村松謙一
ムラマツケンイチ
略歴 弁護士。
1954年生まれ。
静岡県清水市出身。
1977年慶應義塾大学法学部卒業。
1983年東京弁護士会登録。
「よみがえれ、どん底の会社」
1月11日(木) NHK総合 22:00~22:45
弁護士・村松謙一(51)。東京佐川急便や長崎屋などの一部上場企業から街角の個人商店まで、再建した会社は100を越える。村松の弁護士事務所には、ひっきりなしに依頼者から連絡が入る。どれも、待ったなしの深刻なものばかり。夜逃げや自殺をほのめかす依頼者も数多い。
村松の一番の仕事は、追い込まれた経営者の代理人として会社の舵を取り、再生の道を探ることだ。そのために村松は、自ら債権者に向き合い、法律にそって返済の猶予や債務の減額を交渉することも辞さない。
そこには、経営難を理由に命を絶つ悲劇を少しでも減らしたいという思いがある「会社の救済は、人生の救済」。村松の信念は揺るがない。
この秋、一つの気がかりな案件があった。経営難に陥った、ある「そば屋」からの依頼だ。親子で経営をしてきた店をいかにして立て直すか。村松の真剣勝負の流儀に迫る。
▽スゴ腕弁護士再建劇に密着▽亡き娘と涙の誓い
出演 / 村松謙一 茂木健一郎 住吉美紀
プロフェッショナル
▽倒産寸前に追い込まれた会社の再建を助ける弁護士、村松謙一氏の仕事に迫る。
彼が再建してきた会社は、東京佐川急便や長崎屋など一部上場企業から街角の個人商店まで100以上。
現在も彼の弁護士事務所には、ひっきりなしに依頼者から連絡が入る。
どれも待ったなしの深刻なもので、夜逃げや自殺を考えるまでに追い詰められた依頼者も多い。
村松氏の一番の仕事は、追い込まれた経営者の代理人として会社のかじを取り再生の道を探ること。
自ら債権者に向き合い、法律に沿って返済の猶予や債務の減額交渉に尽力する。
そこには、経営難を理由に命を絶つ悲劇を少しでも減らしたいという村松氏の揺るぎない思いがある。
経営難に陥ったそば店の再生に奮闘する村松氏に密着する。
経済合理性と「幸せ」の新たな関係
~企業再生弁護士 村松謙一~
2007年1月10日 水曜日 茂木 健一郎
企業再生 弁護士
破綻したり倒産したりした企業の再生に取り組んでいる村松謙一弁護士の話をうかがっていて、統計的な数字で表れない実感に立脚する現場感覚の大切さを感じた。
経済合理性を追求して、弱い企業は退場して、強い企業が残るというのは、抽象的な経済システムの概念の中では成立するけれど、現実の生身の人間の生理や生活観を考えると必ずしも合理的なことは言えないのではないか。
ある限られた枠内で経済合理性を追求することが、例えば昔なら公害のようなことを引き起こしたわけだし、今で言えば人間の側に大きなストレスを強いている。そこまで含めて考えると実はまったく合理的ではない。村松さんは、そういうことを、現場で見つめている人だ。
実は、科学の世界でも似たようなことがある。ある文脈の中で最適化していくことが、実は全体からみるとまったく最適化できていないことがある。人間の社会については、まだそこが掴みきれていない。
村松さんは、弱い立場を守るとか、人権を保護するといった立場からお話されていたけれど、それは単に弁護士という視点から大事なことではな。もっと大きな経済システムの設計という政策論から見て、大事なポイントを含んでいると思う。
企業を再生する時のスキームにしても、どの程度債務を免除し、どの程度支払うのが合理的なのか、妥当なのかというのは、法的な公正さといった視点からも論じられるが、一方で経済という視点からも論じられる。
村松さんが言われている弱者の保護といったことは、実は経済合理性と離れていることではないと思う。むしろ、本当に大きな視点からみた経済合理性なのではないか。
人間が幸せになることと経済合理性を追求することは、必ずしも一致しないとよく言われる。しかし、それは経済合理性をもっと真面目に考えるべきであって、真剣に考えていくと、経済はもともと人間が幸せになるためにあることに行き着く。本当の経済合理性は村松さんの言われることの近くにあるのではないかと感じた。
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主な著書=『倒産阻止』(東洋経済新報社、2002年)、
『会社再建の実務Q&A』(オーエス出版、1996年)、
『こうすればゼッタイ倒産しない(株式・有限)会社になる』(オーエス出版、1991年)
など多数。
倒産の淵から蘇った会社達―会社救済の現場から
新日本出版社 (2005-03-30出版)
会社が苦境に陥り、苦しみ悩んでいる経営者とそのご家族および金融機関の方々に伝えたいこと
参議院の財政金融委員会に参考人として出席して述べたこと
力ない幼い子ども達こそ、倒産の究極の被害者だ
死を考えた社長がヤミ金融の「心の鎖」から解放されるまで
人間として、財産よりも大事なものを見失ってはならない
再建指導弁護士村松建一の貸し渋り対策マニュアル
・倒産を防止する資金繰り
・対銀行折衝から万一のときの再建計画のすすめ方まで
オーエス出版 (1998-05-25出版)
第1章 貸し渋りの現実―銀行貸し渋り倒産の悲劇を回避するために
第2章 貸し渋りへの上手な対処法
第3章 倒産は決して悲惨ではない講演して回って感じたこと
第4章 貸手責任(金融機関の責任)の法理の検討
第5章 金融機関の要求・貸し渋りに対する上手な防御法
第6章 自主再建手続きはこのように行う
第7章 倒産を未然に防ぐ資金繰りのテクニック
第8章 再建計画の立て方・進め方
会社再建の実務Q&A
緊急時の資金繰りから自主再建計画の立て方進め方一切
オーエス出版 (1996-08-25出版)
第1章 倒産撲滅への挑戦
第2章 倒産は決して悲惨ではない
第3章 自主再建手続はこのように行う
第4章 倒産を防ぐ資金繰りのテクニック
第5章 再建計画の立て方・進め方
こうすればゼッタイ倒産しない会社になる
専門弁護士が書いた完璧に会社をガードする法律テクニック
オーエス出版 (1996-01-25出版)
第1章 経営者たちが陥る事業運営上の10の落とし穴
第2章 経営危機になったら社長はなにをすべきか
第3章 絶対倒産させない法的ウルトラD
第4章 競売の実情
第5章 保証人の救済
ドキュメント 複合的和議
商事法務研究会 (1994-06-09出版)
第1編
会社再建物語
始まりは、いつも突然に
初顔合わせ
ジレンマ
徳川社長の決断
準備;発熱;事前相談;指示
銀行の決断
事前の私的債権者集会
組合;和議手続の申立て
喧嘩;守備固め
手形買戻し ほか)
第2編
関係書式等
(申立関係;保全処分関係;整理委員選任関係;開始決定関係;委任状取寄せ関係;債権者対策関係;債権者集会関係;和議認可関係)
会社をなんとかつぶさないですませる本
再建専門弁護士が書いた経営安定化マニュアル
オーエス出版 (1993-11-10出版)
第1章 倒産の悲劇を乗り越えるために
第2章 経営者が知っておかなければならない7つのチェックポイント
第3章 再建への第一歩
第4章 連鎖倒産に巻き込まれないために
第5章 和議手続きの流れと概要
第6章 債務超過会社の救済的M&Aによる再建事例
こうすればゼッタイ倒産しない(株式・有限)会社になる
専門弁護士が書いた完璧に会社をガードする法律テクニック
オーエス出版 (1991-04-15出版)
第1章 経営者たちが陥る事業運営上の10の落とし穴
第2章 経営危機になったら社長はなにをすべきか
第3章 絶対倒産させない法的ウルトラD
第4章 会社再建へのアプローチ
倒産回避コンサルタントからの救命ロープ