ゆーこりんの葡萄狩三昧

葡萄牙とかいてポルトガルとよみます。

岬日和

2008-12-29 23:58:22 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)




ユーラシア大陸をひとつの陸塊とみなすなら、
西経9度30分のロカ岬は、まぎれもなく地の果てるところである。
民族詩人カモンイスは大叙事詩“ウズ・ルジアダス”(ルシタニアの人々)の中で
ポルトガルの地を指し「ここで陸地果て、海始まる」と記した。
ヴァスコ・ダ・ガマの偉業に感激した詩人は、
ヨーロッパの地図の西端を上に見て、
ヨーロッパの頭の頂点にあたるルシタニアの国と位置づけた。
ロカ岬には十字架の塔の下に、
このカモンイスの書いた一節が引用されている。

と、ガイドブックにはありますねー。
ふーむー。なるほろねー。知らんかったわー。
というのも、
友達とシントラ(※1)周辺をドライブしていたところ、
うっかり開け違えたどこでもドア的に、
アッパークラス風に言えばdoor to doorで、
ふいにあっさりと到達していたからだ。
噂に名高いロカ岬には
いずれ、公共交通機関を乗り継いで苦労を重ね
大詩人カモンイスよろしく厳かに訪れようと思っていたのだが、
この軽~いふわっと感がわたしの第一印象となった。
おまけに運の良いことに、晴天微風でまさに岬日和。
海と引き合って浮かぶように際立つ緑の平原が
なだらかな傾斜をつくりながら断崖へと落ちていく様は、
大変絵になる風景である。
今度はここ西の果てへ、夕日を見に来ようと思う。
言っておくが、この決意はだいぶ固い。
だって想像してみて?
想像以上でしょ。

ちなみに、ここではヨーロッパ最西端到達記念の証書がもらえる。
10ユーロなのでかなり立派な代物。
自称どうでもいいことに金を使うヒッツーは、恭しく持ち帰っていた。

※1
シントラとは、
リスボンから車で40分程度のところにある全体が世界遺産の街。
11/5ブログ参照♪
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クリスマス酔い

2008-12-27 12:10:41 | ポルトガルの日常(Portugal_life)

イネシュにクリスマスパーティーに招かれたよ。
ポルトガル人にとって、クリスマスはお正月みたいなもの。
家族で過ごす大切な時間なのにね、
24日と25日の両方にお呼ばれしたんだよ。
イネシュんちはなんだか複雑な家庭っぽくて、
いつもパーティーがあるたびに違う家にお邪魔するよ。
今回も24日はお母さんとそちらの親戚とのパーティーで、
25日はお父さんとそちらの親戚とのパーティーだよ。
こっちの人はなんだか、
“正式でない”ガールフレンドとかボーイフレンド文化があけっぴろげで
驚かされることがしばしばだよ。
っていうかこのおうちぜったい金持ち、っていうのがヒッツーとわたしの口癖だよ。
イネシュには3歳、7歳、9歳、15歳の弟と妹たちがいてかっっわいいんだよ♪
9歳の子と英語力は張り合っているよ。
ここのうちのツリーは本物で良い具合に剪定をさぼっているので
ファットでファニーでファンシーだよ。

ネームプレートはね、
それぞれのパーティーの度にデザインを試行錯誤するんだって。
これだって7歳と9歳の妹達が作ってくれたそう。
大切に持ち帰ってきたよ★

左がポピュラーなキングケーキで右のがナントカケーキ。
右のはケーキっていうか激甘千切り卵焼きだね。
日本にもあるアレのオリジナルだよ。
ここには乗せてないけど、
カステラの原型のケーキも初めて食べたよ。
味はカステラだった!
その昔インポートしたものが、ポルトガルにはいっぱいあるね。

天使のロウソクと天使な3歳児。
天使のロウソクは9本あったよ。
なぜかって?
イネシュの兄弟と従兄弟たち合わせて
リアルエンジェルが9人いるからね。

食事のあとは演劇のはじまりはじまり。
キリストが生を受けて3賢者と羊飼いがやってくるシーンなんだって。
そういえばわたしもむかし、
おばあちゃんちで従兄弟たち集めてやってたなー。
たのしかったなー。
夢見がちなカーテンがとっても素敵だと思ったよ。

暖炉のお部屋にはプレゼントが文字通り山積みだよ。
子供から大人までプレゼントがもらえるよ。
ひとつじゃないよ、幾つももらえるよ。
正式には集まったすべての人がすべての人の分用意するのがならわしなんだって。
なんとわたしたちも3つもらったよ。
ポルトガルのパノラマ写真集、
手作りのレースが施してあるタオル、
ポップなカラーのマフラー。
心から感激しちゃったよ。

暖炉に薪をくべて遊んでみました。

お庭の写真を撮っていたら、
ガーデニングが趣味なんだ!って、
おじいちゃんが自慢げに話してくれたよ。
椿は日本に行ったときに苗をわざわざ持って帰ってきたんだって。
木立と芝生を見てるとキャンプがしたくなったよ。
ってイネシュに言ったら、
イネシュも小さい頃テントを張ってキャンプごっこしたんだって。
考えることは一緒だね。
そんな雰囲気のお庭だけれども
ゆくゆくは日本庭園にするんだ!って、
おじいちゃんが夢を語ってくれたんだよ。

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24日と25日のあいだには、
世界遺産ジェロニモス修道院でのミサに行ったよ!
ジェロニモスを訪れたのは2回目だけど
鳥肌が立ったよ。そんな自分にほっとするよ。
さいきんちょうどまさにいまっていうかいまさら、
ダヴィンチコードを読んでるよ。
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モンサントMONSANTO(村めぐりシリーズ その1)

2008-12-22 09:18:28 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)
留学を決めたときから
どうしてもやりたいことがあった。
ポルトガルの村めぐり。
今回はハマちゃんとインターンシップに来られているYさんと、モンサントへ。
ベンツで。
ベンツでね!!
右側運転は案外イケる。
ただ、ハマちゃんは
運転席が逆になったと同時多発的に言語感覚が本気の目をして左右逆になっていたので、
ナビゲーターとしては「次の角右」を「左」と言うべきかなんて深読みさせられ、
もしやロータリーも270度回るところを-90度回るのかと思いきや
そこはきっちり反時計回りで空振りさせられ、
結論としては、周囲のあたふたっぷりを尻目に紳士的安全運転だったので、
彼の脳構造を心配はしても我々の身は案じなくてもよいということで、到着。


巨石の重力感がたまらない。
夏は涼しく冬は暖かいらしい。

この村では、その昔、岩が信仰の対象だったそう。
こんなに小さな村にやたらと教会が多いのは、謎。

とある人の家のお庭。
岩の間になんとなくテリトリーがあって、
外との境界線らしきところにはなんとなく小さな岩が積んであった。


石っころどもに包囲された。
壁も床も天井も徹底的にぜんぶ石。
木々や草花の役割すらも、苔生した石で補われているんじゃなかろうか。

それにしてもなんだろう・・・この空間にあまり違和感を感じない。
この村を訪れる前は、これら一連の光景にもっとびっくりするのかな、と思っていたけれども。
巨石と家が同じ素材でできているからだろうか。
視覚的に受け入れるのかな。
もしくは、
でかい岩があるとその隙間で落ち着きたくなるのは、人間の本能かも。
だってほら、

こんな空間を見つけると家をつくりたくなるでしょ。

この村はたぶん、半分くらいは空き家だと思う。
スペイン瓦のお手入れ具合を観察したり、
古びたドアを(ちょっとだけ)ぶち壊して中まで進入したり、
人んちのポストを覗いてクリスマスカードの有無を確認したり、
してみたところによると。
人間のものでもない家は、すぐさま岩に呑まれて遺跡へと収束していた。

ディテールについての話だけど、
岩と人工物のあいだ。
ずっと暗闇。子供たちが宝物とか、隠していそう。

収まりの良いジョイントはこんな感じ。
建築家とか、いたのかな。

とにかくこの村では、からだがうずく。
誰よりもでっかい岩の上に、どうにかこうにか登ってやりたくて仕方がない。

登り詰めると頂上にはお城があって、
岩山に絶妙なバランスで、乗っかっている。
そのさらに上で飄々と立っているのが、Yさん。
こんな、たっかいところに来ちゃったら、
バンジージャンプとかしたいよね。

これらの何気ない距離感が、わたしは好き。
もし街中にコモンスペースを設計しろといわれたとしたら、
細かく細かく計画的に配置して、
何も計画されていないかのように見せながら
体感としては心地の良い空間ってのをつくってみたい。
(仮定のハナシではなく現在進行形の課題なのだけど。)

どこにいても、
岩と影のヴォリュームに圧倒される。

4時間歩き回ってもまだまだまだ足りなかったのに、
見下ろすと小さな村。
この村は岩と影のヴォリューム分、奥深いらしい。
中央の教会のてっぺんには、
1938年に最もポルトガルらしい村に選ばれたときにもらったという、
鶏の形をしたトロフィーが今もくっついている。
最もポルトガルらしいかどうかは・・・コンペ違いな気がするんだけど。

ポルトガルの村めぐり、1つ目を制覇。
レンタカーも制覇。
まだまだこれから。
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授業終了の瞬間。

2008-12-20 06:33:07 | ポルトガルの日常(Portugal_life)

鳩が・・・・、

着地する瞬間。
ポーカーフェイス。

人が、宙を歩く瞬間。
風をよむ。

乗っていたバスが、ぶつかった瞬間。
ガラスが散って、、よくわからない場所で強制下車。

トイレに入るのを、ためらった瞬間。
男、約30%含有。

クリスマスイルミネーションが、見える瞬間。
メトロステーションを出るときはドキドキします。

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結局、わたしのプレゼンは今日行われました。
結局、クラスの半分はとんずらしました。なんてこった。
個人では初めてのプレゼンだったのですが、
スピーチは暗唱していたので大して緊張せず。
ただ、微妙なニュアンスまで伝えるのは難しいね。
アドバイスも、わかったようなわからなかったような。
まぁ中間プレゼンなので、これで終わったわけではありません。
ただ、
2008年まっとうしたよー!!!!
あとは冬休みだよー!!!!

明日はモンサントへ行きます。
レンタカーで。
え?ドライバー?
わたしです。
無事を祈っていてネ★(まじで)
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師走

2008-12-15 00:06:57 | ポルトガルの日常(Portugal_life)



ベンベンが彼女へのクリスマスプレゼントを選びに行った。

リスボン一の手袋老舗店はとてもとても小さくて、

そして慈しみのあふれる場所。

彼は急いで日本へ送る手配を済ませると、

彼もまた、ブラジルとコロンビアに旅立って行った。

コーヒー好きが度を越して、現地に豆の買い付けに行くそうだ。(嘘だけど)

彼の命を心配しない日はない。(本当にね)

入れ替わりの驚くべきタイミングで、ヒッツーとフォセの後輩がやってきた。

休学してヨーロッパを旅しているそう。

2日間だけ、初めからいたかのような不思議な雰囲気で、食堂のベンベンの席に座っていた。

森くんは屈託のない笑顔で、何を訊いてもしっかりと喋れる青年である。

その夜はアイリッシュパブに行くことになった。

アガとその愉快な仲間たちがこれまた絶好のタイミングで誘ってくれたのである。

アイリッシュ(島)音楽というジャンルがあることさえ知らなかったけれど、

この音楽が殊更好きだという森くんに色々と教えてもらったりした。

アイリッシュギターにヴァイオリンを合わせることは意外だったのだが、

ヴァイオリンはとても重要な要素らしい。(なんでだか忘れたけど。)

アイリッシュ音楽に体を揺らしたわたしの目には、

トロピカルフラワーが咲き誇りピクシーがかくれんぼする野原にて

とろっとしたお酒が川となり、冷えた音を立てて流れるさまが映っていた。

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ところで次の金曜日提出のみかと思っていた課題が、

じつは明日プレゼンだと知らされた。

さすがに驚いた。
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カシュカイシュにて、見事な休日

2008-12-11 23:48:31 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)
課題提出1週間前だというのに、
ここ最近、風邪をひいたり、カシュカイシュに遊びに行ったりしていました。
ようやく薬も効いてきてベッドから起きあがると、
課題は置いといてブログとか書いています。
おひさしぶりです、カシュカイシュに行ってきました。
マリア様のご生誕だかご懐妊だかでとにかくおめでたい日だったので、
これは旅に出るしかない!
と、天使が耳元で囁いたものですから。

カシュカイシュはリスボンから車で15分、鈍行電車で40分の場所にあるリゾートです。
おなじみのポーランド人のアガと、ヒッツーと3人で海沿いを散歩します。
今更ですがアガの本名はアグネシュカ。可愛い名前だなぁ。

10日ぶりの晴れの日に恵まれて、少し暑めの空気。
ビーチで寝そべるカップルは、初冬を感じさせません。
その隣の波止場では“サンタクロース”がボートを運んだり水をまいたりしています。
露店の貝殻の飾りは風鈴の音色を思い出させました。
写真を撮っていたら案の定、怒られました。だよね。

リッチピープルが住む場所で、
芸能人とかたくさんいるらしいですが、会ってもわかりません。。
ヨットやオープンカーや豪邸がたくさん。

こちらが★★★★★ホテルでございます。
星が5つ記してあるの見えるかな。
まぁわたしの場合、しょっちゅう利用してるし?
五つ星をこのとき初めて見たなんてことは有り得ないんだけどネ。
何者がどんな風に休日を満喫しているのでしょうか。
まぁあれだよね、五つ星ともなると料理とか絶品だよ。ほんとまじで。
あとバスタブとかおっきいんだよ!ワインセラーとかさ!

「ホリデーっ!」と何度も叫ぶアガ。
本当に、見事な休日。

2ヶ月ぶりに自転車に乗って“地獄の口”へ。
30メートルの断崖に大きな穴が開いていて、
大西洋からの波が飛沫とともに吸い込まれてゆきます。
この写真からではまったく・・・迫力が伝わりかねますが。
その付近には、命がけで釣りを楽しむ方々がたくさんいます。
そんなこんな寄り道しつつ
久しぶりのチャリが嬉しい3人は競うようにチャリを爆走させ、
後先考えず滑るように坂道をくだり、
変てこな木がぽつねんと立つ場所で折り返し、
苦労して、くだった坂道をのぼりました。
このとき、喉だか肺だかに負担がかかったのが、
風邪が悪化した原因だと言い伝えられています。

帰りの電車が到着した途端に、わっさばっさと集まってきた鳩たち。
見送りごくろう。
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シンデレラはかぼちゃを抱え歩いて帰ったのか?

2008-12-07 10:49:04 | ポルトガルの日常(Portugal_life)



今日は12時間寝て、でも起きたら部屋が真っ暗でまた2時間寝て、
ご飯食べて4時間スカイプしてまたご飯食べて2時間ベンベンと喋っていたら
貴重な一日が終わってしまいました・・・。
原因は、
昨日寝る前に、窓のシャッターをちょっと開けるのを忘れたことかな。
太陽の光は生きるために必要ですね。
こっちの窓は隙間とか頼りない上にカーテンという文化が余あまりなく、
しばしばシャッターをさげたりおろしたり、あれ?あげたりさげたりしています。

こんな不毛な日には、
ちょっと前に起こったちょっと怖い話がぴったりです。

リスボン工科大学は山の上にあります。
夜9時を過ぎるとバスがなくなります。
タクろうにも、タクシーが通りません。
(みんなは車を持っているので問題ありません。)

ある日うっかり9時を回ってから下校しまして、
仕方がないので
さらに山を登ったところにある交差点までえっちらおっちら行って
真っ暗な森を睨みながら本数の少ないバスを待っていると、
そこへ車が一台静かに止まって窓が開くと、中年の男が何か言ってきたのです。
煙草をふかしながら指をこすりながら。
やばい、薬売りかな、と思って離れるとさらにドアを開けて降りようとしてくるので
わー面倒くさいし、と思って走る準備したところに
バスがやってきて助かりました。
まじで身の危険を感じたなぁあれには。
バスの番号なんて選ぶ余裕はなく、
残念ながらそのバスはリスボンの端っこまで行ってしまいました。
そこからさらにバスに乗り換えて市電に乗ってメトロに乗って、
いつもなら20分のところを2時間かけて帰ることになりました・・・。
ただ、いいこともあったのです。

ようやく市電に乗りました!

リスボンには黄色と赤の可愛い市電が走っています。
昼間は人が多い市電も夜は空いていました。
吊革が、本当に“吊革”でした。

ブログを書き終えて
本当に何もしていない一日の総仕上げができました。
シャッター全開で、寝ます!!
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ビギナーズラック

2008-12-06 02:32:29 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)

昨日は2時間睡眠、今日は徹夜で、どうにかブツを提出しました。
それなのに、
ほとんどの人が未提出とは、どういったご了見でしょうか。
でもあれ?それにしてもあれ?全然眠くないや。
今から元気にみんなの夕ごはん作りまーすv

ところでこちらの学校では、
プレボその他諸々の印刷に、時間とお金がかかります。
コピーセンターのおばちゃんに印刷してもらうシステムです。
まずは依頼書に何を何枚って書かなければなりません。
しかも、A1×1枚=4.75ユーロ!
えらく高い。
さらに、お金払うのも待たないといけないのです。
ぜんぜん払ってほしくないみたいな空気を感じちゃう、非効率主義のカウンターです。
払わずに踵を返しても、絶対に見つからない自信があります。
なんてことだ・・・試されている・・・!!
あの長い待ち時間に訪れる幾度ものチャンス・・・。
その誘惑に負けないよう、これからも頑張ります。

印刷代に朝から札束を費やしてしまって、
悲しみながら学校の本屋に行きました。
以前から欲しいなぁと思っている、パブリックスペースに関するぶ厚い雑誌があります。
本屋のショーウィンドウに置いてあるものなので、ためらいつつ立ち読み。
定価は90ユーロ、学校価格は81ユーロ、
ずっと立ち読みもあれなので、
そろそろ買おうかと思ったところ、破けているページを大発見。
テープで貼り合わせれば全然OK。
人生初の試みを気まぐれで。
えいや、と値切ってみたところ、
なんと45ユーロになりました!
びっくりして2回くらい値段を確認していたところ
フォーティーファイブが聞き取れないと思われて紙にメモられました。

明日からまたまた夢の3連休ですが、
(まぁ、毎週平日に3連休あるのですが、)
成果物最終提出日まで2週間を切っているので引きこもります。

街では、せっかちなサンタが流れ星に乗ってやってきます。
ん?どうした、足がツったか。
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コインブラ旅行

2008-12-03 09:22:57 | ポルトガルの休日(Portugal_holiday)

ポルトガルが独立記念で連休だったため、
第5番目の都市、コインブラに1泊の一人旅に行きました。
コインブラは、虹も立ち寄る街だったのです。

この旅では、たくさんの人との縁に恵まれました。
しかし、マウス・トゥ・マウスのハプニングが起きた旅でもあったのです・・・・。
さて、ここで問題です。
わたしの唇を奪ったのは誰でしょう?
①カヒーリョ・ダグラサの設計事務所にインターンシップに来られているYさん。
②優雅な森にあるイネシュの泉で、まとわりつくようににゃんにゃんしてくれた猫。
③ファドの生演奏を聴かせるbarで知り合って、コインブラを案内してくれたおじいちゃん。
④コインブラ旧大学にあるヨーロッパ最高の図書館で働く、サービス抜群の管理人のおじさん。
⑤コインブラ旧大学で居合わせて、一緒に観光したオーストラリア人のバッグパッカー。

Yさんとは、電車の中でたまたま再会して片道2時間の道のりを楽しませていただきました。
彼はポルトへ向かう途中でした。シザの建築を見にゆくそうです。

駅を出てすぐの広場にて。
灰色の空に向かって、彼はペンを振るっていたのです。
せめて夜が、明るくあるように。

コインブラでは古い門がたくさんあって、街の壁と壁の間に挟まれています。
ためしに門をくぐって空を見上げると、その場所は晴れていました。
違う門をくぐってみると、空間が斜めになっていました。

工事中の古いカテドラルに忍び込んだ小さな影たち。
おーい、ここはジャングルジムじゃあないんだけど。

身分違いの恋で暗殺されたイネシュ妃。
その悲劇の場所はとても優雅な森の中にひっそりとありました。
泉の底の不気味な色はイネシュの血痕だという言い伝えがあり、
泉の中や周りの木の幹に、言霊の書かれたいくつもの長くて赤いひもが流れていました。
あの子はイネシュの泉の可愛らしい番人、ケルベロスなのでしょう。

深夜になってBarへファドの生演奏を聴きに行きました。
そこで知り合った詩人のおじいちゃんに、
次の日ランチに誘われました。
写真はチョリソというウインナーをムードたっぷりに焼いているところ。

コインブラ大学はポルトガルで最も歴史のある大学で、それはヨーロッパでも3本の指に入ります。
特に図書館に関しては、
蔵書数や壮麗さや歴史的な観点からヨーロッパ最高といわれています。
そんな図書館。
ホリディのためか11時40分オープン12時30分クローズという謎の時間割でしたが、
たまたまぎりぎりに滑り込めました。帰り際に、
「この扉はなに?」
と管理人に訊いたところ、それは2階への階段でした。
それをきっかけに、
わたしはロープの向こう側のめくるめく世界を見学することができました。
2階にのぼって500年前に書かれた日本に関する書物を実際に手に取り、
その時代の京都の絵や文字を見ました。
本棚には金の絵の具で丁寧な中国画が描かれていました。
上のほうの書物をとるための梯子の仕舞われ方や
梯子を引っ掛ける金具のデザインも興味深いものでした。
そもそも写真撮影すら禁止区域なのですが…。
このおじさん、有難いけど管理人としてちょっと心配です。
ところでこのおじさんがディープなグリーティングの犯人です。
この野郎。


Barで知り合ったおじいちゃんのディープグリーティングは
予期していたのでさささっとかわしました。
彼は不満そうでしたが、知ったことか。
まさかおじいちゃんに、
「わたし彼氏いますんで、」と説明する日が来るとはネ。

左の写真は「帽子の間」。名前が魅力的。議会なんかを行います。
右の写真は「王様の書斎」。42人がびっしりとこっちを向いている部屋。
王様もきっと、落ち着かなかったはずです。

道中、オーストラリアのバッグパッカー君と出会いました。
彼とは5時間後、街で再会することとなります。
彼はリスボンへ向かうバスセンターへ
わたしはリスボン行きの駅のホームへ
そして彼はこう言ったのです。
「コインブラで2回も会えたんだ!リスボンでも会うだろうね!」


橋を渡って対岸にある展望台へ。
夕日を浴びるコインブラはあまりに美しい。
ありきたりな表現が最も似合います。
急に影が差して雨が降ってきたので、近くのカテドラルで雨宿りをしていました。
パーフェクトな虹を見たのは初めてでした。
加えて2重になっているのがわかるでしょうか?
コインブラの街がすっぽりとその中に収まっていました。
まだ雨は降っていたけれども、
わたしは大きめのフードをかぶってカテドラルを飛び出したのです。
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