂らしちゃうよ。
ディテールに凝っちゃうよ。
ま、気まぐれだけどね!

青が想像以上に青々していた。
はげ具合を見ていると、世界地図に見えてくる・・・はず!

仲間はずれの色も時々見かけたよ。
カラーリングうっかり大胆にミスった感の建物もあったよ。

トンネルがちっちゃいの。

トンネルの素材がイレギュラーなの。

ツタ。
他に気になることは?

ツタ。
ツタ!!??

被写体:猫と猫ハンター。
撮影者:15分待ちぼうけ。

教会の裏っ側に干してあった洗濯物を撮っていたら、
持ち主が女優のように現れた。
ショッキングピンクのオーラでした。


メインストリート。

それはそれは小さな小さな。

町の周りをぐるりと城壁が囲みます。
1周15分くらいです。

城壁と民家の瓦の境目はこんな具合。
接合部がモリってなって煙突がニョキってなって壁1面節約でウハッ!てなって。

小さいけれど水道橋もありました。
えー、なんか模型みたい。
なんだろねこの違和感的スケールは。

お城に泊まれます。
一日女王さまが味わえます。
砂浜でも作れそうなTHEクッパ城である。
.

折り目正しくお引越し

2009-01-13 00:25:25 | ポルトガルの日常(Portugal_life)

我らがNEW暖房器具。
ポルトガルは乾いているからさ、
あっつ熱の湯気で湿度を上げるんだっ。
そうしたら体感温度もあったかくなるかな。
温くなったら、手を入れると浴槽に浸かった気分になれるんだよ。
想像力が重要だね。
冷たくなったら、圧力釜だしさ、すぐ沸騰するしさ。

実話です。
壊れたヒーターをベッドの下に蹴飛ばして、
2つくらいでっかい鍋を置いて、
何事も気分しだい。
あー、てゆうかホントお風呂にざばっと入りたいな。

今日でプロジェクトの最終成果物を提出し終えたので、
ようやく、
コンセントにつないでスイッチを入れるだけの電気ヒーターを買いに行けます。
何が何でも今日中に手に入れてやるぜー。

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ところで、
今月はお引越しのシーズン。


仲良くしてくれた人々が、職を見つけてどんどん去っていきます。
フィリップもその一人。
良きコーヒー仲間でした。
折り紙を教えた思い出がよみがえります。
ある日のこと。
わたしたちが捨てた折鶴を部屋に持って帰って、試行錯誤したのでしょう。
開いては何度も折ってみたらしいぐちゃぐちゃの千代紙を、
ギブアップとわたしたちに差し出しました。
いい奴だった。
アソーレス諸島出身の彼は、地元に戻っていきました。
遊びに行こうかな。
そうそう。
アソーレス諸島には温泉があるんだよ♪

もちろん
逆の流れもあって、
同じフロアに新しく3人やって来ました。
部屋の収容人数の関係で、
わたしとヒッツーも隣にお引越しをしました。
課題提出前日でバタバタだったけれどもね。。
ひとつ隣に移動しただけなのに、
景色がもっと遠くまで見えるようになっていて、
間取りも全然違っていて、
特に、計画学的にとても気持ちよく収まっていて、
模型材の切れ端だらけの部屋もリセットできて、
留学初心の気分です。(笑
すばらしきかな。
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七不思議

2009-01-09 20:25:18 | ポルトガルの日常(Portugal_life)
ボイラーが壊れてシャワーが水。
洗濯機からの水漏れでキッチンがプール。
キッチンの電気コンロの8分の7が漏電。
冷蔵庫の掃除当番がサボったまま帰省。
わたしの部屋の電球たちがこまごまと、ご臨終。
インターネットの原因不明の遮断。

はぁ~考えただけで怖ろしい。
寮のあらゆる生活必需設備が、
年末~年始にかけてドミノ倒しに不調。

どういうこと?
2009年問題??

さらに今日、
遂に、
終に、
部屋のヒーターが壊れた。
今朝はパン焼きながらオーブンで暖をとりました。
12ユーロのヒーターじゃ文句も言えん。
でも、このタイミングで?

どれも最重要問題で、
どれから先にとは選べないけど、
3番目くらいの順番で、
早くインターネットつないでください・・・。

管理人のフランチェスカはいい人です。
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エキスポワールド

2009-01-07 04:05:15 | ポルトガルの日常(Portugal_life)
リスボンの北東の端っこに、エキスポ地区があります。
'94年にエキスポが行われて、そしてリスボンが急成長したらしい。
リスボンで一番の“THE観光地”な気がする場所です。
段差なんてないのに、ロープウェーが365日動いていたりします。
遊園地のゴーカート的な4輪の乗り物とか、自転車とか借りられます。
おあつらえ向きに、カモメがカラスのごとく宙を舞っています。
そしてすきあらば人間の食べ物を狙っております。
それから、
アルヴァロ・シザの建築や、
ヨーロッパ最大の水族館があります。
駅もかっこいいです。
時々ふらっと訪れます。

今回のテーマは、
水族館大好きな女と、
水族館に全く興味のない女でゆく、
水族館おんな2人旅。
つまり、
おなじみヒッツーと
わたし。
たのしそうな予感ですね。

まず結論から言うと、
沖縄の美ら海水族館の方がわたしは好きだなぁ。
沖縄出身のヒッツーとそこんとこ意気投合。

そういえば、
大西洋の生物よりもアマゾンの淡水魚の種類の方が格段に多いらしい。
懐でかいなージャングル。
そしてこっち基準の地図で見ると、
大西洋って意外と小さいな。

ん?あれ。結論しか言えてない。

シザのパビリオン。
近くのショッピングセンターでマックを食べながら。
ちゃんと全景が見えるんです。
ここってなかなか穴場だと思うんだけど。
エキスポ地区に来た際は、ぜひ、マックのテラス席へ!

かもめのクチバシの先っちょに何か付いちょる。
フライドポテトのケチャップだったら可愛いね。






賑わっているときは、こんな感じだよ。
仮設舞台でこどもたちの発表会と、マラソン大会が行われていました。

リスボン水族館。
大阪の海遊館と同じデザイナーの設計です。
めちゃめちゃ吊ってるよ。
その屋根の下のガラスのお部屋には、ペンギンやアシカや鳥たち。
動線は明快で、
中央に大きな水槽があって、その周りをぐるぐる駆けまわります。
世界中の魚の70パーセントを網羅しているらしいけどほんとかな?

ベタですが、ペンギン。
ん、この子ペンギン?

これは駅のほんの一部。
頭の飾りの羽根みたいなもんです。
床の下の、がっつがつの構造体もすごくいいよ!
と、期待させつつ

おしまい!
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新年 ver.リスボン

2009-01-02 08:26:22 | ポルトガルの日常(Portugal_life)
テージョ川にはビルジングより背の高いビップ客船が浮かんでいたし、
物語の中だけだと思っていた移動遊園地にもお目にかかれたし、
その夜は、
クリスマスと正月の空気が日本とは間逆の国にいて、
年越しそばの前で家族と手を合わせることなく
空も辺りも気分も始終ひらひらとしていた。

あのコメルシオ広場が、
ダウンタウンで一番広いけれどいつもはノンアクションのコメルシオ広場が、
昨夜は無数のめでたい人間の熱気に包まれていた。
そんな光景は到底予想外であったのだが、
“ギャップ”ってものはしばしば自己アピールの常套手段でもあるし、
(斯くいうわたしも時たま戦略的に利用しているけれども、 )
新年のカウントダウンのあの瞬間のために、
浮き足立ちで迎えたいあのひとときのために、
そのポテンシャルを大事に温存していたのねと解釈すると
こ憎い奴だなーうんー。
なんて、第一印象をうんたら述べるのはこのへんにして、
祝い花火が面白いほど煙たかったことを
なんとかヴィジュアル的に伝えたい。
そのときに白ワインをぶっ放したどっかの陽気者のせいで
今日は朝から新品ワンピの洗濯を迫られたこともついでに伝えたい。

それから、ようやくリスボンでクラブに行った。
もちろんオールナイトである。
去年のAUSMIPの先輩たちからすると
考えられないくらい遅いクラブデヴューである。
国費をクラブに流していたと噂に聞く先輩たちおすすめの“Lux”へ。
エントランスは思わず吹き出すやんちゃなデザイン(?)だったのだが、
直接的な言葉よりもやんわり視覚的にご紹介しよう。
このコンセプトをふまえて“Lux”を胎内とするならば、
一夜限りの兄弟達が一丸となってお酒と胎教音に踊る姿は
健康の象徴にさえ見えてくる。
ちなみに今年最初に食べたものは、
タクシー待ちの間に買ったまぎれもなく肉々しいハンバーガー。
“牛”肉だったのかなーあれ。

最後に謹んで、

今年も、よろしくお願いします。

カウントダウン花火。数字くらいはポルトガル語で言えますよ?

コンサートもたけなわ超えで、人もだいぶ掃けました。

牛の頭のジェットコースター。
エキサイティングな乗り物に乗りたいよー。
でないとハイウェイでぶっ飛ばしちゃうもんよー。
そういえばポルトガルで遊園地って見かけんなー。

お入りください。
その前に、
なんとわたし、年齢チェックで止められました!
やった☆
まだまだイケるわー。(笑



ハマちゃんに写真レクチャーしてもらったよ。

ベランダから夜の蜃気楼を目撃したようです。
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岬日和

2008-12-29 23:58:22 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)




ユーラシア大陸をひとつの陸塊とみなすなら、
西経9度30分のロカ岬は、まぎれもなく地の果てるところである。
民族詩人カモンイスは大叙事詩“ウズ・ルジアダス”(ルシタニアの人々)の中で
ポルトガルの地を指し「ここで陸地果て、海始まる」と記した。
ヴァスコ・ダ・ガマの偉業に感激した詩人は、
ヨーロッパの地図の西端を上に見て、
ヨーロッパの頭の頂点にあたるルシタニアの国と位置づけた。
ロカ岬には十字架の塔の下に、
このカモンイスの書いた一節が引用されている。

と、ガイドブックにはありますねー。
ふーむー。なるほろねー。知らんかったわー。
というのも、
友達とシントラ(※1)周辺をドライブしていたところ、
うっかり開け違えたどこでもドア的に、
アッパークラス風に言えばdoor to doorで、
ふいにあっさりと到達していたからだ。
噂に名高いロカ岬には
いずれ、公共交通機関を乗り継いで苦労を重ね
大詩人カモンイスよろしく厳かに訪れようと思っていたのだが、
この軽~いふわっと感がわたしの第一印象となった。
おまけに運の良いことに、晴天微風でまさに岬日和。
海と引き合って浮かぶように際立つ緑の平原が
なだらかな傾斜をつくりながら断崖へと落ちていく様は、
大変絵になる風景である。
今度はここ西の果てへ、夕日を見に来ようと思う。
言っておくが、この決意はだいぶ固い。
だって想像してみて?
想像以上でしょ。

ちなみに、ここではヨーロッパ最西端到達記念の証書がもらえる。
10ユーロなのでかなり立派な代物。
自称どうでもいいことに金を使うヒッツーは、恭しく持ち帰っていた。

※1
シントラとは、
リスボンから車で40分程度のところにある全体が世界遺産の街。
11/5ブログ参照♪
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クリスマス酔い

2008-12-27 12:10:41 | ポルトガルの日常(Portugal_life)

イネシュにクリスマスパーティーに招かれたよ。
ポルトガル人にとって、クリスマスはお正月みたいなもの。
家族で過ごす大切な時間なのにね、
24日と25日の両方にお呼ばれしたんだよ。
イネシュんちはなんだか複雑な家庭っぽくて、
いつもパーティーがあるたびに違う家にお邪魔するよ。
今回も24日はお母さんとそちらの親戚とのパーティーで、
25日はお父さんとそちらの親戚とのパーティーだよ。
こっちの人はなんだか、
“正式でない”ガールフレンドとかボーイフレンド文化があけっぴろげで
驚かされることがしばしばだよ。
っていうかこのおうちぜったい金持ち、っていうのがヒッツーとわたしの口癖だよ。
イネシュには3歳、7歳、9歳、15歳の弟と妹たちがいてかっっわいいんだよ♪
9歳の子と英語力は張り合っているよ。
ここのうちのツリーは本物で良い具合に剪定をさぼっているので
ファットでファニーでファンシーだよ。

ネームプレートはね、
それぞれのパーティーの度にデザインを試行錯誤するんだって。
これだって7歳と9歳の妹達が作ってくれたそう。
大切に持ち帰ってきたよ★

左がポピュラーなキングケーキで右のがナントカケーキ。
右のはケーキっていうか激甘千切り卵焼きだね。
日本にもあるアレのオリジナルだよ。
ここには乗せてないけど、
カステラの原型のケーキも初めて食べたよ。
味はカステラだった!
その昔インポートしたものが、ポルトガルにはいっぱいあるね。

天使のロウソクと天使な3歳児。
天使のロウソクは9本あったよ。
なぜかって?
イネシュの兄弟と従兄弟たち合わせて
リアルエンジェルが9人いるからね。

食事のあとは演劇のはじまりはじまり。
キリストが生を受けて3賢者と羊飼いがやってくるシーンなんだって。
そういえばわたしもむかし、
おばあちゃんちで従兄弟たち集めてやってたなー。
たのしかったなー。
夢見がちなカーテンがとっても素敵だと思ったよ。

暖炉のお部屋にはプレゼントが文字通り山積みだよ。
子供から大人までプレゼントがもらえるよ。
ひとつじゃないよ、幾つももらえるよ。
正式には集まったすべての人がすべての人の分用意するのがならわしなんだって。
なんとわたしたちも3つもらったよ。
ポルトガルのパノラマ写真集、
手作りのレースが施してあるタオル、
ポップなカラーのマフラー。
心から感激しちゃったよ。

暖炉に薪をくべて遊んでみました。

お庭の写真を撮っていたら、
ガーデニングが趣味なんだ!って、
おじいちゃんが自慢げに話してくれたよ。
椿は日本に行ったときに苗をわざわざ持って帰ってきたんだって。
木立と芝生を見てるとキャンプがしたくなったよ。
ってイネシュに言ったら、
イネシュも小さい頃テントを張ってキャンプごっこしたんだって。
考えることは一緒だね。
そんな雰囲気のお庭だけれども
ゆくゆくは日本庭園にするんだ!って、
おじいちゃんが夢を語ってくれたんだよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

24日と25日のあいだには、
世界遺産ジェロニモス修道院でのミサに行ったよ!
ジェロニモスを訪れたのは2回目だけど
鳥肌が立ったよ。そんな自分にほっとするよ。
さいきんちょうどまさにいまっていうかいまさら、
ダヴィンチコードを読んでるよ。
.

モンサントMONSANTO(村めぐりシリーズ その1)

2008-12-22 09:18:28 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)
留学を決めたときから
どうしてもやりたいことがあった。
ポルトガルの村めぐり。
今回はハマちゃんとインターンシップに来られているYさんと、モンサントへ。
ベンツで。
ベンツでね!!
右側運転は案外イケる。
ただ、ハマちゃんは
運転席が逆になったと同時多発的に言語感覚が本気の目をして左右逆になっていたので、
ナビゲーターとしては「次の角右」を「左」と言うべきかなんて深読みさせられ、
もしやロータリーも270度回るところを-90度回るのかと思いきや
そこはきっちり反時計回りで空振りさせられ、
結論としては、周囲のあたふたっぷりを尻目に紳士的安全運転だったので、
彼の脳構造を心配はしても我々の身は案じなくてもよいということで、到着。


巨石の重力感がたまらない。
夏は涼しく冬は暖かいらしい。

この村では、その昔、岩が信仰の対象だったそう。
こんなに小さな村にやたらと教会が多いのは、謎。

とある人の家のお庭。
岩の間になんとなくテリトリーがあって、
外との境界線らしきところにはなんとなく小さな岩が積んであった。


石っころどもに包囲された。
壁も床も天井も徹底的にぜんぶ石。
木々や草花の役割すらも、苔生した石で補われているんじゃなかろうか。

それにしてもなんだろう・・・この空間にあまり違和感を感じない。
この村を訪れる前は、これら一連の光景にもっとびっくりするのかな、と思っていたけれども。
巨石と家が同じ素材でできているからだろうか。
視覚的に受け入れるのかな。
もしくは、
でかい岩があるとその隙間で落ち着きたくなるのは、人間の本能かも。
だってほら、

こんな空間を見つけると家をつくりたくなるでしょ。

この村はたぶん、半分くらいは空き家だと思う。
スペイン瓦のお手入れ具合を観察したり、
古びたドアを(ちょっとだけ)ぶち壊して中まで進入したり、
人んちのポストを覗いてクリスマスカードの有無を確認したり、
してみたところによると。
人間のものでもない家は、すぐさま岩に呑まれて遺跡へと収束していた。

ディテールについての話だけど、
岩と人工物のあいだ。
ずっと暗闇。子供たちが宝物とか、隠していそう。

収まりの良いジョイントはこんな感じ。
建築家とか、いたのかな。

とにかくこの村では、からだがうずく。
誰よりもでっかい岩の上に、どうにかこうにか登ってやりたくて仕方がない。

登り詰めると頂上にはお城があって、
岩山に絶妙なバランスで、乗っかっている。
そのさらに上で飄々と立っているのが、Yさん。
こんな、たっかいところに来ちゃったら、
バンジージャンプとかしたいよね。

これらの何気ない距離感が、わたしは好き。
もし街中にコモンスペースを設計しろといわれたとしたら、
細かく細かく計画的に配置して、
何も計画されていないかのように見せながら
体感としては心地の良い空間ってのをつくってみたい。
(仮定のハナシではなく現在進行形の課題なのだけど。)

どこにいても、
岩と影のヴォリュームに圧倒される。

4時間歩き回ってもまだまだまだ足りなかったのに、
見下ろすと小さな村。
この村は岩と影のヴォリューム分、奥深いらしい。
中央の教会のてっぺんには、
1938年に最もポルトガルらしい村に選ばれたときにもらったという、
鶏の形をしたトロフィーが今もくっついている。
最もポルトガルらしいかどうかは・・・コンペ違いな気がするんだけど。

ポルトガルの村めぐり、1つ目を制覇。
レンタカーも制覇。
まだまだこれから。
.

授業終了の瞬間。

2008-12-20 06:33:07 | ポルトガルの日常(Portugal_life)

鳩が・・・・、

着地する瞬間。
ポーカーフェイス。

人が、宙を歩く瞬間。
風をよむ。

乗っていたバスが、ぶつかった瞬間。
ガラスが散って、、よくわからない場所で強制下車。

トイレに入るのを、ためらった瞬間。
男、約30%含有。

クリスマスイルミネーションが、見える瞬間。
メトロステーションを出るときはドキドキします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

結局、わたしのプレゼンは今日行われました。
結局、クラスの半分はとんずらしました。なんてこった。
個人では初めてのプレゼンだったのですが、
スピーチは暗唱していたので大して緊張せず。
ただ、微妙なニュアンスまで伝えるのは難しいね。
アドバイスも、わかったようなわからなかったような。
まぁ中間プレゼンなので、これで終わったわけではありません。
ただ、
2008年まっとうしたよー!!!!
あとは冬休みだよー!!!!

明日はモンサントへ行きます。
レンタカーで。
え?ドライバー?
わたしです。
無事を祈っていてネ★(まじで)
.

師走

2008-12-15 00:06:57 | ポルトガルの日常(Portugal_life)



ベンベンが彼女へのクリスマスプレゼントを選びに行った。

リスボン一の手袋老舗店はとてもとても小さくて、

そして慈しみのあふれる場所。

彼は急いで日本へ送る手配を済ませると、

彼もまた、ブラジルとコロンビアに旅立って行った。

コーヒー好きが度を越して、現地に豆の買い付けに行くそうだ。(嘘だけど)

彼の命を心配しない日はない。(本当にね)

入れ替わりの驚くべきタイミングで、ヒッツーとフォセの後輩がやってきた。

休学してヨーロッパを旅しているそう。

2日間だけ、初めからいたかのような不思議な雰囲気で、食堂のベンベンの席に座っていた。

森くんは屈託のない笑顔で、何を訊いてもしっかりと喋れる青年である。

その夜はアイリッシュパブに行くことになった。

アガとその愉快な仲間たちがこれまた絶好のタイミングで誘ってくれたのである。

アイリッシュ(島)音楽というジャンルがあることさえ知らなかったけれど、

この音楽が殊更好きだという森くんに色々と教えてもらったりした。

アイリッシュギターにヴァイオリンを合わせることは意外だったのだが、

ヴァイオリンはとても重要な要素らしい。(なんでだか忘れたけど。)

アイリッシュ音楽に体を揺らしたわたしの目には、

トロピカルフラワーが咲き誇りピクシーがかくれんぼする野原にて

とろっとしたお酒が川となり、冷えた音を立てて流れるさまが映っていた。

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ところで次の金曜日提出のみかと思っていた課題が、

じつは明日プレゼンだと知らされた。

さすがに驚いた。
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